月曜日は仕事が終わってから、
車を郊外へと走らせました。
日が長くなったのですね。
開け放した車窓からの初夏の空気が心地良かったのです。
先刻、移築の終わった先祖の墓の掃除へと、
あまりにも涼しい初夏の夕刻の気配に誘われたのです。
私の祖祖父はワインが好きであったそうな。
帰りがけに、
祖祖父の墓石に贔屓の銘柄のワインを注いで、
ホンじゃ又、来るから
と、
振り向いて、
家路に向かうのです。
三枝家と成瀬家の墓地が並んで、
孫の私を待っていたような気がしました。
花を活けて、
香を焚いて、
地べたの腰を下ろして、
煙草を燻らせながら、
墓石に刻まれたご先祖の名を確認しながら、
墓石に語りかけるのが常となりました。
日常の事柄から息子の近況などたわいもない話しです。
目に見えない物を信じないと云う人を
私は理解できません。
だって、
人の心は目には見えませんが、
私は人を信じます。
同じように、
私は死んだら、
私の姿こそ誰にも見えないでしょうが、
私は家族を守ります。
その確信があるからこそ、
私はご先祖を大切に感じています。
カトリックの王道は今の私には解りません。
が、
カトリックで云う処の【聖霊】の力を私は信じます。
日本人特有の表現である【八百万の神】の力との、
私は違和感を感じません。
目には見えませんが、
人の力の及ばない大きな力を感じるのです。
だからこそ、
私は清楚な暮らし向きと、
感謝の気持ちで、
歯の仕事と縁を頂いた訳ですから、、
その仕事を誠実に全うしたいと思うのです。