昨日は本当に疲れました。
帰宅するや即座に、
ベッドに倒れこんで眠ってしまいました。
インプラントに総入れ歯を連結する治療を、
インプラント.オーバー.デンチャーと云います。
極度に骨が痩せた症例に有効な治療です。
総入れ歯治療が好きな私ですが、
その限界も熟知しています。
どうしてもインプラントの助けが必要な症例に、
この治療方法を好んで選んでいます。
骨が痩せててインプラント?
と、お感じになられるかもしれません。
どんなに骨が痩せてても、
探せば、
インプラントを受け入れてくれる部分を
神様は作って下さっています。
で、
昨日は、
いよいよインプラントと総入れ歯を連結する最後のアポイントでした。
総入れ歯は粘膜の上に乗っかかっています。
ですから、
粘膜の柔らかさの範囲で
総入れ歯は沈みます。
対して、
インプラントは骨と結合していますから
全くビクともしません。
この全く相反する正確の治療を
リンクする工夫は、
患者さんの状況、状況によって変化させます。
この連結装置の調整がとても、とても微妙なんです。
私の治療と云うこともあり、
和田精密歯研と云う本邦最大の歯科技工所さんの計らいで、
入れ歯専門の歯科技工士さんがサポートに来て下さいました。
ゴールデンウィークの直前の忙しいなか、
歯科技工所さんのご配慮に心からお礼申し上げます。
で、
入れ歯一筋数十年のプロの中のプロの歯科技工士さんと、
私、
患者さんの粘膜を前に、
3時半から7時半まで、
ぶっ続けで、
細かな手作業に専念していたのです。
患者さんの側は、
時々、お口を開けたり、
こちらの指示通りにギュッっと噛んで頂くだけですから、
私らの思案の訳は判っておられません。
が、
私らが工夫しているんだろうってのは
伝わるんでしょう。
仕上がった際には、
それはそれは喜んで頂きました。
なんせ長年、
全く合わない入れ歯で苦しんで居られたんですから。
入れ歯がシッカリと動かないなんて
この患者さんにとっては奇蹟みたいなモンなのでしょうね。
上の総入れ歯は私が既にお造りさせて頂いていました。
直ぐに何でも召し上がって頂けるでしょう。
しかし、
精根尽きました。
この充実感があるから、
この仕事を続けてこられたんです。
歯科技工士さんも普段は患者さんを診る機会はありません。
でも、
これだけ喜んで頂き、
歯科技工士さんも大いに充実感達成のようでした。
良い酒を飲む前に、
私はダウンしたのです。