日別アーカイブ: 2017年5月5日

息子の成長

息子から電話を貰いました。

父ちゃん、暇で淋しいだろ?来れば?

う~ん。そうでも無いのや。

書類の山を片付けんとな。

それに交通渋滞だろ?

でも、ありがとうな。

この息子も、

ご多分に漏れず、

大変な反抗期でした。

息子の口から出る言葉は、

私をボロボロにしました。

しかし、

何時かは判ってくれると信じて、

私は馬鹿に成りきって

息子への信号を送り続けました。

愛情の信号です。

私は馬鹿ですから、

家族全員に対して、

愛情の信号を送り続けて来ました。

息子は、その辺の処は消化できていないようです。

歳を考えれば、

未だ青春期真っ只中。

大人の男には育っていません。

泣いた数だけ、

男は大人へと変わって行くものです。

私の心情が少しは判ってくれる年齢になった処でしょう。

息子に聞きました。

アレホド嫌った父ちゃんを何故、心配する?

父ちゃんだけが最後まで俺を信用もし、

評価してくれるから。

あと、甘ったれだからね、父ちゃんは。

今、鬼に成らねば成らんと決意している私ですが、

息子曰く、

父ちゃんのことを知っているのさ。

ただ、それが父ちゃんの寿命を縮めていることの

愚かさに気づいていないのさ。

父ちゃんが死んだら、

罪悪感で苛まれりると思うよ。

俺の母ちゃんは、

頭は良いが、

人の愛情って知らないで育ったんだと思うね。

森の石松から

今朝は急患にて診療所へ出て来ています。

徳島県ご開業の医師の患者さんです。

インプラントの上に繋ぐキャップのような部品が

緩んで取れたとのこと。

どちらもが休診日であるので、

却って都合が良く、

今朝、お出で頂く事に相成りました。

お約束の時刻よりも2時間ほど早く出勤し、

診療所の全ての窓を全開にして籠った空気を入れ替えし、

石階段の雑巾掛け、

フロアーカーペットの掃除機掛け、

序でに、

掃除機の吸い口の掃除などと、

ジッと出来ない質なのです。

マリリンは同伴です。

院長室のソファーで寝そべりながら、

向かい側の私のデスクのほうをチラホラと。

穏やかな朝を過ごしています。

通常、診療所では院長室の中に居ても

落ち着きません。

診療所のドアを開けた瞬間から、

私の気持ちは高揚しているからです。

飄々と観せているのは、仕事の顔であるからです。

患者の一挙一動を見逃すまいと、

医師の眼で診ています。

長い緊張感の持続を必要とします。

ですから、

自宅では辛かったですよ。

自宅は私の欠点をジッと探されている場所でしたから。

今は今で辛いですね。

自分たちの大切、必要な品だけ持ち出して、

生活感が残っていますから。

日本の男を本当に怒らせたら恐いよ。

私が幼い娘たちに教えていなかったことが、

この言葉です。

浪花節が好きで、

森の石松最後の巻のクライマックスに

なんど咽び泣いたか判りません。

喧嘩っ早い石松は、

次朗長親分との硬い約束にて、

金比羅様の参詣の道中に喧嘩しないと

刀の鞘と刀の鍔に封をしていたのです。

ヅタヅタに切り刻まれても、

石松は、

親分との約束を守ったまま死出の旅へと。

その結末を知るや、

清水の次朗長親分は怒りました。

怒りは富士のお山の高さを凌いだものでしょう。

大勢の子分衆を率いて、

石松の仇を打つその続きも圧巻です。

人は我慢の時も必要です。

耐えて、堪えて、

ジッと屈み、

自己を反省し、

自己を見つめ直す時も必要です。

が、

我慢にも限界ってものが在るってことを、

人は知らなくてはなりません。

男の生き甲斐

家の掃除と云っても、

散らかさないので、

床の拭き掃除くらいなもので、

芝生を刈ろうにも、

何処に置き忘れたのか、

物置小屋の鍵が見当たらず、

結局、眠ってばかりです。

疲労が身体の隅々にまで及んで、

傷みきっているんだと思います。

仕事での辛さや苦しさと云う意味合いのものではありませんでしたから。

横になってズッと考えていました。

何か対応策が在ったろうか?

手立ては無かったか?

私が全ての感情と人格を棄てることくらいしか

無理だわなと。

それは出来ぬ相談ですから。

もう懲り懲りと云う言葉しか感情がありません。

男にとって仕事は、

戦いであり、

生き甲斐です。

ゴールデンウィーク明けから再び、

ダッシュするためのエンジンを全開にしなければなりません。

この数日間の間に、

心を整える事に精をだそうと、

目覚めの珈琲を飲みながら、

決意しています。