月別アーカイブ: 2017年6月

それでも私は待ちます

もうインプラントを埋め込む手術をして

6か月を迎えようとしています。

患者さんには申し訳ないのですが、

上は仮の総入れ歯をお使い頂いています。

私の造る総入れ歯は【吸着】しますので、

普通の食生活にはご不自由はないそうです。

仮の総入れ歯の期間に、

私は噛み合わせの最後の仕上げを見つけています。

噛み合う高さ、

顔貌の高さ、

顔の左右対称性、

噛み癖、

などなど、

仮の総入れ歯の中に、

ソレラの情報をシッカリと刻んでゆくのです。

で、

やっと次回は2次手術に行こう!と、

患者さんに申し上げました。

で、

再び、

歯茎が固まるのを待って、

アバットメントを選ぶ積もりです。

この頃、

歯科医師も患者さんの側も、

急ぎ過ぎ!急ぎ過ぎ!

骨も歯肉も、

人間の都合に併せて治ってはくれません。

治療です。

治るのを待って。

それが治療の大原則だと私は考えています。

このような症例において、

インプラントを埋め込む手術をした日に

直ちに仮のブリッジをいれると云う治療方法も

【○○4】とか、なんとかって宣伝されていますが、

私は絶対に認めません。

理由ですか?

全ての局面においてです。

人は神様を凌駕できる筈ありませんから。

いつまでもミーハーな私は

この頃ハマっているドラマが在ります。

【NCIS】ネイビー科学捜班と云うアメリカの人気テレビドラマです。

主人公である白髪のギブス捜査官が格好良いのです。

彼は謂わば【鬼平】の白人バージョンと言って良いでしょう。

番組を観終わったあと、

清々しい気持ちになるのです。

幼い頃からミーハーの代表のような私です。

Tシャツも、

パーカーも、

キャップも。

【NCIS】であるのは云うまでもありません。

嫌な臭い

テレビのワイドショーなどで

【男の加齢臭】と云う単語が耳に入った瞬間に、

ヒヤッ!とするのです。

都内の満員電車の中なり、

エレベーターに乗り合わせた男性の

キツイ整髪剤の臭いやら加齢臭。

同じ男の私でさえも不快感を覚えます。

私も初老。

仕事柄、患者さんに密着するほど

近寄らねばならず、

この頃特に、

自分の臭いに敏感になりました。

身体を洗う際にはコレを使っています。

昔観た映画でリチャード.ギアが使っていたな?

それだけで【加齢臭】など、

何処かへ飛んで行ってしまいそうでしょう?

賛否両論在りますが、

洗濯の柔軟剤はダウニィが一番好きです。

で、

出勤の直前に【BVLGARI】のコロンを少々。

それでも、

午後ともなれば、

もしかしたら?と。

で、

患者さんの診察の度に、

消臭剤を自分に向けてシュッシュと。

そんな私ですから、

お口の臭いには特別に気をつけています。

歯科医師ですからね。

患者さんの度に、

リステリンでうがい。

このリステリンですが、

オリジナルの物以外はダメですね。

最初から在った【黄色】のオリジナル。

コレがベストです。

ですから、よくチェックしてみて下さい。

他のリステリンには【ADA】の認証マークがありません。

長い間使ってこそ、

良いものを知るのだと思います。

服装にも、

今後は気をつけなきゃと。

無理しない程度に若く在りたいし、

好感の持てる大人になる方が良いですもの。

奥歯のダイレクトボンディング修復

アメリカ生活の長い患者さんは、

ある意味、

私は治療が楽です。

私の治療を理解して下さるからです。

治療を行うにも、

タイミングがあること、

治療方法の選択が医師の実力の大きな差であること、

治療には手間暇がかかること、

アメリカの歯科治療をお受けになられた方は、

既に、

日本の歯科治療に大きな疑問を持っておられます。

なんでもかんでもアメリカ至上主義ではありませんが、

良い処は見習うべきではないでしょうか?

今日の午後イチは、

奥歯のダイレクトボンディング修復でした。

古い修復物の下に沢山の虫歯が残っています。

虫歯検知液を使って、

丁寧に、丁寧に、

虫歯を取り除いて、

ラバーダム防湿です。

で、

修復前準備を整えて、

お口の中で直接に材料を盛り上げてゆきます。

最近では、

歯の形に彫刻するよりも、

針の先に、

材料を盛り付けて、

ビルドアップしながらの

形造りが多いのです。

で、

完成!

ダイレクトボンディング修復の後に、

私は患者さんにお礼を云うのが常となりました。

あ~、楽しかった!

ありがとう。

と。

遊び心を満たしてくれるダイレクトボンディング修復が

私は好きです。

私のブリッジ

【高松インプラントセンター】と標榜して

20年位になりますから、

歯科医院の挙動を熟知する大手の歯科技工所さんから云わせれば、

私の診療所のインプラントの症例は

相変わらず多いのだそうです。

が、

私はインプラント治療と云うのは、

最後の砦であって、

ブリッジや義歯で対応できる場合は

好んでインプラント治療以外の治療手段を採用しているのですよ。

歯科医師と云う仕事は、

あくまでも【歯の番人】ですから。

また、

親から貰った歯を極力に残したいと願うのが

当たり前ではないですか?

今日、ブリッジの完成する患者さんがお越しになられます。

一見、違いなど判らないでしょうが、

製作過程において、

様々な【仕掛け】を仕込んでいます。

ブリッジの土台となる【歯の癖】を

私は実際に触って、

見抜いているからです。

歯の将来像など、

今、患者さんにお伝えしても、

信じて頂けないでしょうから。

私の【読み】が正しい場合においても、

私の造ったブリッジが長持ちできますようにと、

先の先を見て、

私は技工物を製作しています。

で、

先ほど、

ブリッジをセットし終わりました。

患者さんは安心しきって、

喜んでくださりました。

 

救いの手

今朝は患者さんに私の治療に馴れて貰うために、

他所の歯科医院との【差】が判りやすく、

比較的患者さんにとっては楽な治療である

上の犬歯の根菅治療から始めると云う予定でした。

ところが、

????

犬歯以降後ろの歯茎が腫れぼったく。

といってブラッシング不足からくる腫れではありません。

もしや?

レントゲンにて、

ヤハリ嫌な状態に進んでいました。

臼歯がバラバラに折れていたのです。

とにかく、

予定通りに

犬歯にラバーダム防湿し根菅治療を進めながら、

私の脳ミソはフル回転していました。

今は急ぐ時である!

私は腹を決めたのです。

患者さんの方も、

この2ヶ月の間に整形外科分野の手術にてリハビリ中であったので、

歯科治療を受けることが出来ませんでした。

私は現状をご説明し、

患者さんの方にも腹を決めて頂いたのです。

上の右半分の歯茎を切開し大きく剥離して、

奥歯の折れ具合と骨との関係を

直接に私の眼で確かめたのです。

1本しか、もう残っていない大臼歯は残念ながら抜歯。

その隣の第2小臼歯もバラバラで抜歯。

第1小臼歯は手術にて保存可能に。

残りの歯は骨と歯茎と歯の根を綺麗に手当てして

長持ちさせれるでしょう。

この患者さん。

左側も急がねばなりません。

全く、

前医に怒りを感じますね。

あぁ、私はカトリックに改宗したので、

そんなこと思ってはいけませんですね。

でも、

この医院からお越しになられる患者さんって、

多いんですよ。

ホームページなんかで拝見しますと、

物凄い自信家でいらっしゃる。

ホームページの対策や、

患者さんを救うなどと大口たたくどころか、

拙い技術と、

見えない視力と、

不器用な手先と、

ルックスの方も序でに、

その道の専門家の方に

救って貰っては如何でしょうか?

今日の私

今朝から、

大掛かりな難しい症例に着手します。

診断から治療計画を決めるまで

2ヶ月ほどかかりました。

根菅治療も沢山在ります。

マイクロスコープを駆使しなければ、

絶対に対処できない位に、

拗れに拗れた根菅です。

歯周病も進んでいます。

原因となった考え無しの【セラミッククラウンもどき」も

早々に撤去し、

清掃性の良い仮歯に代えねば、

歯肉の炎症は治まりません。

患者さんはインプラント治療を希望し、

私の診療所の門を叩きました。

が、

丁寧に、丁寧に、

手当てすれば【保存】できる!

と、

私は診断したのです。

で、

最近話題の【将棋】と同じですよ。

治療の進め方ひとつで、

治療結果は大きく変わるのです。

歯を残すための治療。

手当ての順番を思案し、思案し、

2ヶ月かかってしまいました。

その間に患者さんには、

徹底的な歯のブラッシングに精を出して頂き、

治療に備えて頂いていたのです。

午後は、

先般お見せした○○歯科医院での【奇妙なる仮歯】と、

【奇妙なるインプラント治療計画】に恐れを為して

お越しになられた患者さんの治療です。

下顎には既にインプラントは埋入し終わりました。

今日は上の仮の入れ歯の装着の日です。

何回も人工歯の並びを、

患者さんと一緒にチェックしあいましたので、

綺麗な仮の入れ歯が入るでしょう。

下顎は、

噛み合わせの位置決めの装置を準備しています。

この辺りになると、

歯科医師の方も、

具体的な治療のイメージが涌かないでしょうね。

私独自の治療方法ですから。

1から造りあげてゆく。

本当に楽しいですよ。

で、

歯科医師としての大きな責任もズッシリと。

これが今日の私です。

後悔しているからこそ

今になって、

本当に惜しいことをしたと、

大いに後悔しているから、

私は母校との関わりあいを重要視しているのです。

先ずは母校の図書館の蔵書の素晴らしいこと。

これは中原学長先生が文学に造詣が深く、

直木賞だか芥川賞だか忘れましたが、

若い時代に、

その候補者に選考された事実から、

また現在でも多くの著作を執筆され続けて居られ、

書物の価値を、

歴史の重みを、

誰よりも認識されて居られることが

一番の理由だと思います。

母校の図書館は、私にとっては宝の宝庫なのです。

他の歯科大学の蔵書の選考基準とは違う趣があるからです。

医の博物館も、アレは良いですよ。

日常の臨床で頭も気持ちも、

イッパイイッパイになった時に、

ブラリと立ち寄れば、

先人の偉業に触れて、

心が落ち着いてくるのです。

それと、

数々の研究機材。

羨ましいですよ。

毎日の患者さんの診察から、

アレを確かめたい!

コレを検証してみたい!

実験したいことが沢山あるものです。

私は自身の経験から納得した治療しかしません。

メーカーからの紹介、

文献での紹介、

無論、ほぼ全て目を通しています。

しかし、

私の診療所付属研究室で、

私が仕事の合間にコツコツと、

実験サンプルを作って、

自前で出来る実験は自前で行い、

外注すべきはお願いし、

自身の眼で確かめた物だけを治療に採用しています。

ですから、

大掛かりな研究機材のある大学が羨ましくてなりません。

開業歯科医師の仕事にプライドを持っています。

それは歯科医療の水際で、

患者さんと共に生きてゆきたいからです。

が、

研究も、

もっと、もっと、

欲張りなのでしょうね。

ささやかな暮らし

月曜日は仕事が終わってから、

車を郊外へと走らせました。

日が長くなったのですね。

開け放した車窓からの初夏の空気が心地良かったのです。

先刻、移築の終わった先祖の墓の掃除へと、

あまりにも涼しい初夏の夕刻の気配に誘われたのです。

私の祖祖父はワインが好きであったそうな。

帰りがけに、

祖祖父の墓石に贔屓の銘柄のワインを注いで、

ホンじゃ又、来るから

と、

振り向いて、

家路に向かうのです。

三枝家と成瀬家の墓地が並んで、

孫の私を待っていたような気がしました。

花を活けて、

香を焚いて、

地べたの腰を下ろして、

煙草を燻らせながら、

墓石に刻まれたご先祖の名を確認しながら、

墓石に語りかけるのが常となりました。

日常の事柄から息子の近況などたわいもない話しです。

目に見えない物を信じないと云う人を

私は理解できません。

だって、

人の心は目には見えませんが、

私は人を信じます。

同じように、

私は死んだら、

私の姿こそ誰にも見えないでしょうが、

私は家族を守ります。

その確信があるからこそ、

私はご先祖を大切に感じています。

カトリックの王道は今の私には解りません。

が、

カトリックで云う処の【聖霊】の力を私は信じます。

日本人特有の表現である【八百万の神】の力との、

私は違和感を感じません。

目には見えませんが、

人の力の及ばない大きな力を感じるのです。

だからこそ、

私は清楚な暮らし向きと、

感謝の気持ちで、

歯の仕事と縁を頂いた訳ですから、、

その仕事を誠実に全うしたいと思うのです。

 

 

医師の人格

歯科の開業医などと云う商売は、

人の命にも大きく関わらずに済み、

で、

入院患者さんが居る訳でもなく、

お盆休みや年末年始の休暇もシッカリとあり。

安気な商売だとお感じになって居られる方も多いかもしれません。

ある医師の奥方から言われたことが在りました。

先生処は特別ですけど、

歯医者は不潔で、衛生面で信用できない!

と。

機会があり、

この医院に行く機会が出来ました。

面白かったですよ。

最新の医療機関がバクテリアやウイルス、真菌との戦いに

どれだけ多くのコストをかけて、

どれだけの手間をかけている現状を

全く判って居られない。

と云うか、

ご存知でない。

昭和の医院そのものでしたもの。

歯科医師と云う職業は可哀想な処が在ります。

医師から、本心では医師だと思われていませんから。

ただ、

勉強不足の歯科医師が多いのも事実です。

しかし、

勉強不足の医師も多いことを

私はよく知っています。

が、

衛生面での配慮って云うジャンルは、

知識レベルの問題ではなく、

人格的な問題だと思います。

患者さんの治療には完璧無敵な清潔な道具を使いたいじゃないですか?

私と共に働いてくれるスタッフに、

安全な環境で仕事に精を出して欲しいじゃあないですか?

私は、そう思うんですが。