日別アーカイブ: 2017年3月15日

時代遅れと言われても

ある事にて、

思わず患者さんを叱りました。

そんな私は、

今の時代にはあり得ない【トンでもない医者】と、

酷評されるに違いありません。

最近の私は歳老いたせいもあるかもしれません。

また、自己努力の成果かもしれません。

努めて冷静を装っています。

この間、息子からも

「父ちゃんは変わったなぁ」

と。

私にすれば、

お前の苦労で、そうなったんや!ってな処ですが。

医者たる者の理想像を演じる事は、

患者さんにとっての、とても大切な鎮静法になると思います。

その私が、

プツンとキレたのです。

患者さんですか?

泣いて居られました。

私は医療サービスマンではありません。

ホスピタリティとサービスの区別もつかない

育ちの悪い家庭で育った訳ではありません。

私は患者さんが大切です。

本当に大切で堪りません。

命をかけて歯を手当てしています。

冷静沈着な思考回路と判断力での治療と、

熱き心で、

患者さんに代わって、

病気にブツカル仕置き人で在りたいと思ってきました。

私のよく口にする台詞、

【情熱の歯医者】で在り続けることが、

若い歯科医師たちや、

歯科医療不信患者さんへの、

私の役割だと思っています。

叱った後ですか?

私は阿呆ですから、

水に流したモノは直ぐに忘れてしまいます。

判って頂けたら、はい、この話しは終わり!

それでお仕舞いです。

私は歯のプロフェッショナルです。

未だ勉学の最中の学徒ですが、

それでも私は歯のプロフェッショナルです。

患者さんに対する大きな責任を背負っています。

何でもかんでも、

はい、はい、

とは、

私は言えない不器用な人間です。

時代遅れな人間かもしれません。

が、

東大寺の棟梁の手にかかった建築物は、

悠久の時を越えて、

近代建築に凌駕される事はありません。

私はそういう歯の大工になりたいと

ズッと志して来ましたから。

進歩

今日、娘の小学校の卒業式です。

が、

私は出席しないことにしました。

随分と前に、

息子の式に出席した際に、

もう次からは止めようと思ったのです。

遥か昔の自分の卒業式にて、

泣いてる親子が居ました。

馬鹿じゃないか?

と、永遠の別れでもあるまいし。

卒業式での涙の意味を

私には理解できなかったのです。

が、

息子が壇上にて頭を深くさげて、

大きく両の手を広げて証書を手にする姿に、

息子との過ぎ去った思い出の数々が脳裏に浮かび、

ついに私は、

目頭が熱くなってしまったのです。

目から浸出した水分が、

頬を伝わるほどまでの量に至ってはならない!

両脇のご父兄に悟られてはならない!

必死の想いと、

狼狽した心と、

温かな心持ちで、

頭の中が混乱した記憶が今、甦っています。

しかしながら月日の経つのは速いモノですね。

黄色いカバーで被われた赤いランドセルに

押し潰されているとしか観えなかった娘が、

既に凛々しいお姉さんの顔に変わったのに

気づいています。

私だけが、

何ら進歩していないな!と。