月別アーカイブ: 2017年3月

教訓

昨夜は遅くまで息子と電話で話ししていました。

もう少しで、

先の東北大震災の、

あの日を迎えるからです。

私と息子がこの話題について、

マトモに話しを交わしたのは、

あれから初めての事です。

6年もかかりました。

当事者であった私らが、

互いに互いの口から、

この話題に触れるに、

6年も要したのです。

胸の中に大きく開いた孔は、

生涯、消える事はないでしょう。

6年の月日が、

色々な過ぎ去った過去の評価を生んでいます。

耳にすると、

怒りさえ覚えるのです。

その場所に立った人以外に、

あの日を語る資格はありません。

静かにただ、

黙祷を捧げ、

御霊に祈りを捧げるだけが

人の所作だと思います。

あの日を迎える度に、

自然と涙が流れ、

心が空虚となる自分がいます。

ふざけた輩、

能天気な輩、

気儘な輩、

無神経な輩、

この種族の多い光景に触れ、

寒気を感じます。

本当に多くの命が、

ついこの間亡くなったのです。

それを教訓に、

この国は何かを学んだのでしょうか?

最初の一歩

ケツに火が点いてから大慌て!

と云う台詞が在ります。

歯の治療の受診時期と医者選びは、

この台詞通りじゃないかと、

日頃、感じています。

チョッとした虫歯の治療だから、

近所でサッサと治してしまおう!

コレが後からズシン!と、

効いて来るんです。

下手くそな手先にかかったら、

虫歯の治療から、

神経を採る治療へと、

続いて、

歯が折れて、

ブリッジにしたら、

両脇もグラグラ始めて、

また抜歯。

入れ歯は嫌だと、

インプラントで神経を麻痺。

そんな悲惨な患者さんが大勢、お越しになられます。

小さな小さな虫歯の治療。

この段階で、

キチンと食い止めましょうね。

上の前歯の間に変色した変な詰め物、わかりますか?

中は虫歯だらけでした。

虫歯検知液を使って、

虫歯の取り残しは、ありません。

虫歯の部分だけを削って、

ラバーダム防湿。

これにて唾液による感染防止と、

呼吸する息の湿気を排除し、

清潔な歯面に、

接着剤が最強の強さを発揮できるような乾燥環境が出来ました。

で、

ダイレクトボンディング修復です。

長持ちして下さいね。

成長

【青丹よし】と云う枕詞を、

生駒山トンネルを抜けてのなだらかな小径を下りながら

視界に入って来た光景から、

直ぐに脳裏に浮かんだ嘗ての都は

春直前でした。

師匠である内藤先生の鞄持ちと云う表向きの、

先生のご厚意にて、

また奈良県歯科医師会の執行部の方々のご厚意に、

楽しい有意義な休日を過ごせましたこと、

厚く御礼申し上げます。

先生のご講演の意図がひしひしと伝わります。

私は本当に良き師匠に恵まれました。

で、

休憩の際のひとこま。

先生、先生、

三枝は最近、青汁とノコギリヤシのサプリメントを愛用してるんですよ!

と、

コレは今回私と同様に鞄持ちを仰せつかった山口前准教授の言葉。

!!!!!

三枝君、君は年寄りかね?

小便近いのかい?

と、内藤先生。

てっきり先生は既にお使いだと思っていましたが。

と、私。

馬鹿言うんじゃあないよ!

僕はドチラも必要ありません!

昔、私は思っていました。

ある年齢に達した大人の男は寡黙なモノだと。

が、

自分たちが其の歳になってみて、

初めて判りました。

少年期、青春期から全く変わってません。

ただ、

休憩室から一端出ると、

3人が3人、

違う表情に変身していました。

ソコの処は、

成長したんでしょうね。

 

ごめんなさいって

診療所前の菊池寛通りの街路樹は

落葉樹であることから、

あたかも枯れ木の装いでい、

そういうことから、

外気と同じように寒々しい気持ちが

一層強くなる事から、

今時分は努めて視線を向けぬようにしています。

しかしながら、

ふと、枝のアチコチに小さな小さな

鮮明なる緑の芽が吹いている事に

今しがた気づいて嬉しい心持ちになったのです。

春は確かに、

そこまで訪れています。

明日の若草山は如何な装いであろうか?

と、

楽しみが1つ、

加わったことに喜ぶ平凡な週末を過ごしています。

古いアルファに装備されたプレイヤーは、

カセットテープとラジオだけ。

そりゃそうだ。

当時はCDなどありませんでしたもの。

純正のプレイヤーを取り替えようとしたら、

車屋さんから叱られました。

オリジナリティが壊されると云うのが理由でした。

そりゃそうだ、と。

で、

通信販売の好きな私は早速、

CDからカセットテープへの録音できる機材を購入したのです。

診療している傍らに、

秘かに録音が執り行われています。

森高千里とプレスリー。

序でに、

石川さゆりと都はるみ。

娘に今度パパの運転で学校に送ってやるよ!

と、伝えたら、

あの曲懸けられたら、

のけ者にされてしまうから、ごめんなさい!

って。

 

遊び心

息子の愛車を取り上げて、

春を満喫する積もりです。

その代わりとは言ってはなんですが、

息子には私のセダンをあてがいました。

20代でBMW?

なんと贅沢な!

と、お怒りになられる方も居られましょう?

が、

父たる私は、そうは全く思いません。

若い時分から、

良いモノを知る事が、

いつか大いなる武器になる事を、

私が身をもって知っているからです。

今の時代背景からは信じ難いことかもしれません。

が、

私は大いなる放蕩息子の代表格であったと。

いっぱい遊ぶのと、

良いモノを知る事とは、

どうも違うようですね。

遊んでばかりいては脳みそ腐りますね。

いっぱい勉強はシナケレバなりません。

が、

高品質のモノを知ることは、

別の意味で大切です。

自動車だって、そうでしょう?

ほとんどの車種に乗りましたもの。

ドイツ車のポリシー、

イタリアの味、

アメ車の匂い、

イギリス車の酸味、

国産車は国産車の考え方。

何れが良いかは、

その方々の好みなり考え方だと思います。

ただ、

実際に乗った人には勝てませんね。

全般、そういうモンだと思います。

飛行機にしても、

エコノミーで十分という人も居られましょうし、

ビジネスクラス、ファーストクラスの人も居られる訳ですから。

また、野暮な人も多く観て来ました。

高級料理屋なり高級レストランが美味しいと

勘違いしている舌音痴の方。

値が張るから美味しいと信じているのは、

野暮天って云うんじゃないですか?

良いモノを知る。

コレは仕事全般に通じます。

私は、そう信じています。

此の地の数多の歯科医院が

いくら私の牙城を侵さんと努力しようとも、

私の城は崩れる事はありません。

私のホスピタリティは、

私の人生の軌跡から経験的に得たモノですから。

私の確固たる流儀での歯科治療は、

到底、真似できるような素人芸ではありませんよ。

で、

私の方は、

息子が産まれるとうの昔に生まれた

アルファのツインスパークの響きにしびれています。

このサウンドが判る人って、

相当、遊んだンでしょうね。

息子ですか?

アルファよりBMWの方が嬉しいみたいですね。

そりゃ若いから、良いモノを知りませんから。

 

余裕心

仕事、仕事ばかりの10年だったと、

で、

最近になって少しばかり

心に余裕を持てるようになったと感じています。

仕事帰りに寄り道したのも、

その一環です。

伊勢正三のコンサートへ行って来ました。

中学生の時分には、

頻繁に聴きに行ったモノです。

声が出なく?なっても、

伊勢正三さんは格好良かった。

なんでも御歳65才になられたとの事。

私よりも10も年長か!と。

老けてはならないと、

気持ち新たにと言った処でしょうか。

今日は仕事を早めに終わらせ神戸へと。

明日の奈良市での内藤先生の鞄持ちを仰せつかったので、

途中、神戸にて泊まることにしたのです。

何故、奈良市にて泊まらないのか?

其れは【師の影を踏まず】と云う教えの中で

育った世代ですもの。

先生の宿は奈良ホテルであるそうな。

私も此の宿は好きです。

が、

師と同じ宿に泊まることは無礼、不敬で、

到底できません。

と言って、

奈良市にて泊まりたい宿が思い付かないのです。

神戸から奈良までは

車で40分程度。

それならば、

私の好きな神戸でと。

街の洋食屋にでも行こうと

今から楽しみにしています。

今回の道中は、

恩師である日本歯科大学 前准教授である山口隆司先生も

ご一緒と云う事もあり、

賑やかな旅となりそうです。

インプラント手術の後に

先ほど上の顎の全ての歯を失った患者さんへ、

インプラントを9本埋入する手術を終えました。

勿論、部分麻酔のみです。

手術時間は1時間ほどですから。

この手術の下準備を昨年の9月から進めていました。

完成したブリッジの形から噛み合わせまで、

既に計算できています。

決まった位置に、

決まった方向にて、

決まった深さまで、

決まった太さの、

インプラントをそっ~と、

入れるだけですから。

即時加重はしません。

6ヶ月後に仮の歯で加重掛けるように、

今後の治療プログラムを経てる積もりです。

恐がりの患者さんでしたが、

呆気なく終了して、

ホッとされて居られます。

よく頑張りました!ね。

音楽

最近は、

他所の歯科医院での治療途中の患者さんが

大勢逃げルようにしてお越しになられます。

不器用の見本市のような治療痕跡に、

秘かに胸を傷めています。

歯科医師免許がペーパー試験である事が諸悪の元凶だと。

歯医者の免許に実地試験がないなんて。

毎日、毎日、

修正、修正、

欠陥マンションの補修大工さんのようですね。

休憩してても、

さっきまでの下手くそな治療を思い出して

胸くそ悪い事この上なし。

で、

これでは休憩にならんわなと、

オーディオ機器を院長室の机の横に持ち運んで、

贔屓の音楽を聴きながら心の波風を静めています。

無論、

オープニングは森高千里。

次いで、

加山雄三の越後旅情から光進丸で気分は好調に。

で、

シックリと都はるみと石川さゆり。

なんとか心の平静が保てそうです。

 

ルンルン気分

サプリメントの効果などには無関心であったのは、

なんだかんだと言いながら、

未だ体力が残っていたからだと、

最近になって気がついたのです。

昨年末からテレビコマーシャルに触発されて

【青汁】を飲み始めました。

一旦、始めればヤメロ!と罵られても決して止めない性格の私は、

朝に夕に、

珈琲に青汁パウダーを混ぜて飲んでいます。

何故、珈琲にって?

私は味のない水だけを飲むのは好みません。

コダワリの男です。

序でに、

粉末の薬の服用も苦いから嫌です。

幼子のように未だにオブラートに包んでの服用です。

コレは一重に親の躾が甘やかしたためで、

もう今更、直すのは無理でしょう。

この青汁パウダーが珈琲の中に沈殿する様を眺め、

カップを凝視しながら、

ほそーいスティックで、

ほらほら混ざれ、混ざれと、

色彩が変化するのが健康の証と、

勝手に思い込み、

スー、スーと、

最後まで飲み干した時に、

身体じゅうの細胞に、

青色野菜が浸透した気持ち良い勘違いなのでしょうが、

幸せな気分になるのです。

で、

数日前から、

薬店の陳列棚のアチコチを徘徊する私は、

さぞかし不審者に観えたかもしれません。

目指す棚は健康食品のサプリメントコーナーです。

で、

目的の品は【ノコギリヤシ】のサプリメント。

恥ずかしいので息子にお願いしたのですが。

この親不孝で恩知らずの馬鹿息子はアッサリと。

父ちゃん、ソレって爺さんの使うオシッコの薬やろ。

恥ずかしいからイヤや!し。

俺は21やで。

てな、具合。

お前なぁ、薬局のオッサンに父の頼まれ事ですとでも言えば良いじゃん。

父ちゃん、中学生やないんやで!

書店でエロ本買う時、その台詞は随分と使わせて貰いました。

人の頼まない事には自主的かつ積極的に、

切なる依頼は、アッサリと断るこの息子に、

いつか煮え湯を飲ませてやろう等と思案しながら、

やっと目的の品にたどり着いたのです。

商品の前のポップに視いる私。

頻尿、排尿したと思えば再び催す排尿感にお悩みの方へ。

コレだ!コレだ!

箱の裏書きの成分表示を確認し、

籠に入れ、

レジまで来て立ち竦んだのです。

目の前のレジの係員は若き乙女。

隣は厚化粧の年増プラス脂肪。

普段とはまったく異質の行動を採ったこと云うまでもありません。

安心してレジでの会計を済ます事が出来ました。

あれから数日経過したのですが、

あれほど苦しみ、

私のプライドを大きく傷つけていた

度重なる尿意は一掃したのです。

足どりも軽く、

診療所から駐車場までの道程を

スキップでもしながらと云うルンルン気分なのです。

 

 

優しさ

私の診療所は他所の歯科医院と競合する事はありません。

独特の匂い、

強烈な個性、

私しかできない治療にのみ

専念しているからです。

私の診断と、

手先の所作が、

私の診療所の、

商店に例えるならば【商品】です。

セラミックなどの素材や手術方法など、

患者さんへの説明は、

丁寧にと心がけていますが、

私が1番良いと考える治療のみ、

提示しています。

この1番良いと云うのは、

決して1番高額だと云うのではありません。

身体に1番優しい治療と云う事です。

患者さんへ優しく、

身体に優しく、

スタッフに感謝とねぎらいの気持ち。

これ正に、

内村鑑三氏の言葉と通りですね。