最近、他の歯科医院でインプラント治療を勧められて、私の診療所へとお越しになられる患者さんが多いです。
私にしてみれば、何故にその歯科医院でインプラント治療をお受けにならないのか不思議でした。
この様な方が続いたので、いくら鈍い方の私でさえも、あることに気づきました。
初めからインプラント治療ありきでの歯科医の勧めに対して、患者さんは心の内でスッキリしていないのです。
インプラント治療はあくまでも、数ある治療の中の1つでしかありません。
幾つかの治療の中からの、特に秀でた治療がインプラント治療であると決めつけてはなりません。
一昨日、お越しになられた患者さんは、私の診療所にとっては、とても若い30歳の女性でした。
レントゲン写真やCT所見を診れば、インプラント治療としては簡単な症例でした。
しかしながら、噛み合わせを拝見してみれば、???考える処が多々ありました。
私の頭の中は、昨日の休日も、その患者さんの治療方法をどうするか!で一杯になっています。
インプラントか?ブリッジか?
私は将棋が好きで、暇な時には若い医局の先生を相手に打ちますが、
その時と同じように、今も頭の中で、その症例と将棋を指しています。
私が症例と向かい合う時に、特に重要視することは、
①長持ちすること
②清掃性の良いこと
③将来、何か問題が発生したら、最小限の治療で済む設計であること
④見映えが良く、発音しやすいこと
歯の治療だからといって、簡単に考えないで下さい。