大勢の若い歯科医師の先生方が私の診療所へとお越しになられます。
高松市と云う田舎街にて、
私が奮闘する姿に興味を抱いてお越しになられます。
しかし当の私の方も、
若い人から学ぶ処も大いに在るのです。
私自身も若さを保たねばなりません。
その様な意味合いに於いては、
良い刺激になっています。
何年か前から、
東京吉祥寺にて開業の小出 明医師と親しくなりました。
コーラル歯科医院と云う歯科医院の院長先生です。
私は、この青年に特に眼をかけています。
真っ直ぐな処に好感を持ったからです。
患者さんの大切な身体を与る医療人にとって
真っ直ぐな性格は必須であるにも拘わらず、
そういう人が少なくなったような気がしてなりません。
小出医師は、間違いなく良い歯医者になるでしょう。
この小出君が今、苦しんでいます。
スタッフであった某歯科衛生士に嫌がらせを受けたのです。
随分と辛抱に辛抱を重ねたようです。
が、
勤務条件に無理難題と突き付けられ、
ついに小出君は決断したのです。
ところが敵もサル者ながら、
他のスタッフを唆し、
スタッフ総出で出勤をボイコットと云う反撃に出たのです。
昼休みには、
患者さんの診察のための診療台で昼寝をさせろ、
昼休みにかかった電話に出るのなら、
昼休みの分まで金払え!
と云うハシタナイ表現での主張をブツケられたようです。
去る者追わずと云うアドバイスをしたのは云うまでもありません。
このような人に幾ら
ナイチンゲールの心でと言った処で通じる筈もありません。
医院が今後、より良い発展するためには、
このような人には出て行って貰った方が良いと思います。
奥方が手伝いに診療所へ出ているとのこと。
今は春休み。
お子ちゃまも、ご両親と共に診療所へと。
私は、それで良いのだと思います。
幼児が、
父の奮闘する姿に自然と触れる、
母親が父親を助ける姿を観る、
これは叉とない良い経験だと思います。
お子ちゃまが熱でも出せば、
小出医師は独りで診療所を守らねばなりません。
そのことで、
小出医師はもっと、もっと患者さんを大切に感じるでしょう。
歯科医院はエステサロンではありません。
医師が患者さんを大切にと思う心、
患者さんのために良い技術を研くこと、
それが大切なんです。
小出医師はこの春、一皮脱皮するに違いありません。