月別アーカイブ: 2015年9月

歯科を再認識して欲しいと

骨の幅を増大する手術や、各種手術が今週も一杯、予定が入っています。

先週末のインプラントの手術は、他の医師の治療のやり直しの手術でした。

手術に際して、細心の配慮で計画をたてて、手術に挑んでいますが、

術後のレントゲンを診ると、

攻めの姿勢は、未だ保てていると感じ、安堵したのです。

鬼手仏心という言葉があります。

手術に際しては、鬼庖丁を手にする積もりで、症例に挑んでいる訳ではありません。

ただただ、安全に!それでもより良い結果をと、無心で臨んでいます。

私は治療が好きです。

治療の最中は、無心です。

歯の治療ほどに、無心になれるモノはありません。

虫歯の治療に於いても、まったく同じです。

もう二度と悪くなるなよ!と、

歯に語りかけながら、自然に手が動いています。

瞬間、瞬間での判断が、私には、とても心地好いのです。

歯科医過剰の時代で、歯学部希望の学生は減少しているそうですが、

歯科ほどにエキサイティングな仕事はありません。

屈みこまないで、歯科を再認識して欲しいと、私は本気で、そう思っています。

平和な日々を

今年は、確りと秋の訪れを肌で感じます。

帰宅後は、娘たちを寝かしつけてから

末の娘の勉強机を借りて、読書心地好い夜を過ごしています。

足元で、犬たちが眠り込んでいます。

平和な日々を送っています。

出来るだけ歯を被せることなく

研修会における噛み合わせ診断の処で使う説明用のモデルに

スタッフの宮田君にお願いして、

朝1番から写真を撮影していました。

宮田君の歯列矯正治療は、兵庫県川西市開業の畑豊医師に担当して頂きました。

この先生は、とても上手です。

私の診療所の患者さんは、殆どがインプラント関連の患者です。

最近では若い患者さんも増えましたが、

出来るだけ、歯を被せることをしないで、

それでも確りとした安定した噛み合わせを造るように、

これが私の若い患者さんへの治療のコンセプトですが、

スライド用の丁度良い症例が、身近に居たので、

私の目はギラリと光ったのです。

咬合器は、カボ社のモノを使う積もりです。

技工は東京都開業の内藤正裕先生の処の氏家技工士に担当して頂きます。

自分ちのスタッフの治療は、スタッフにとっても患者さんの目線に立てる良い機会だと思っています。

写真を撮り終えて、昼からの手術に備えての一休みの最中です。

オールセラミック修復よりもダイレクトボンディング

今年に入ってからは特に若い患者さんが増えました。

で、私はとても驚いています。

というのは、インプラント治療や入れ歯の治療が中心であることから、

私の患者さんの平均年齢は、この診療所を建てた時には66歳でしたので。

但し、患者さんが、ご自身のお子さんやお孫さんの治療をとの求めがある機会は少なからずありましたから、

まったく若い患者さんを診察しないということはありませんでしたが。

で、若い患者さんを診察する際に、私が特に気を付けていること。

極力、余計に歯を削らない!歯を被せない!ということ。

若い人に対して、歯を被せることを私は嫌います。

被せものをオールセラミック修復で為した場合に、確かに綺麗になります。

が、被せモノの色調は生涯、変わりません。

対して、周囲の歯は確実に老化して色調が変化します。

歯茎が黒ずむような手当ては、私はしませんが、

それでも長い間に、被せモノと歯の境目が露出する可能性があります。

そういう訳で、私はダイレクトボンディング法を頻繁に使います。

2年に一度程度の割合で、研磨に来て頂いたら再び、綺麗に輝きます。

治療した後は、恐らく何処を治したのか判らないと思います。

治療も1回で終わります。

このダイレクトボンディング法は、直接に口のなかで材料を盛り上げていきながら

歯の形や色調を造っていくのですが、

この時に、どんな色を使おうか?とか、どんな風に彫刻しようかな?などと、

私的には、とても楽しませて頂いています。

ダイレクトボンディング法は、歯医者の腕ひとつと言って良いでしょう。

こう言う時に、ブンブン!腕な鳴るモノです。

今日の新患の患者さんは、24歳の男性でした。

私の娘や息子の年齢です。

つい親の目線になって、余計に歯や身体を傷めちゃならねぇ!と、

オールセラミック修復のリクエストを覆し、

ダイレクトボンディングを薦めたのです。

費用も、その方がグッと安く出来ますし、

彼が私の倅であっても、同じことをすると思います。

丁寧な仕事をして、

どうだぃ?歯医者は器用だろう!という得意顔でフィニッシュしたいと思っています。

賑かな日々を

何時ものように3時に起床し、今朝は平蔵君を伴って遠くまで足をのばしました。

歩く途中で、勇み足の平蔵君を何度も立ち止まらせ、じっと我慢させたり、フセをさせたり‥。

今では背中の高さが、私の腰の上辺りまでに成長した平蔵君ですから、

今のうちにキチンと躾をしておかねば大変なことになろうかと思われますので。

ラフ.コリーやリトリバーのような俊敏さは微塵の欠片もありませんが、

飄々とした動作や表情、食い意地の強さには、

毎日を癒されています。

散歩から帰ってから、末の娘の勉強机を借りて、

論文等に目を通している間中、

犬たちは周りを取り囲んで二度寝に入った模様です。

雨が降りだしました。

来月は、海外と新潟での講演を控えています。

で、序に韓国へも行くことになりそうで、

娘たちは、留守を守る話し合いに華がさいて賑かな日々を送っています。

違いが判る云々


も変わらず、午前の治療を終わらせて、午後からの手術に控えてといった処です。

午前は、昨日の手術の患者さんが近くのホテルに泊まりがけでお越しになられていたので、

手術後のチェックを行い、抜糸までの期間の注意事項についての説明を行い、

続いて、これは恐らくはオールセラミック.クラウンを被せるのが普通であるほどの大きな虫歯の前歯にたいして

ダイレクト.ボンディングにて治療を行っていました。

何色もの顔料を使って、直接に口のなかで材料を盛り上げていくこの方法を私は好んでいます。

完成した歯が、なんの遜色もない健康な歯のように見える時に、

職人としての充実感を覚えるからです。

時間はかかりますが、患者さんはとても喜ばれます。

目がとても疲れますが‥‥。

午後からの手術が1つ。

そのあとが、大がかりなセラミック修復がお一人。

それで私の1日は、完全に埋まってしまいます。

通常の歯科医院であれば、そのなん十倍もの患者さんの治療を行っておられるのでしょうが、

治療の特性上、私はこれで精一杯です。

時たま、他の歯科医院と同じ流れでの治療を前提に、

治療方法なりを予めネット知識で仕入れて、治療を求めて来られる方が居られます。

大量生産、流れ作業の治療を私は行っておりませんので、

こういった場合には、まったく話が噛み合いません。

大勢、患者さんに待って頂いていますので、

この様な無駄な時間を過ごしたくないと、人間が出来ていない自分を戒めているのですが、

今は歯科医師過剰の時代で、患者さん求む!の歯科医院も多かろうと思われますので、

別に他所で出来る事であれば、他で為された方が宜しいのではと、

そのように思う私が悪いのでしょうか?

違いが判る男というコマーシャルが昔ありました。

インスタンスコーヒーでさえ、違い云々というのですから、

人の大切な身体に対する手当ての違いについてこそ、

違いが判る云々だと思う私が変わってるんでしょうか?

娘たちとの触れ合いから

昨夜は比較的、帰宅が遅くなりました。

娘たちが既に犬の世話も終わらせてくれていました。

あぁ、大きくなったもんだと、独り溜め息をついて‥と、安堵していた矢先、

小学校3年生の娘が、徐に塾でのテスト答案を恐る恐る手渡してきたのです。

算数5点!

100点満点なかのです。

雷を落とされると覚悟したる娘の回避的な行動の現れが、犬たちのお世話なのでしょう。

この様な場合に私は、娘を叱ることはありませんし、

テストの点数の如何にて落ち込んだり、腹がたつこともありません。

私には2つ上の姉がおります。

会計事務所を亭主と東北にて営んでいます。

私のような職人堅気の人間には、姉夫婦のような緻密で理論だてた思考回路は理解出来ません。

ですから、性差や住居地、職業的なモノからくる価値観の違いなどで、

ごくたまに電話にて話を少々する程度の付き合いです。

この姉は津田塾大学の卒業です。

で、私が幼い頃に夜中にトイレで目を覚まし、暗い長い廊下を眠り眼で歩いていたら、

畳屋の襖から微かに漏れる灯りに

???

不審に想い、襖の隙間からそーと除きこんで聞き耳をたてたのです。

恐らく今の私の娘と同じ年頃であったのでしょう。

あまりにも学校の成績が悪く、もしかしたら知恵遅れなのかもしれないと、

心傷めた両親の深夜における悲痛な会話の最中でありました。

が、この姉は中学2年の頃から勉学に勤しみ出して、

親としては最終的には安堵するに至ったようです。

これに近い例を沢山観てきましたし、その逆もそうです。

人生は勝ちと負けの繰り返しです。

また、人には其々のスピードがあります。

私はこの娘に対しては、逆に頼もしく感じてきました。

どの娘よりも明るく、優しい、気の利く娘です。

あれだけ勉学が遅れているのですから、普通であれば塾に行くことを拒むでしょう。

が、この娘は塾が大好きです。

いつもニコニコして塾へと通い、

ニコニコ顔で帰ってきます。

この辺りの思考回路が私には全く理解不能ですが、

ある意味、私は立派だと感心しています。

昨夜、親友である大学の同級生と電話で長話に興じました。

学生時代の私らなんて、それは他人に偉そうな事を言えた義理ではありません。

が、彼は大学で解剖学の教授になり、私も其なりに食べていけています。

彼は私を羨ましい人生だと云い、

私は彼を羨ましい人生だと云い。

が、どちらも自分の性格を鑑みれば、彼は開業医に不向きであり、

私は基礎医学の学者には不向きであることを悟っているのです。

娘たちの、将来の歩みし道はまったく判りませんが、

神様、仏様が、キチンと道をひいてくださるだろうと位に考えています。

治療の基本

現在、手術前の待機中です。

今日の手術は、上顎洞底挙上手術とインプラントの埋入のコンビネーションです。

患者さんの口腔内の清掃と消毒も終了し、

患者さんは、診療所のすぐ裏の内科にて、抗生物質の点滴を受けている最中です。

手術前に抗生物質を体内に入れることで、感染防止に大きく貢献出来るのです。

手術自体は、1時間少々で、部分麻酔で行います。

今日のインプラントは、アストラテック.インプラントを使用します。

私ですか?

手術着に着替えて、自室にて患者さんが戻られるのを待っている処です。

明日も手術です。

金曜も、大きな手術が入っているようです。

手術以外にも、毎日を殆どがインプラント関連の治療ばかりです。

ですから合間に、虫歯の治療の患者さんの予約が入っていたら、

それはそれで、とても嬉しいのです。

ダイレクト.ボンディングに夢中になっていますので。

やはり、歯医者は虫歯の治療が基本だと、つくづく思うのです。

新患の患者さんへの対応

新患の患者さんからのご連絡に対しては、

このところ予約がイッパイで、などとは言わず、

極力、すぐに近い日に拝見するようにしています。

予約がイッパイでも、昼御飯時を抜いても、

或いは、どうにかこうにか時間を遣り繰りして

早目に対応するようにしています。

何故なら、私らの仕事は、患者さんの病に手当てをするのが努めですから。

歯科の王道

特に今年に入ってからは、

診療所から出たら、娘たちと犬たちと過ごす時間を中心に生活しているせいか、

県外へ仕事に出た際には、そのぶん打ち合わせに追いまくられています。

私の治療方法は独特であるようです。

色々な若手の先生たちが、診療所へとお越しになられます。

来年からは、診療所を中心に再び講習活動を再開することになりました。

患者さんの現状の把握と、病態の読み取り方から診断の仕方、そして治療方法の決定を中心に、

若手の先生たちに、この年寄りの知恵をレクチャーする積もりです。

インプラントについても、数社からレクチャー依頼が来ています。

これも承諾する積もりです。

私は自分の知識や技術を出し惜しみする積もりは毛頭ありません。

皆さんに活用して頂ければと思っています。

歯科も医業ですから、余所の歯科医院との競争でもあるのですが、

幸いなることに、私はこの地域の先生方とは競合することはないと思っています。

自分のペースでの仕事に勉めてきた結果だと思います。

本当に歯で困った時に私を思い出して下さい!との胆で精進してきました。

私は床屋、美容師ではありません。

ですから、患者さんにとっては少々取っつきにくいヘンコな処があるかもしれません。

最近のやたらに過剰サービス傾向の強い歯科医院が多いなか、

歯科は技術と気遣い、心遣いが勝負処だと私は思っています。

治療価格においても、安い治療をする歯科医院は余所に沢山あるでしょう。

私は自分の責任と自分の名前の基に、キチンと質と良心を担保しています。

この地に於ける歯科治療に旗艦たる想いで、ドシンと構えています。

歯科の王道を歩む心構えに変わりはありません。