日別アーカイブ: 2016年6月25日

もう歯の神経を採るのは止めましょう!歯を守りましょう!

インプラントを治療の中心に臨床生活を過ごして来ました。

インプラントは確かな治療方法です。

ただし、適切な症例選択と確かな手技が必要です。

歯を失って、

色々な歯科治療を受けて、

それでも【本当に困った】患者さんばかり診察させて頂いた四半世紀です。

現実には【もし】と云う事はありませんが、

もし歯を抜かなくて良かったならば、

インプラント治療の必要はありません。

歯を失う原因の大半が歯周病であると云う説は

既に過去のものです。

抜歯の第1番の原因は【歯の根の破折】です。

この原因が【歯の根の神経を採る】ことが発起点になるのです。

歯科医学は進歩し続けています。

仮に進行した虫歯であっても、諦めてはなりません。

徹底的な【保存】治療が、

患者さんの歯科への信頼を取り戻せる大きな武器となるでしょう。

私の診療所では、通算17ヶ月、

神経を殺さず、採らずの記録更新中です。

家人と娘たちへ伝えなかったこと

先の大戦の際に、

沖縄へ片道燃料で海上特攻の海へと突撃した【戦艦 大和】

艦長であった伊藤 整 中将の家族へ宛てた遺書の手紙の中での

幼い娘たちへのお願いの言葉に

1本の糸の長さと太さを

感じざるを得ませんでした。

【お母様のような御婦人におなりなさい】

失敗を糧に、

縁あって出会った今の家人に対しては、

伊藤 中将の心持ちを常に心のど真ん中に置いて、

接してきたことに偽りはありませんし、

現在も、その様に思っています。

ただ、

私には運命的に出会った【歯科の仕事】を全うしなければなりません。

それが私の運命の定めだからです。

定めを背負う男には、

戦う相手や対象が多すぎるのです。

歩む私の前に道はありません。

掻き分けて、押し倒して、

転んでも、怪我をしても、

前へ前へと進まなければなりません。

この様な定めを自覚して生きる男と出会った事は、

普遍さを尊いと考える人であれば、

不幸な出会いであったと言わざるを得ないと。

随分と年の離れた家人ですので、

私が先立ってから独りで多くの時間を過ごし、

世間と接点を持たねばならないのが事実でしょう。

ですから、私にとっての家人は娘のような意識で接して来ました。

それが良かったと思い出す頃には、

私は既に居ないでしょう。

男と女は発する言葉が同じであっても、

言葉の意味は違うのです。

それに気づいた私は、

女家族の家の中では、

ジッと皆の挙動を眺めているだけになりました。

当然、昔男の私には理解できません。

が、

それで良いのででょう。

で、

私は皆に教えておかなければならない原則、規律は

全て聞かせてきたと思っています。

もう私の出る幕はないと思っています。

【お母様のような御先婦人になりなさい】

家人、娘たち、共に考えながら時を重ねていくのでしょう。

 

ひとり息子に伝えてきたこと

私は【しがない】職人でしかありません。

無論、人格者からほど遠い性格です。

現状の息子を評価する意味はないと考えています。

成人を迎えたばかりの青二才ですから。

全てが良い肥やしになるでしょう。

ただ1つだけは肝に命じておいて欲しいと考えています。

【評論家】になるな!

です。

ヘボで下手でも良いから【小説家】であれ。

オリジナリティのない男にはなって欲しくないのです。

それだけです。

また、それ以上のアドバイスできる資格など

好き勝手生きた父にはありませんので。

犬という同志

最初の家人と所帯を持った時に、

二人で黒い柴犬を飼いました。

私の博士論文提出前の多忙な頃でしたし、

当時の私は、

モテるのが【芸人にとっての芸の肥やし】と、

当時は時代背景は、

その辺に寛容でしたので、

家に帰るのは週に数えるほどだったのです。

最近、落語家の不倫での明るい釈明会見があったようですが、

当時は、そんなノリだったからかもと、

責任転嫁ですが。

直ぐ長女が生まれ、

開業し、

慌ただしい暮らしを余儀なくされた事から、

私は、この【クロ】と名付けた柴犬との時間を振り返って、

ありがとうと感謝する気持ちはあっても、

大切に接してやったと云うより、

もっと可愛がってやれば良かったと悔やんでいます。

この最初の家庭も壊れ、

後から来たラブラドールリトリバーのラブリーに対しても

仕事に全力投球の時代でしたので、

結局は同じ始末と云う情けない私。

縁あって2回目の所帯を持ちました。

犬好きな女であったので、

我が家には一気に犬の家族が増えました。

その様な中、

高松市へ越して間もない頃に

マンションの裏庭で拾ったネコの【にゃん太】も

21歳の大往生を遂げ、

ついでラブリーも、

私の帰宅を玄関脇にて待ちながら眠るように

14歳で旅立ちました。

コレは私には相当、精神的に参りました。

ペットロス症候群というんでしょうか?

私はつっかえ棒が無くなりました。

娘たちに常に囲まれていましたので、

気はまぎれましたが。

男の癖に、

院長室でズッと泣いて過ごしていました。

で、

此れでは私は心が潰れてしまうと、

今のマリリンを家に迎えたのです。

現実に、

マリリンしか私には近寄ってくれません。

父は孤独な可愛そうな生きもんですね。

普段の生活は当たり前だと思って、

煩い昔人間の私はむしろ忌々しい存在でしかないのでしょうね。

片時も離れないマリリンが居てくれて良かったと。

DSC_0130

そのマリリンの顔に、

今まで大切にしてやらなかった【クロ】【ラブリー】の顔を重ねて、

身体じゅうを撫でまわっているのが、

今の私の普段の生活です。

【香川こまち】の山田さんの創って下さった

一つめのホームページの冒頭画面に少し手直しが入ったようです。

で、

二つ目のホームページ、これは私の患者さんである多田真奈美女史に

お願いして創って頂いたモノなんですが、

これも現在、手直しの作業に入っています。

山田さん、多田女史共に、

私は仕事人として評価しています。

この二つのホームページに於ける【三枝デンタルオフィス】の見せ方の

色合い、趣は異なります。

が、共通する1点を、

山田さん、多田女史は共同歩調を採っています。

歯科医院を一般のお店に例えるならば、

商品群は、

インプラント、セラミック等などと云った処でしょうか。

私の考えは全く違います。

【三枝デンタルオフィス】の売る商品は、

他でもない、この【私】自身です。

山田さん、多田女史共に、

私の考えに同調され、

私のホームページは制作されました。

人それぞれに感じる【処】は異なります。

その感性を私は大切にしたいと思っています。

歯科医としての人生は駆け走って、

人生を終わりたいと、

常々願っています。

ホームページはバーチャル広告の中でも

リアルタイム感、鮮度を適格に表現できる手法です。

私も歳をとって【おじいさん】になりました。

自分の顔を改めて観て、そう落胆しています。

男前ではありません。

が、

これでも若い時分には、

モテた!モテた!

情けなや!今は、

生活に疲れ果てたんでしょうか?

それでも【歯が大好き】であることには

18の頃から微塵も変わりません。

歯の話しをする時の【私の顔】は面白いんだそうです。

この私の手先の動きが、

患者さんにズットズット喜んで頂けますように。

矛盾

私の仕事の性格柄、常に【平常心】でいることが求められます。

反面、パッションも心の内に秘めておかねばなりません。

この様に矛盾した二つの性格を上手く両立させることに

長い間苦労して来ました。

特に【平常心】でいる自分です。

診療の最中は私は【無心】です。

澄んだ水面の心で、

手先をコントロールしています。

が、

一度、患者さんから離れると、

日常の様々な事象からくる煩わしさなどが頭を過り、

心に波風がと云う処が現実です。

そのために、

読書や犬と戯れて、

余計なことを考えないようにと

気を逸らす手当てをするのですが、

やはり私が無心になれるのは【診療】だけのようです。

ワーカホリックと言われることでしょう。

ただ私にとっての【歯の仕事】は、

そう言った意味合いの対象ではありません。

と言いながら、

【歯の仕事】は大きなエネルギーを消耗します。

若い時分には体力が在りました。

この力の根源が枯渇してゆく【老い】を

嫌でも自覚しています。

焦りもします。

で、

再び心が乱れるのです。

先人たちは、どのように対処されたのでしょう?と。

恐らく、平和で穏やかな家庭環境へ逃げ込む位にしか、

男は不器用ですから、

その程度の事しかなかったのかもしれませんね。

先日、何処かの歯科医のホームページの印刷物が

眼に入って来ました。

以前は其処で治療を受けていた、

今では私の処の患者さんが見せてくれたのです。

非常に気の強い、我の強い奥方なのでしょう。

大いに語ると言った処でしょうか。

苦笑いを通り越し、

私なら、

この様な方の待つ家には帰りません。

この奥方のことよりも、

私はこの歯科医の頭と心の内を

どうしても知りたいと、

それと同時に、

あぁ!辛んどいなぁと、

朝からため息ついて着替えの準備に入っています。