月別アーカイブ: 2017年8月

図書館にて

夏に入ってからは、

暑さに悲鳴を挙げています。

幼い頃、

明確に虚弱体質で在った私は、

しばしば風邪で臥せって学校を休んでいました。

婆やの作る、

すりおろした林檎。

少しだけ甘い煎り卵。

味のないお粥をどうしても受け付けない私に、

薄い出汁でサラッと煮立てた雑炊など。

時々に思い出すのです。

で、

炎天下の車の運転でさへ、

私には堪えるほど、

今年の夏は異変を感じています。

笠岡市に在る教会までは、

高速道路を使っても2時間ほどかかります。

しばらくお休みしていたのですが、

昨日の日曜日は久しぶりに教会へと。

帰り道、

倉敷市中央図書館まで足を伸ばしました。

閉館近くまで、

時間の経過を忘れてしまいそうな位に

佳い図書館であったからです。

本当に倉敷とは不思議な街です。

自宅付近に香川県立図書館が在ります。

子どもの宿題の手伝いのために、

此処を訪問した際に大いに驚愕した記憶が甦りました。

倉敷市中央図書館の足元、

否、

つま先の先までも及ばないだろうと、

そんなマイナスの点に於いて、

地元の図書館を思い出したのです。

この差は何処から来るのだろう?

不思議でなりません。

図書館とは、

本を買わずに借りれる処ではありません。

図書館とは、

調べものの根拠と知恵を探す処だと、

私は、そう考えています。

そのような意味あいで、

2つの図書館を比べて、

ついつい、

文化度の懐の深さの差を

感じざるを得ないのです。

 

私は私

診療所へと向かう車が

吹き飛ばされそうに、

あるいは、

道路を転がる看板などを避けながら、

また、

フロントガラス一面をドサン!と、

大きな音と振動で、

覆い被さる路面の水溜まりの深さに、

これは本格的に来るぞ!

台風の到来です。

昨日までは、

日照りの中のカエルのようであった私です。

夏風邪がキッカケとなり、

体温調整機能の恒常性を失ったようです。

で、

元来の食の細い質に加えて、

この暑さですから、

自分の体力の【身の丈】を

実感したのです。

今度こそは3日坊主に成りたくありません。

断った煙草の禁煙も継続中です。

今回は、

この世には煙草なる物は存在しない!

そう、

自己暗示術を使っています。

ニコチン中毒で在ろうが、

無かろうが、

そんな事は関係ないのだ。

この世には、

煙草なる物は消えてしまったのだから。

そんなこんな感じで過ごしています。

で、

診療所に到着し、

今日の予定の患者さんにお電話を。

明日からお盆休みの前までに、

分散して来て頂くことに。

ですから、

明日から当分は、

診療所はバタバタするでしょう。

医療機関の宿命です。

最近では、

医療従事者も一般労働者なみの時間環境を

と云う机の上で考えたモットモらしい理論体系で、

現場と頭の中での理屈の解離に、

そろそろ気づいた方が良いのにと。

変な権利意識ばかりが発芽して、

我慢するここと、

克己心なんて日本語は死語になってるんじゃないでしょうか?

話しが反れてしまうのも、

まだまだ私に熱情が在る証だと思ってください。

スタッフの宮田君には自宅待機を命じました。

通勤の最中に事故が在ってはなりませんから。

「 先生は診療所にズット居られるんですか? 」

艦長は沈む船と運命を共にするからね。

こんな時だからこそ、此処に居ないとイケナイんでね。

今遇の考え方なり常識は、

既に私には理解不能です。

私は私です。

開き直ったのです。

梅干し

猛暑の影響にて、

食が細くなっていました。

私の患者さんは女性が大半なのですが、

しばしば、

先生に肉を別けてあげたい、

そんな会話を笑いながら。

朝、

なぜか【梅干し】を口に放りこんだのです。

ウム?

ジワ~っと、

口の中の粘膜から、

身体を元気にする基が

染み込んでゆくような【感じ】に気づいたのです。

ビンゴ!

って、

閃きが灯ったのです。

そこからです。

食を欲したいと。

昔の人の知恵に感心したのです。

【人】全体

40代男性のインプラントの手術を終えた処です。

今は、

新患の患者さんを待っている処です。

先ほどの手術は、

技術的なことよりも、

緊張する患者さんの強ばる表情に、

アレコレ心を解すことに

気を配るほうが大変でした。

男性の方が気が小さいものですから。

で、

治療の前の麻酔注射のあとに

私は脈を採るのですが、

ふと、

あることに気づいて、

上腕から肩、首筋を触診したのです。

これはイカンと。

凝り過ぎた疲れた身体です。

マッサージも、

こういう体質の方には必要なのです。

水分もドンドン摂取しなければなりません。

そんな話ししながら、

ついつい、

腕から首筋をマッサージして、

お顔が和らいでゆくのが

眼に見えて判ります。

医療とは、

そういう【人全体】を診て、

上手く、

歯車が回るような気がいたします。

 

 

禁煙宣言!

大人の男のタシナミって、

日頃から、

大口叩いていた私です。

が、

今年の猛暑のあまりににもの凄まじさに

ヒィヒィ!と

情けない悲鳴を挙げ、

このままでゆくと、

歳をとった時にはどうなるのだろう?

と。

今朝、

提携先の内科医を訪ね、

定期検査を受けたのです。

で、

胸のレントゲンを診て、

自覚する処が大いに在りの私です。

覚悟しました。

もう自分の身体のために、

大人の男だとほざくより、

丁寧に過ぎそうと。

帰って、

直ぐに、

煙草、

葉巻、

ゴミ箱に放りこんだのです。

 

イケナイのでしょうか?

安全基準の根拠に欠けるチャイルドシートが

おおっぴらに、

インターネットで販売されていると云う

テレビでの報道に、

またか!

と、

ため息が出たのです。

ある患者さんから問い合わせを受けた事を

思い出しました。

ホームホワイトニングについてです。

で、

堂々と、

薬事法にて歯科医師の処方が必要な

ホワイトニングの薬剤が販売されていることに

仰け反りそうになりました。

以降、

私の診療所では、

ホームホワイトニングは一切、

関わらない姿勢を採ったのです。

何故なら、

厳然とした医療行為以外のアヤフヤな処置に

私は断固、否定的な姿勢ですから。

ホワイトニングはある局面において

治療の際に、

大きな武器になります。

が、

歯のエナメル質の状態を診て、

薬剤の種類、濃度、期間を

私は判断していました。

ですから、

驚きました。

しかし、

チャイルドシートに関しては、

かわいい、

尊い、

幼児の命に関わるのですから。

ただ、

販売価格が凡そ7000円程度!

これは買う側にも問題が在ると思うのは

イケナイのでしょうか?

総入れ歯の治療

意外に思われるかもしれません。

が、

私は総入れ歯の治療が本当に好きです。

それは、

歯が全く無い処から、

なにもかも、

自らの技量を発揮できるからです。

痛くてもダメです。

外れ易いのもダメ。

シッカリと、

噛み切れ、

磨り潰せ、

見た目も良し、

歯科医師の技量の結晶が

総入れ歯の治療だからです。

皆さん、

本当に長い間、

大切にお使い頂いて、

造った私も本当に嬉しいのが、

総入れ歯の治療です。

こんな風ですから、

絶対に寸分の妥協も出来ませんぢ、

しません。

患者さんの方が、

先生の良いようにと仰いますが、

ご家族の方の眼もお借りする機会も多いのですよ。

違和感のある見た目は、

私の総入れ歯ではありません。

先ほどまで、

総入れ歯の治療でした。

そんな時は、

私の心はウキウキしているのですよ。

本音

初診の患者さんの診察を終えて、

後日、

次回のアポイントメントが入っていないのを

アポイントメント帳にて確認し、

ガッカリするのが普通なのでしょうが、

逆に、

ホッと安堵する。

そんな症例も少なからず在ると云うのが本音です。

昨日、

著名な歯科技工士さんがお越しになられていました。

この方の造る歯を、

業界では、

今のうちにコンピューターに記録しておく、

そのような方です。

私の患者さんの立ち会いに来られていたのです。

色調再現の難しい症例であったためです。

その待ち時間の出来事。

机の上のレントゲンを覗きこむ彼。

で、

先生、この症例はどうなさるん?

やはりシッカリとした仕事をされて来られた方は判るんですね。

私ですか?

でしょっ!

したくないんです。

医者が治療したくないとは!

ケシカラン!

お怒りになられるかもしれません。

彼が仰いました。

ロシアンルーレットですね?

やはり判っておられます。

歯科医師免許を持っているからと、

皆が同じと思われては、

申し訳ありませんが、

と云う気持ちになる時があります。

この症例にブリッジ、インプラントなどもっての外!

そんな症例も多いのですよ。

当然、

患者さんは入れ歯を好みません。

支えの歯の寿命が

私には明確に判ります。

ギリギリの攻めぎあいをしなければ!

そんな症例も確かにあります。

が、

絶対、手を着けてはいけないと、

現状維持がベストな症例も

明確に判断できるんです。

特に根管治療済みの歯の取り扱いに、

治療すべきか、

断念した方が無難かの判断は、

患者さんの方には判りませんから。

現状よりも

希望的観測をしたいのが人情ですから。

その辺りの心情もよく判ります。

長持ちすると確信できるんでしたら、

当然、

私も腕によりをかけて頑張りますよ。

長持ちできる状況じゃないでしょ!

言いたいけど、

言えない、

また、

理解して下さらない場合には、

何処か他所に行ってくれィ!

心のうちで逃げだしたいと。

そんな時も在るんですよ。

この歯科技工士さん。

情熱家でらっしゃる。

レントゲンを観ながら、

ぶつぶつと、

これは教育が悪いのか、

制度のせいか、

なんだかんだ仰っておられました。

私なんぞは、

その辺りは、

とっくに諦めています。

 

 

便りにて

診療所に届いた宅配便の差出人の名前を観て

!!!!

私が長い間、診察させて頂いた○○さんからの贈り物でしたので。

○○さんを最後に診察したのは、

今から5年は前の事だったと記憶しています。

当時85歳であったと思います。

総入れ歯と部分入れ歯をお造りさせて頂きました。

治療の合間に、

○○さんの語るお話しから、

私は○○さんを尊敬していました。

ご苦労の連続であった女の生涯であったからです。

差出人の名前を観て直ぐに電話を手にした私です。

○○さん!私は三枝です。

次の口上が口から出る前に、

あー!先生!お元気!

お身体大丈夫!

シッカリ食べてますか!

いっぱいお話ししましたね!

何時も思い出してます。

これ全部が○○さんの台詞です。

私が喋る隙間を与えてはくれません。

そのあと随分と長い間、

大いに昔の話しで盛り上がったのです。

で、

私の携帯電話の番号を復唱して頂きながら、

メモして頂き、

また電話するからとお伝えし、

くれぐれも転んではなりませんよと、

シツコイくらいに気がかりだったもので。

患者さんは私の宝ものですから。

 

 

時代

昔の方が良かった!

と、

嘆いている訳ではありません。

例えば、

山手線などの電車の中や、

駅のホームで、

大勢の人でごった返していても、

平気で喫煙する人が当たり前のように居たものです。

子供の眼に接触したらどうするの!

隣の人の洋服に穴が開いたらどうするの!

そんなこと言おうものなら、

逆に、

張り倒されそうな、

そんな時代も在りました。

飛行機の中でさへ、

立派に喫煙席が在りました。

こういう事は、

今の時代の方が常識的だと、

私は冷静に観ている積もりです。

ただ、

個人情報保護法施行の頃あたりから、

なんだかギスギスしてきた気がするのは

私だけでしょうか?

何処から秘密で、

何処から公なのか?

私はサッパリ判りません。

また、

ハラスメントと云う便利な単語が出現して来てからは、

なにもかもが恐ろしくて、

私などは身動き取れなくなりました。

紳士のタシナミって云うやせ我慢が、

自分の物指しで在ったのに。

時代でしょうか?

って、

そんな台詞で片づけていいんでしょうか?