日別アーカイブ: 2017年5月6日

大人の男

ふとテレビで【鬼平犯科張】が眼に入り、

観いってしまいました。

もうなん十回も観たにも拘わらず。

【血頭の丹兵衞】の巻です。

この巻から【小房の粂八】が鬼平の密偵となると云う

名作でも在ります。

牢の中で鬼平が粂八と茶碗酒を酌み交わしつつ、

粂八の過去を問う場面がとても良い。

あっしは二親は居りやせん。

もの心ついた時から、

おっばあに手をひかれ、

まぁありは雪、雪、雪でさぁ。

凍えるほど冷たくて、

腹もすいて、

そのおんばぁも道端で亡くなっちまって、

其処からは、

御決まりの次第ってもんでさぁ。

鬼平は黙って聞きながら茶碗酒を呑みつつ、

俺にも親は居ねぇんだよ。

母親の顔も俺は知らねぇんんだ。

人は様々な過去を背負い、

想いを封じ込めて、

それでも生きているのです。

弱音ばかりはイケマセンなぁ。

もう流す涙は、

私には枯れてしまったようです。

大人の男って辛いものですね。

 

マリリンと

昨日、急患の患者さんがお越しになって、

診療している時は楽しかったですね。

あとは、

家で眠ってばかりでした。

食欲もなく、

テレビも眼に入らず、

本も頭に入らず、

物置小屋の鍵が見つからず、

庭作業の道具がなく、

車の手入れするほど傷んではなく、

マリリンと眠ってばかり。

マリリンって面白いんです。

同じ枕の端っこに鼻の頭を乗せてくるんです。

掌で、大きな長い鼻を撫でてやりながら、

私とマリリンは

自然と眠ってるようです。

私は体温が高いんだそうです。

知らず知らずマリリンは、

足元に移動して、

大きな身体を横たわっています。

こんな休日でも、

私は決まった時刻に目が覚めます。

身体がそうなっているんでしょう。

で、

起きていつものように。

家での決まり仕事を終えてからが困っています。

することがない。

今日は少しばかり足を遠くまで延ばしてみましょう。

マリリンと。