デジタル化の時代です。
若い歯科医師から診断の相談のために、
レントゲン写真をメールにて添付される機会が増えました。
メールにて即座の画像のやり取りができることは
大変有意義な事です。
が、
口腔内写真は兎も角として、
私はデジタルレントゲンの画像を
どうしても好きになれません。
診療所を新築した際に、
先々を見越して、
デジタル化のための配管を床下のアチコチに
張り巡らせはいるのですが。
無論、
CTはデジタルです。
しかし、
歯のレントゲン写真と
パノラマレントゲン写真と云う
歯と周囲の顎骨の概要を視るためのレントゲンにおいては、
昔ながらのフィルムを暗室にて手現像する事に徹しています。
何故?
デジタルレントゲン所見を信用できないからです。
嘘!でしょとは言わないで下さい。
断言します。
良質のフィルムを
徹底管理された現像液と定着液を使った現像処理にて
仕上がったレントゲンは、
とてもとても鮮明に、
【事実】を正確に表現します。
音楽の世界においても、
アナログの音が見直されているのと同じかもしれません。
今、
根管治療が終わりました。
難症例でした。
根管が細い!細い!
しかも根管の先の骨に
微妙な炎症の影が在りました。
このような症例においては、
手現像でなければ判別不能です。
で、
治療を安堵して、
院長室へと舞い戻ったのです。