日別アーカイブ: 2017年3月8日

私の診療所

私は1日に診療する患者さんの数を、

最大7人と決めています。

其れは、

患者さんに使用する機材の滅菌の限界だからです。

この辺りの根拠の詳細は、

昨年末の週間ポストや週間現代が特集を組んで

丁寧に解説していましたので、参考にして下さい。

また診療台を治療で使った後、

直ちに次の患者さんを座らせるのは、

不潔極まりない暴挙でしかありません。

消毒などやホースの取り替えなどで

少々準備に時間を要します。

医療機関において最も大切な事は、

院内感染の防止です。

その様な意味合いで、

私の診療所の規模と経費との兼ね合いから、

1日に最大で7名と算出されたのです。

週刊誌にも確かに同じ数であったと記憶しています。

ただ7名まで診察できる日は少ないと云うのも現実です。

治療内容によっては、

凄く時間を要する患者さんが多いのですもの。

1日に1人や二人って日も多いのですよ。

1日の診療の内容にはメリハリを付けています。

特に神経をすり減らすマイクロスコープを使う根管治療は1人だけで、

ギブアップです。

根管治療の後の患者さんには、

入れ歯の歯の型を採ったり、

詰めて行う治療と云うよりも、

造作的センスを要する治療を入れています。

で、その後の治療には、

神経を遣う手術を、

で、その後の患者さんは抜歯などの比較的簡単な治療をと、

云う工夫しています。

歯科医院において大切なのは、

高水準に至る治療を常に提供できる事です。

そのような意味で、

私の診療所は日々進化し続けています。

マイクロスコープの醍醐味

今しがた上の第2大臼歯の根管治療を行っていました。

2時間くらいでしょうか?

疲れない?

患者さんの側はどうなんでしょう?

眠って居られるようですが。

私ですか?

ラバーダム防湿下での治療ですから、

顕微鏡をズット覗いているので視野は明確です。

端から観れば、

手先だけ動かしているだけに

観えるのでしょう。

私自身は、無我の境地ですね。

根の先の骨の組織まで視えるのですよ!

根の内側の汚れも鮮明に視えます。

夢中で、

歯の内部の掃除にと云う塩梅です。

で、

根の先の孔にまで、

細そ~い器具を使って、

MTAセメントを直接運んで、

孔を閉鎖しました。

眼球は、確かに疲労困憊に。

が、

充実感には代えられません。

だって、

この歯、長持ちしますモノ。

父息子

最近になって久しぶりに息子が帰って来ました。

ガールフレンドに振られたのだそうです。

本人曰く。

消化できたのだと。

私ですか?

ニコニコ聞いてました。

で、

良かったじゃないかと。

春です。

この季節には、

出会いと別れが織り混ざりながら花満開を迎えます。

息子にも春が訪れたのだと。

これからは、

満面の笑みを浮かべて飲む酒、

悔し涙を流しながらの酒、

淋しさに膝を抱えて飲む酒の味も覚えるでしょう。

それで良いのです。

そうやって大人の男の顔になるのです。

ただ、

爪先だけは1歩、

前へ前へと歩みを留めないこと。

進んでこそ日本の男です。

父たる私は、

黙って、

息子の杯に灼してやって、

さぁ飲め、

もっと食べろ、

ただそれだけしか出来ませんが。

 

引っ越し

これからは大学へ通う手段は飛行機と新幹線で、

宿もホテルにてゆっくりと、

と、決めたのです。

それほど体力が低下した事を寂しく思います。

診療についてだけは、

体力、気力、

一向に衰えを感じません。

ただ、自己調整できる歳になったから

とも言えるからかもしれません。

先日、生活の拠点である高松市に加えての新潟市の住まいを、

神戸へと引っ越しました。

雑踏の街は好みません。

芦屋の山の手の静かな街へと引っ越したのです。

なだらかな六甲山の麓の

川在り、窓から瀬戸内観える希望の場を見つけたのです。

私は高松市の診療所にジッと鎮座し、

患者さんを次から次へと捌いてゆくタイプの医者ではありません。

上手く説明は出来ません。

が、

私には私なりの働き方と云うモノが在るのです。

【細か仕事】を更に徹底し、

身体の仕組みの解明に取り組むのが、

私の大切な人生での時間です。

モチベーションが下がるなど、

私には問題外の外です。

日頃の暮らし様すべてが、

歯の仕事に役にたつためだけ。

それが私の幸福感なのですから、

私は私の流儀で続けてゆくのです。