月別アーカイブ: 2016年6月

歯周病の治療

毎朝、診療所へ出勤しての最初の仕事は、

メールの確認です。

日本歯科大学の学生諸君から、

若手の先生方から、

メーカーの方から、

時に、

一般の方からもメールを頂きます。

で、

今朝、ある一般の方から相談を受けました。

歯周病で苦しんで居られるとの事でした。

現状、歯科医に付いて居られるようですが、

ただただ歯の無くなることに不安をお感じになられているのが、

切々と伝わってきました。

一般の方からのメールには、

私は即座に返答するようにしています。

先方が直ぐに見て頂けるかどうかは判りませんが、

診療しながら、

心配でならないからです。

ただ不思議でならないのは、

今更、何故?歯周病のコントロールが出来ない歯科医が居るのだろうと。

1998年にアメリカ歯周病学会で、

歯周病治療のガイドラインが提示されています。

歯周病治療には、

細かい処では【流派の違い】が在りますが、

それは些細なモノです。

本邦の歯周病治療は、

スウェーデンのイエテボリ大学のリンデ先生の大きな影響を受けています。

ですから、イエテボリ派の治療が主流です。

しかし大きな処ではアメリカ歯周病学会とは差がありません。

私の歯周病治療はアメリカの東海岸の手技を採用していますが、

日本人特有の癖を採り入れるのに随分と苦労して改良しました。

何れにしても、

私の診療所では、

歯周病の治療は解決済みです。

ですから、余計にこの方の御心中を察したのです。

歯は噛む為に在ります。

歯医者は、患者さんが快適に噛む幸せを味わって頂く仕事です。

原点に戻って、

基本に還れと云う先人の言葉を思い出しています。

 

戦士に立つ戦士のように

若い時分からすると、

私はスタッフへの対応は随分と変わったようです。

患者さんが、頻繁にスタッフに言いますもの。

「先生は丸くなったのよ。昔は恐かった!」

が、

手術の際の私は、厳しいですよ。

結構と口調もキツいと自覚しています。

インプラントについて云々、大いに語るホームページを眼にします。

耳学問の域でしかないと、半ば軽蔑の眼で眺めています。

私がインプラントを学んだ時代は、

ソレコソCTも何も無かったので。

インプラントの手術マニュアルも、私らが集まって作ったようなモンでしたから。

ですから、インプラントの手術は正に戦場に立つ戦士。

弾がガンガン雨あられの中を、潜り抜けて進む戦士の様でした。

修羅場を潜り抜けてきた自負は在ります。

ですから、

どの様な状況下に於いても、

患者さんの手術を安全に終わらせる自信は在ります。

嵐の悪天候の中を、

無事に飛行機を軟着陸させれるのが

【パイロットの腕】だと聞いたことがありました。

メスを手にする医者も同じです。

普段から謙虚さを忘れてはなりません。

が、

自分の現状の力量を

正確に自己認識出来る素直な敗北心を持つことと、

それでも、

自分への自信を持つことが、

医者の度量の大きさと言えましょう。

 

 

最近【再流行のおそまつ君】みたい

ドッカの先生がブログにて診療風景を載せてタンですがね。

元来、私は他人のブログは開きません。

ただし、三枝ファンの広告業界のスタッフや患者さんが

メールにて送って下さったり、持って来て下さるのです。

「 先生!もっと競合他店には眼を光らせないと! 」

ありがたいご忠告ですが。

私は新聞の折り込み広告やスーパーのチラシには見向きもしませんので。

早朝の祇園の細い通りや、

夕刻の火の灯ったばかりの街の息遣いって綺麗ですよね。

東京の隅田川沿いの下町でさえも、

時代の積み重ねを感じますよね。

値段が高い、安いの問題ではなくて、

私は【本物の自己主張】が好きなんです。

私がコレは!と評価させて頂いている歯科医院は確かに在ります。

その様な歯科医院とは直接、私はホットラインを持っています。

ですから、

仕事で精一杯なのに、

ワザワザ汚い不自然なモノは観たくないのです。

で、

その診療風景の写真ですが。

ワンショットの写真であっても、

全部、手に取るように判るんです。

裏側を再生用紙にでも使おうと、

今日1日の電話のメモとして。

私ってイヤミな人かもしれませんね。

女と云う生き物

小学4年の娘が誕生日だったモンですから。

10歳になったんだそうです。

で、

あぁ!これで二桁にまで育ったんだと感慨ひとしおとなり、

何か記念の品でも買ってヤろうと街を歩いていたのです。

ある店の大きなウインドーの前に立ちたる娘は、

はばかる事もなく店の中へと消えて行きました。

娘の後を追いかける私。

ソコは大人の女性向けの鞄屋さんだったのです。

アチコチを歩き回る娘の足が一点にて停まりました。

籠と革とのコンビのハンドバッグを腕にかけて、

大きな鏡の前でポーズを採る娘。

「 んまぁ~!とってもお似合いですこと!」

店の女性店員の大袈裟さな誉め言葉に、

娘は顔がクシャクシャになっています。

大人の女性扱いされた初めての経験だったのです。

「 パパ!お似合いです事って言われた!」

店員の殺し文句が決まった瞬間でした。

私ですか?

財布から支払いの紙幣を出さねばならないでしょう?

店から出でた娘のショートボブの後ろ姿が、

ナニやら大人びて見えたのは、

私の気のせいでしょうか?

氏より育ち

私立の歯科大は馬鹿ばかりと言われています。

18歳時点での偏差値から判断すると、そうだ!としか言えません。

それならば、

国立の歯学部、医学部出身の先生たちは

東京大学医学部と京都大学医学部の出身の先生に対して

生涯、ひれ伏すのでしょうか?

私立の歯科大や医科大は、お金が無いと行けないと言われています。

確かにそうかもしれません。

幼少期から青年期を幸運にも豊かに育った大人には

共通した【匂い】があります。

医療人には、この【匂い】が大切だと思っています。

国立の歯学部と私立の歯科大のキャンパスを歩いてみると、

ソレが良く判ると思います。

哲学者として名高い内村鑑三先生の言葉ですが、

【歯科医療は愛の仕事である】

と云う台詞からも、

私らに大切なモノは優しさだと、

長い間の臨床生活から実感しています。

医療に必要な要件は、自己顕示欲を充たす事ではありません。

私立の歯科大は、ある種の【ゴミ箱再生工場】と言われているそうですが、

私立の独自の教育のノウハウを駆使して、

社会の最前線に立つ優秀な臨床医を育てているのも事実です。

歯科治療と云う仕事では大金持ちにはなれません。

誠実に誠実に日々を過ごして、

自らの技量の向上に努めるのが歯科医の仕事の本質です。

清々しい気持ちになって

20代の後半に、

レイモンド.キム先生と内藤正裕先生の治療を観てブッ飛びました。

で、

四半世紀、突っ走ってきたのですが、

昨年、

麹町開業の岡口守男医師の根管治療に

四半世紀降りにブッ飛んだのです。

上手い歯科医は居るモンです。

早速、師匠である内藤正裕先生に労をとって頂いて、

岡口守男先生と電話にてお話しを。

歯の話しに華が咲きました。

【何とか虫歯をヤッツケなければ!】

と云う岡口先生の台詞に、

良い先生だなと。

狭い了見の歯科医の多さにウンザリし気味の最近でしたが、

岡口先生の台詞に心が温まる想いになりました。

早速、来る7月最初の土曜日の終日、

マンツーマンにて、

先生から直接、

私の持ち合わせていない技術を指導して頂ける運びと。

歯が命とは、歯みがき粉の宣伝文句ですが、

それが私ら歯医者の使命なのです。

東京からの土産品は、

この岡口守男先生の爪の垢を頂いて帰ろうと。

で、

職域争い、手柄争い、実力不足の楽して文句ばかりの虫の良い輩たちに

飲ませてやろう!と、

秘かにシメシメ、ヨッシャ!と、

そんなこんなで、来月が待ち遠しいのです。

変なの!

仕事に全エネルギーを費やす精か、

仕事が終わると、

頭がテンパっています。

若い頃には、そんな事無かったので、

歳をとったためか、

ハタマタ最近の治療がマニアックになったことの代償か?

仕事が終わるとクタクタです。

帰宅したら直ぐに犬と遊んでやるのですが、

昨夜は疲れ果てました。

リラクゼーションへと。

止せば良いのに。

と、判ってるのですが。

ヤッパリ。

最初は我慢してたんですよ。

何事も辛抱、辛抱と。

リラクゼーションと云うより、

【何怒らっしょん】と言った方が適切な人に当たってしまいました。

手から、その人のその時の心が読み取れます。

で、

遂に私は途中にも関わらず、

起き上がり、

【少しは勉強なさい】

と、伝えて帰りました。

指圧、マッサージは国家資格が必要なのに、

リラクゼーションと名前を変えたら【素人】でもOK!

真面目に学校で勉強した人が報われませんよね。

アレハ違法でしょう。

リラクゼーション経営者なり、其処で手当てしている人からしてみれば、

そう言う私に文句が在るんでしょうが?

それだったら、何の国家資格なんでしょう?

日々是々

梅雨本番と言った処の香川県高松市の空模様です。

歯は人と違って【嘘】をつきませんし、

二枚舌も使いません。

在るとすれば、

私ら医者の【見落し】だけと言って良いでしょう。

ですから、

患者さんの診察の際には、

毎回、毎回、

新鮮な気持ちで【再チェック】することが大切です。

自分の判断なり診断の根拠に【見落し】がないか!と、

ハンターのような眼で、

と、

そんな日々の繰り返しです。

今日も終日、忙しく過ごすことになるでしょう。

患者さんの皆さんは、

足許の悪いなか、

事故にでも遭いませんようにと、

案じて、

診療所で治療の準備を万端整えて待っています。

歯科治療は些細な細かい治療の積み重ねが大切です。

今をシッカリと頑張って頂き、

健康なお口をと。

徹底的なリアリスト

物事には【原理原則】が在ります。

歯科治療に於いても同様です。

ですから、歯科医が歯科治療の【原理原則】を知らないのは、

プロとしての怠慢だと断言します。

私は毎日、生きた患者さんの治療に携わっています。

この際【原理原則】にコダワリ過ぎていると

大きな地雷を踏む時もあると云う事を

過去から学びました。

そういう意味に於いて私は、

徹底的な【現実主義者】です。

患者さんの健康獲得のためならば、

右へ行ったり、

左へ行ったり、

どうやってでも、

必ず着陸させますので。

仕事ってのは、そう言うモンです。

春雨

今日から再び慌ただしい1週間が始まります。

朝の一番はオールセラミック冠のセットです。

午前イッパイはかかるでしょう。

噛み合わせの微妙な【アヤ】の調整には手間がかかります。

昼からは、

ブリッジの患者さん。

で、

夕刻からインプラントの手術です。

今日は、この3名の患者さんだけでも、

私はヒィヒィ!と言った処です。

昨夜、食事に立ち寄ったステーキハウス。

カウンターの上のポップに!!!!!

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【春雨】は沖縄県泡盛の名称で、

宮里酒造の品です。

この宮里酒造の次男坊は、

日本歯科大学の同級であり、

私の親友でもありました。

店のオヤジに、その事を嬉しげに伝えて、

でも帰りの運転が在るので、

よーく【春雨】を宣伝して店を後にしたのです。

が、

よくよく考えると、

わざわざ【春雨】だけのポップを置いていると云うことは、

店のオヤジは、その良さを十分に判ってるんでしょうね。

先の沖縄戦の際には、

【酒のもと】を抱えて逃げ回った先代、先先代のご苦労を

聞かされていた私は、

こうして70年を経た後に、

神戸のステーキハウスでの再会は

とても心シットリ来たのでした。