日別アーカイブ: 2017年6月27日

後悔しているからこそ

今になって、

本当に惜しいことをしたと、

大いに後悔しているから、

私は母校との関わりあいを重要視しているのです。

先ずは母校の図書館の蔵書の素晴らしいこと。

これは中原学長先生が文学に造詣が深く、

直木賞だか芥川賞だか忘れましたが、

若い時代に、

その候補者に選考された事実から、

また現在でも多くの著作を執筆され続けて居られ、

書物の価値を、

歴史の重みを、

誰よりも認識されて居られることが

一番の理由だと思います。

母校の図書館は、私にとっては宝の宝庫なのです。

他の歯科大学の蔵書の選考基準とは違う趣があるからです。

医の博物館も、アレは良いですよ。

日常の臨床で頭も気持ちも、

イッパイイッパイになった時に、

ブラリと立ち寄れば、

先人の偉業に触れて、

心が落ち着いてくるのです。

それと、

数々の研究機材。

羨ましいですよ。

毎日の患者さんの診察から、

アレを確かめたい!

コレを検証してみたい!

実験したいことが沢山あるものです。

私は自身の経験から納得した治療しかしません。

メーカーからの紹介、

文献での紹介、

無論、ほぼ全て目を通しています。

しかし、

私の診療所付属研究室で、

私が仕事の合間にコツコツと、

実験サンプルを作って、

自前で出来る実験は自前で行い、

外注すべきはお願いし、

自身の眼で確かめた物だけを治療に採用しています。

ですから、

大掛かりな研究機材のある大学が羨ましくてなりません。

開業歯科医師の仕事にプライドを持っています。

それは歯科医療の水際で、

患者さんと共に生きてゆきたいからです。

が、

研究も、

もっと、もっと、

欲張りなのでしょうね。

ささやかな暮らし

月曜日は仕事が終わってから、

車を郊外へと走らせました。

日が長くなったのですね。

開け放した車窓からの初夏の空気が心地良かったのです。

先刻、移築の終わった先祖の墓の掃除へと、

あまりにも涼しい初夏の夕刻の気配に誘われたのです。

私の祖祖父はワインが好きであったそうな。

帰りがけに、

祖祖父の墓石に贔屓の銘柄のワインを注いで、

ホンじゃ又、来るから

と、

振り向いて、

家路に向かうのです。

三枝家と成瀬家の墓地が並んで、

孫の私を待っていたような気がしました。

花を活けて、

香を焚いて、

地べたの腰を下ろして、

煙草を燻らせながら、

墓石に刻まれたご先祖の名を確認しながら、

墓石に語りかけるのが常となりました。

日常の事柄から息子の近況などたわいもない話しです。

目に見えない物を信じないと云う人を

私は理解できません。

だって、

人の心は目には見えませんが、

私は人を信じます。

同じように、

私は死んだら、

私の姿こそ誰にも見えないでしょうが、

私は家族を守ります。

その確信があるからこそ、

私はご先祖を大切に感じています。

カトリックの王道は今の私には解りません。

が、

カトリックで云う処の【聖霊】の力を私は信じます。

日本人特有の表現である【八百万の神】の力との、

私は違和感を感じません。

目には見えませんが、

人の力の及ばない大きな力を感じるのです。

だからこそ、

私は清楚な暮らし向きと、

感謝の気持ちで、

歯の仕事と縁を頂いた訳ですから、、

その仕事を誠実に全うしたいと思うのです。

 

 

医師の人格

歯科の開業医などと云う商売は、

人の命にも大きく関わらずに済み、

で、

入院患者さんが居る訳でもなく、

お盆休みや年末年始の休暇もシッカリとあり。

安気な商売だとお感じになって居られる方も多いかもしれません。

ある医師の奥方から言われたことが在りました。

先生処は特別ですけど、

歯医者は不潔で、衛生面で信用できない!

と。

機会があり、

この医院に行く機会が出来ました。

面白かったですよ。

最新の医療機関がバクテリアやウイルス、真菌との戦いに

どれだけ多くのコストをかけて、

どれだけの手間をかけている現状を

全く判って居られない。

と云うか、

ご存知でない。

昭和の医院そのものでしたもの。

歯科医師と云う職業は可哀想な処が在ります。

医師から、本心では医師だと思われていませんから。

ただ、

勉強不足の歯科医師が多いのも事実です。

しかし、

勉強不足の医師も多いことを

私はよく知っています。

が、

衛生面での配慮って云うジャンルは、

知識レベルの問題ではなく、

人格的な問題だと思います。

患者さんの治療には完璧無敵な清潔な道具を使いたいじゃないですか?

私と共に働いてくれるスタッフに、

安全な環境で仕事に精を出して欲しいじゃあないですか?

私は、そう思うんですが。