月別アーカイブ: 2016年3月

私の原点

高校3年の頃に、

この【歯の写真】と【沿革】の文章を

暗記できる程に、

何度、観たか判りません。

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商家の跡取り息子であった私が、

秘かに【歯科】を志し、

数多くの歯科大学から、

日本歯科大学を志望した理由が

この【沿革】に認められています。

私が今日まで、

ぶれずに過ごせたのは、

正に、コレです。

人の一生に影響を及ぼすほどの

インパクトある文章です。

作者を私は知りません。

が、

文体から恐らく、

現学長である中原 泉先生であろうと想像しています。

簡潔で、

ストレートな流儀に、

私は、その様に思っています。

私が人として決して人格者ではないことは

十分に自覚しています。

が、

【歯科医人】としての

独特の流儀を主張していることに、

異存を唱える業界人は居ないと、

自負しています。

私は、

人としての生涯と、歯科医としての生涯に、

全くズレと隙間はありません。

歯科医が私の人生の全てであります。

で、

その原点が、此処に在ります。

遊び気分

根の治療において、

最近の私は、

【神経の入り口を探す治療】から、

【根の先の神経の先っぽを触る治療】へと

変わって来ました。

私が歯を殺す治療はしませんので、

前医の治療の再治療と、死んだ歯の治療だけですが。

【マイクロスコープ】の使い方も

ドンドン拡大しています。

と、共に

私の疲労具合も益々。

が、

面白くて、ヤメラレナイってのが

本音の処です。

本線

友人である歯科医との会話にて、

私の発言に驚いて、

「そうだね!俺もその様に考えてみるわ」

と。

私の歯科に関する考え方の柱は、

次のようなモノです。

歯科医本人の技術の向上に於いては、

常に自己研鑽しなければならない。

その中で、

私ら先人は、積極的に若い歯科医に対して

導き、

支へ、

自己の技術を隠すことなく観せ、

所謂、教育ですね。

将来、地域の歯科医療を担う若い歯科医に

協力を惜しんではならない。

其れとは別に、

技術では解決出来ない部分、

此処を、

材料の開発と、

治療方法の開発によって

解決を図る。

此れが研究ですね。

此れが、私の人生の【本線】です。

新潟市を貫くように流れ、

日本海へと広がる【信濃川】。

日本一の大河です。

が、

水は明らかに、海へと続いているのですが、

眼には、

その流れが緩慢で見えません。

人の人生とは、

この【信濃川】の流れのようなモンだと、

最近、想うのです。

支流へも、

水が行き届く手当てなり配慮、手間も必要です。

が、

逆に、

自然と行き渡るべき処へは、

水は流れてゆく性質である事も

事実です。

空想

私は単細胞ですので、

喜怒哀楽の大きい質です。

私のスタッフは、全く逆の様相です。

「君は怒ることは無いのかね?」

「君!もっと何か反応は無いのかね?」

と、尋ねること、しばしばです。

なんでも、

本人によれば、

喜怒哀楽は在るんだそうですが、

仕事では、キチンと分けているそうな。

で、

「怒ったらどうなるの?」

と、興味津々で尋ねる私。

「押さえる処はね、先生!」

何とも恐ろしいではありませんか。

女のヒステリーほど、質の悪いモノはありませんが、

こう言う静かなのも、恐ろしいではありませんか。

手術の際に、

横で静かに器具を手渡してくれる安定感には

私的にはありがたいのですが。

何時も、ふーん?と、

完全に精神年齢の逆転現象を自覚しつつ、

別の生き物を観る眼で、

感心しきりの私の顔の表情を

空想してみて下さい。

虫の良い話

私の先輩で、

良い人なんだけど、

治療技術もイマイチで、

診療所も繁盛していない先生がいます。

逆に、治療技術はイマイチでも、

何故か?診療所が繁盛している先生がいます。

こう言う場合、

他人眼での私には、その理由が良く判ります。

仕事においても、

虫の良い話しなどありません。

繁盛している先生には、

それなりの度胸と努力が認められます。

お人好しだけでは、仕事になりません。

仕事で、直ぐに結果が出ることはありません。

そこから来る焦りを堪えて、

先を観て、

腹をくくって、

コツコツと、

時にはドカン!と勝負する。

何か美味しい話に便乗しよう!

誰かと相乗りしよう!

でも、こうなったらどうしよう?

って、

虫の良い話ですよね。

根が確りと張っていない人は

絶対に結果なんか出せませんね。

 

車の傾向に

昨夜、知人との電話にて

車の話で盛り上がっていました。

あり得もない話ばかりでしたが。

国産乗用車で、もし絶対に買わないといけない状況に成ったら?

馬鹿でしょう?

で、

私は、スバルのレガシーだと。

四駆の乗用車は、

初代の三菱VR-4が傑作であったと。

両者、一致したのです。

お金を出してまで欲しい!車が無くなりました。

輸入車では?と。

乗用車ですか?

タダで貰えるんだったら、

ベントレー.コンチネンタルGTですよね!

に対して、

三枝、本屋の駐車場でブツケラレないか、心配じゃねぇ?

なんで本屋か解りませんが。

そりゃそうだ!と。

序でに、自宅と格の違いで気恥ずかしいですね!

無難なんは、

ステーションワゴンの4マティックでしょうか?

面白くねぇわね!

買えないけど、

買いたいのが、ねぇわね!

大の大人の男のタワイもない馬鹿な会話でした。

時代遅れ

何処もかしこもスマホ観ながらの光景に

違和感を覚えます。

メールは確かに便利ですが、

大切な要件の際には、

電話でも良いので、

相手との会話での直接のヤリトリを好みます。

Facebookなどで、

見知らぬ人と繋がるって云うんですか?

私には、その必要性を感じません。

時代遅れの人間と言われれば、其れまでですが。

相手の顔を直接観て、

声の調子と表情、ニュアンスから

察して、察っせられて

人間とコミュニケーションが成り立つのだと思います。

なんでもかんでも、

メールにてと云う人も見掛けます。

私は、その様な人との絡みは、

後回ししています。

電話の着信履歴に気がつけば、

極力、折り返すように気をつけています。

反対に、

此方の電話に対する反応の無頓着な人も見掛けます。

これは大変、心のストレスになります。

嫌われているのか?

避けられているのか?

体調不良か?

アレコレ思案しますので。

で、

この種の人への対応は

結局は、私も後回しするようになります。

この様な人に限って、

自分の都合で連絡を取ってきたりする傾向が在るようです。

色々な些細な事で、

人は人を判断します。

私には私の尺度が在り、

また人其々にも。

面倒な時代となりました。

時代劇に妙に共感する私です。

時代遅れなんでしょう。

【普通】

【普通】って云うのが、これまた厄介です。

人によって、

時代の変化によって、

変わってきますので。

私の診療所へ来られた患者さんたちは、

必ず、私の【普通】の治療に驚かれます。

衛生管理から、

治療機材、

治療手順、

様々です。

歯科医療に関して私は、

確固たる考え方が出来上がっています。

その考え方を本線として、

全体のレベルを年々、進歩させています。

5年前に勤務していたスタッフの知る【三枝デンタルオフィス】の治療は、

今は跡形もありません。

少しづつの進歩であっても、

月日の経過から観れば、

大きな進歩となります。

以前と全然、違うと感じる方へは、

【進化】してるんですよ!と。

私は、普通の歯医者だと思っていますが、

患者さんからは、

普通の歯医者じゃない!と。

これって、どうなんでしょう?

但し、患者さんに笑みが甦るのは、

皆が同じです。

月日の流れ

大きな症例に1日追われています。

で、

その様な中、興味深いお電話が在りました。

「いんやねぇ~三枝君。40年頑張ったんだけど、

3月いっぱいで暖簾下ろすことししたんさ!」

電話の主は、

本調子の新潟弁まる出しの

【文京せきとり】のオバチャンでありました。

今でも、此処の鳥の唐揚げと塩皮の唐揚げを凌駕する店を知りません。

言いにくい話ですが、

お世辞にも綺麗と云える店ではありません。

が、越後人の情溢れる、

心地の良い店でした。

今の私に、三枝君と、

昔と変わらず付き合ってくれる

数少ない越後人のひとりでした。

私が次に新潟へ参りますのは

残念ながら4月です。

その時もう、

あの店から出でる匂いは無いのだ!と、

月日の流れを恨めしく想うのです。

生まれて初めて【納豆】を恐る恐る口にした

定食屋も今はありません。

常連であった喫茶も、とうの昔に無くなりました。

豚カツ【とんき】の厚眼鏡の親父さんも、

とっくに亡くなり、

女将が独りで奮闘されています。

当時は、お金が無かったので、

ヒレカツ定食は極マレでした。

細切れの肉と葱を交互に串に刺した定食で、

心豊かな気持ちになったモンです。

私の青春期に生きた新潟は、

川の流れと連峰の山々以外は

知らず知らずのうちに変わっています。

時代の流れを否定する気持ちはありません。

が、

変わってはならないモノにも、

今は気づいています。

私の生き方

【潮時】【引き際】が男子の決め処と言われています。

私らの歳ともなると、

同年代以上の人と、しばしば話題に上る台詞です。

案外、自分のことは良く観たいってのが人情ってモンですし、

もっと極端に言えば、全く認めたくないってのが現実です。

私は、自分の耳障りの悪い言葉にアンテナを張っています。

其れは心地の良いモンではありません。

人知れず、

心傷つき、

情けなく、

恥ずかしく、

時にはブチキレ、

帰宅しても苦虫を噛み締め、

床に入ってからも、布団から起き出し、

夜、眠れないことも度々です。

歳をとるにつれて、

楽になることはなく、

寧ろ逆に、

背負う荷物の重さと交友関係の拡がりで、

嫌なことは増える一方です。

毎日の暮らしの中で様々なことが在ります。

が、

歯に接している時は、

無心の境地となり、

逆に、

エネルギーと云うか熱情が

自然と沸き立つのを感じます。

歯の仕事においては、

未々、ヤれるな!と。

私は臨床家ですから、

其れが一番の肝心処です。

何時の日か、熱情沸き立たない時を迎えるでしょうか?

私は、診療所で、

その日の診察が終わって着替える時に、

バタン!と、

倒れて生涯を終えるのが夢です。