【男子の本懐】と云う本、
随分と昔のものですけれども、
感動し、
翌年にまた頁を開き、
そのまた翌年にも。
で、
忘れた頃に、
ふと背表紙が視界に入り、
頁を開いて、
また感動する。
そんな繰り返しの本が数十冊在ります
私が単純であるからなのか、
こういう本が名著であるのか、
それにしても、
本は買うものだと信じています。
で、
絶対に棄てない。
ところで、
男子に本懐があるように、
女子には【たしなみ】というものが
絶対に必要だと、
私は固く固く信じています。
ですから、
ハシタナイ女性の振る舞いに触れると
肌に寒気を感じるのです。
若い時分の思い出話しを1つ。
証券会社のOLとのコンパに喜び勇んで出かけてゆき、
気にいった女の子と後日の約束を取り付け、
で、
当日は学生の指導もソコソコに終わらせ、
待ち合わせの場所であるホテルのロビー階の喫茶へと。
女性は気合い十分で来てましたね。
伝わるモンですよ。
熱意というモンは。
会話も弾み、
それに伴い、
私の下心も上昇気流へと。
通りをはさんだ小路の鮨屋へ入り、
カウンターに並んで腰を下ろす私たち。
とりあえずは、
先ずはビールでもと。
が、
突然、
私の耳の横で、
パシーン!
ベリベリ!
オシボリを包むビニール袋を叩く音。
続いて、
そのビニールの袋を両の指で引き裂く彼女。
まだまだ続く!
お通しを食すべく、
割り箸を引き裂くやいなや、
片方の手で1本の箸を握りしめ、
もう片方の手でも、
残りの1本の箸を握り、
互いの箸を
まるでチャンバラ刀のような所作で、
擦りだしたる横に鎮座ましますこの彼女。
当時は私も大人しかったですから、
カウンター越しに立つ親父に、
先ずは白身をと。
出された2貫食った瞬間に、
急用を思い出したと告げて、
会計を済ませて、
店を出たのです。
彼女ですか?
店の暖簾を後ろにして、
急用でゴメンねと謝り、
そこで別れたのは言うまでもありません。
当時は携帯電話などありませんから、
なんぞ用事でもあれば医局の内線に
電話が入る訳です。
そういう時は、
後輩の医局員は慣れたもの。
先生は研究室に隠っていて、
連絡が取れません。
それでおしまい。
そんな話しを横で聞いていた
コンパ皆勤、持帰り皆無の講師であった○○先生は、
お前は難しい奴だな!
そんなに煩いと相手が居ねぇだろう?
と。
いやいや相手が居ないのはあんたの方でと、
心で返事しながらも、
ニコニコ顔で応じていた頃を思い出したのです。
昔は【恥じらいある】女性って多かったですよ。
こんな話しを誰かにしますとね、
みんなが大きく掌を払って、
いません!いません!絶対にいません!
居たら化石か天然記念物!
息子は私の彩が判ってるんです。
が、
判っているけど、
父ちゃんのロマンチストに合致する女は
絶対に居ません。
はい。
断言します。
で、おしまい。
最近のことですが、
これまた凄まじくハシタナイ女性の所作に、
寒気が全身を駆け巡り、
私は助手席に居たんですが、
ロックを解除し、
さっさと独り歩き始めたことがありましたっけ。
ただこういうのは、
伏線も在るんでしょう。
腹に据えかねる積み重ねも
寒気の原因にもなり得ますから。
アレルギーがでたら、
もう終わりですよ。