月別アーカイブ: 2016年12月

私の好きな歯科のために

大学の学生さんたちや若い歯科医師の先生方との

関わり会いが増えてからの私は、

教育に対する考え方が変わりました。

それまでの私は、

特に歯科のような職人仕事の場合、

教えて貰うというよりは、

師匠から盗むという意識で学んでいました。

読む学問も、

著者による主観が入った書籍より、

研究論文を主としていました。

メーカーからのデータ提供は、

それこそ食事しながら眺めるという程度で。

しかし、

考え方を変えなければならないと自覚したのは、

私は既に古い時代の人間だと云う事実に気づいたからです。

歯科に関しては、

少なくても私の方がキャリアがある訳ですから、

ハンディキャップをつけて、

私の方から階段を降りて、

判りやすい言葉で、

興味をひく言葉や仕掛けで、

それが強いては、

歯科への興味を抱くキッカケになると考えたからでした。

ですから、

このブログも、

厄介で小難しい理論は遠慮させて頂いています。

それは、

患者さんへの治療説明も同じです。

私らが患者さんに対して知識を誇示することは

愚かなことだとも思っています。

対患者さんで1番大切なことは、

誠実さ、

丁寧さ、

細やかな配慮だと思います。

それが、

絶対的な安定感に繋がるのだとも信じています。

私らが日々、勉強するのは当たり前ですから。

ただ、

この勉強も、

講習会や学会に参加する事ではありません。

受験生のように、

日々毎日の積み重ねだと思います。

ブログで御見せする治療写真は、

私の日常普通の診療です。

プロからの目に耐える治療症例を普遍に行うことの方に

私は重きを置いています。

他所の歯科医院のホームページに掲載されている

治療症例で、

呆れる、

無惨だなと、

感じるモノも多いですが、

それは、

その酷さに気づいていない証だと思い、

私は、逆にそう思われたくないという気持ちが増し、

日々の修練の肥やしにしています。

私はもっともっと上手になりたい。

でも、

それは私個人の問題です。

私ら医療人は、

一に、患者さんのために、

二に、後進のために。

それが私の好きな歯科の発展に繋がるだろうからと。

 

電話回線の工事のお知らせ

私の診療所のビルの

警備やネットワーク環境整備の整備のために、

工事業者さんには申し訳ないのですが、

本日午後から1月5日まで工事に入ります。

(  1月1日~1月3日  工事業者さんもお休み )

ですから、

その間は診療所の電話回線はストップしております。

何かとご不自由かけますが、

工事はこのような時期でないと出来ませんので。

急用の方は、

ホームページの【お問い合わせ】からメールでの

ご連絡をお待ちしています。

宜しくお願い申し上げます。

今年もありがとう

私の診療所も今日が仕事納めの日です。

先週までの手術ラッシュの後の

抜糸の患者さんの予約でイッパイの三枝デンタルオフィスです。

が、

当の私は風邪引きの発熱にて、

ほとんど院長室にて。

スタッフの宮田君がフル回転というのが

実情です。

本当に多くの新しい出会いのあった1年でした。

来年も益々、

本当に困った時の歯科医院でありたいと思います。

1年を振り返り反省も沢山あります。

自分を真摯に見つめて、

悪い点は反省し、

改めたいと思います。

で、

反省をバネに、

更なる進化しようと思っています。

また今年は、

1本も歯を殺す、神経を採ることなく済みました。

これは大きな進歩です。

虫歯が深くて神経まで行ってますね!

残念ですが、神経を採りましょう!

という、

よくある歯医者の台詞を言わずに済みました。

三枝メソッドの進歩を実感できたことは

大きな安心感が得られました。

この方法を

いつ外へ出すか?

そのタイミングを考えています。

そんな1年でした。

皆さん、どうか良い新年をお迎えください。

で、

今年1年、応援して下さりありがとうございます。

なんでも凄い数のブログの読者が居られる事を知りました。

拙い文章ですみません。

年末の慌ただしい空気の中、

くれぐれも事故などにご注意ください。

本当に今年もありがとうございました。

男たちのエレジー

私はエッセイを読むのが好きです。

最近は何かと話題の、

某週刊誌の冒頭エッセイを楽しみにしています。

新田次郎氏の御子息である、

数学者の藤原先生のエッセイは

とても美味な文章だと。

また、

昭和の匂い豊富な感覚に同調する処、

大いに在るからです。

男の住みにくい時代になりました。

先般、

私の師匠である内藤先生とタクシーに乗っていた時、

ふと、

首都高の下の混雑した風景を眺めながら先生がポツリと。

「 三枝君、世の女性の優先順位を知ってるかい? 」

???

「 1番が自分と子供、ズ~と離れた遠い処が亭主 」

流石は上手い事を言うモンだと。

土佐の藩主であったナニガシ殿様は、

御内儀の功により出世されたことで有名であったと、

そんなクダラナイ事を思い出したのです。

暮れも差し迫った雨の今朝、

タクシーの運転手さんが、

また面白い台詞を。

「 学校休みだから車が少ないンですよ。 」

???

「 雨の日は、お子さんを学校まで送って行くのが普通なンですよ 」

「 私らの時代は、お金持ちのお子さんだけでしたがね 」

そりゃそうだ!と。

仕事、仕事に追われる男たち。

昨夜は、

歯科メーカーの方々と会食。

この1年の労を労う場でありました。

私の仕事の付き合いは大変だと、

自分でも判っているからです。

私には満足と言う感性がありませんから。

その場で、

あぁ、世の中の働く男たちは大変なのだなと。

窮屈な時代に、

細やかな喜びを何処に求めているのか?男たちという

そんな感想を懐いたのでした。

 

 

 

プロの習性

よくよく考えると、

上手く出来ていると感心します。

いきなり何が?と。

暦を含めての世の中の仕組みとでも言いましょうか?

この1年、酷使した身体の骨休みが必要な時期になったのでしょう。

実際に、

指、手首、腕、首に

痛みが走ります。

仕事が終わってからの

身体の手当てに注意する数年です。

これはプロのスポーツ選手と同じだと思います。

セッカチな私にとっては、

年末年始の休暇は退屈極まりないのですが、

身体はチョッと一服したいと、

そんな気がしたのです。

が、

休暇でも生活のリズムを崩すことが

私らの仕事には1番危険である事を

長い年月をかけて熟知しています。

体内時計の乱れは、

精密仕事の身体には毒気になるのです。

たまの休み位は

朝寝坊と夜更かしというのが

1番身体にとっては危険です。

犬のような規則正しさを欲するのは、

一重に仕事を考えての事です。

窮屈と感じるかもしれません。

しかし、

プロとは、

そう言うモンだと。

否、

私が単に恐がりだからかもしれません。

 

みんな一緒になったツマラナイ時代になりましたね!

私は自動車が好きで、

買えもしないのに

自動車関連の雑誌を眺めるのが楽しみの一つです。

読みながら判っているンです。

多くの記事は、

メーカー御用記者による都合の良いモノだと云う事を。

しかし、

やはりプロだな!と。

上手いように書くモノだなと。

実際には、

今の自動車には魅力が無くなりました。

機械からテクノロジーへの進化?が

自動車には必要なのでしょうか?と思うからです。

デザインも自己主張を感じません。

私の好きなアルファロメオも昔のモノ迄です。

今のアルファロメオにはチョッと。

ジュリアも再登板されましたが、

購入層は、

昔の【段付き】アルファロメオに憧れた一部だけでしょう。

ジャガーも駄目です。

アレはジャガーではありません。

昔のジャガーはセクシーでしたのに。

メルセデスもBMWも、

高い買い物だと思います。

国産車ですか?

私はトヨタのセコイアに乗ってますが、

アレはトヨタの味付けではありません。

と言って、

アメ車でもありません。

シルバラードには失望しました。

トラックの域を越え過ぎています。

アストンも、

何か昔のランボルギーニのような匂いがします。

身体を張って働く人間には無理な車になりました。

自動車は自動車でしかありません。

ドライバーの匂いと技量に左右されるべきだと。

自動車から油の匂いが消えたように思います。

年末ジャンボが当たったら?

キャデラックのCT6に賭けてみようかな。

自動車が何処もかしこも同じになったように、

時代の影響でしょうか?

それとも、

メディアのせいでしょうか?

みんな一緒になったツマラナイ時代になりました。

 

私の性分

もうすぐ年末年始休暇です。

こんな嫌なことはありません。

仕事していないと不安になります。

ジッと出来ない質を恨んでいます。

気がつきませんでしたが、

先般、

私の自家用車を息子に払い下げた後に

息子から電話がありました。

ボンネットを開けたトタンに

驚愕したとの事。

????

私の普通は、普通ではないそうです。

エンジンルームの中の、

金属部分は勿論のこと、

配線からパイプに至るまで、

塵、埃ないように、

私は常に磨いていますので

ピカピカと光っているのに驚いたようです。

ガソリンの残量には疎く、

時にはガス欠の経験もある私ですが、

機械部分の汚れには異常なほどに敏感なのです。

幼い頃に、

就寝時に枕から頭を持ち上げて、

蒲団全般のシワを確認し、

家の者に蒲団の隅を引っ張らせて、

ピーンと張った蒲団を確認するのが常でした。

勿論、朝には蒲団など

私の身体から離脱しているのですが。

自分でも、

一種の異常だと思っています。

今では蒲団の件はどうでも良くなりましたが、

他の事では、

自分なりのコダワリがあるのは相変わらずです。

患者さんからは、

綺麗好き以上の神経質ゆえに

家族は大変でしょうと言われますが、

それは大きな勘違いです。

何せ大型犬の復頭飼いの暮らしですから。

休暇は、

患者さんの口腔内の写真の整理と、

古い車を引っ張り出しての整備でもと考えています。

何故にそんなクダラナイ話をわざわざとと、

それは、

若い歯科医師の先生方から

私の休暇の過ごし方を問われたからです。

私の診療スタイルは別として、

私は決してセレブではありません。

ゆっくりゴルフだの、

海外旅行だのとは縁がありません。

余りの付き合いの悪さに、

友人からの苦言を頂くこと頻繁です。

本来、私は人付き合いが苦手です。

ですから、

歯科という仕事の選択は良かったと。

無論、

患者さんとのコミュニケーションも大切にしていますが、

とかく【歯医者は口達者】という風潮に

違和感を持っています。

歯医者は黙って正確な仕事をと、

そんな風に思っています。

娘の進学の件は片付きました。

いよいよ私と一族の劣性遺伝子を引き継いだ

息子の馴れた受験を迎えます。

出来るモノならば、

受験を代わってヤりたいと、

心配性な私は、

嫌な事から逃げだすために

仕事に集中しているのかもしれません。

歯科ほど面白い細工事はありません。

こんなに面白いのだから、

息子にも是非に味わらせたいと云う

私の勝手さに

もう息子は諦めたようです。

没頭してこそ、

初めて面白さと恐さが解るモノです。

新年早々に、

大きなパンチとショックを味わいそうな

そんな息子の明るい声に、

電話しながらクヨクヨするのでした。

ブログで、

歯の話しより、

私のクダラナイ話を多くというリクエストに

正直にお応えしてのクダラナイ話しですみません。

 

想う処大いに在り

今日はバスに乗って出勤しました。

仕事が退けたあと、

街へ出る予定があるためです。

車窓から雨の静まりかえった中学の校舎が

目に入りました。

ふと、

自分の中学時代の記憶が甦ってきました。

今から振り返って考えますと、

私は荒れてました。

恐らく、

将来への不安、

今の自分への不完全燃焼な想いへの焦り。

前期青春期特有の行動と言えば終わりですが。

このような状況から抜け出せたのは、

歯科との出会いだと断言できると思います。

50を過ぎて、

日々を過ごせるのも、

一重に、

歯科のお陰と感謝しています。

年末を前に、

今年の治療も、いよいよ終盤戦を迎えています。

患者さんから、

多くの事を学ばせて頂いています。

未だに、

歯科の全貌など判りません。

少しでも、

上昇していきたいと。

少しでも、

患者さんの歯を残したいと、

ただそれだけです。

不思議と

欲が無くなりました。

歯科への執念のみです。

未熟な父を持つ子供たち

小学6年の娘は未だにサンタクロースの存在を信じています。

吹き出しそうになりますが、

グッと堪えて娘の顔を観ていました。

毎度の事ながら、

朝、目覚めた時のサンタクロースからの贈り物に

喜び半分、

今年こそはサンタクロースの顔を

観てやろうとの意気込みを果たせずに

残念無念であると云う台詞、

そして、

どうしてサンタクロースは、

自分の欲しいモノを知っているのだろう?というのが半分。

すくすくと育っているのか?

それとも、

過保護に育てていまいか?

そんな事を考えながら、

昼過ぎに、

郵便受けから娘宛ての封書を

二人して、

緊張しながら、

封を切ったのです。

で、

ヤッター!と、

両手を高く高く挙げてジャンプする娘。

他県の私立中学の合格の報せでした。

興奮鎮まったあと、

娘の頬に涙が。

特別な進学校ではありません。

が、

クラスの皆が普通に学区の公立中学へと進むなか、

何故に自分が他所に?という気持ちが

なかったと云えば嘘になるでしょう。

が、

父に背中を押されてのチャレンジ。

短期間ですが、

精一杯、

生まれて初めて、

高い坂を駆け走ったのだと思います。

私は、この達成感を大切に思っています。

娘と私には、

1番嬉しいクリスマスプレゼントでした。

で、

父とは勝手な生き物という代表例が、

この私であります。

娘は中高一貫の女子校へと。

序でに、

来春から娘は寮生活を余儀なくされます。

私ですか?

自分なら寮生活なんて絶対に嫌です。

男子校?

トンでもない!

無理です。

が、

娘を過度に守ると信じているのが私です。

若い時分の私のような悪い男から娘を守る、

コレが父の大きな仕事だと。

息子がポツリと一言。

父ちゃんの勝手が始まったと。

息子からも聞かれたことがありました。

何で俺が歯学部に行かにゃならんの?

私の返答ですか?

将来、お前のしたいことは自分でヤレ!

ただし、

その前のお前の6年間は父ちゃんが貰う!

人類でお前を1番に大切に想っている父ちゃんのワガママや。

エエな!

息子の反応ですか?

そこまで言われたら逆らえんワナとだけ。

今までいろんな事がありました。

私と息子との対立、

息子の反逆、

私の焦りと反省。

息子は、

父たる私の未熟を悟ったのだと思います。

娘も思春期を迎えます。

さて、

どんな恐ろしい事が私を待っているのかと、

戦々恐々と、

今から覚悟が必要でしょう。

 

 

 

祖父の著作

インターネットにて文献検索していたら、

偶然、

祖父の著作を見つけました。

興味が湧いて、

覗いてしまいました。

専門が違いますから、

その質は判りません。

祖父は多くの特許を取得していたことは

知っていました。

一族皆が祖父を、

変人扱いしていましたから。

既に特許期限が過ぎて、

現代の私の身近な生活の中で、

祖父の多くのアイデアが役にたっていることに触れて、

私は秘かに楽しんでいます。

文献の一言一言の上に、

祖父の人生の軌跡を感じます。

先日ブログに認めた墓地の移転の話しから、

未だ数日しか経っていません。

偶然とは云へ、

祖父からのメッセージであるように思えました。

キチンとするから大丈夫!と、

そう心の中で返答して、

祖父の著作の頁を締めたのです。