日別アーカイブ: 2015年9月30日

ブログの書き溜めを

10月は出張が多く、海外へも足を運ぶは、新潟での授業もあるわ、上京もで、

休診日が多く、そのためにブログの書き溜めをしています。

私はブログを始める際には、大いに抵抗感がありました。

なんで?自分の日常を他人に報せるのか判らへん!という考えでした。

最終的に、ウチの学生さんたちのモチベーションが揚がるから!との説得に、

嫌々ながら始めたブログです。

始める際に、自分で決めたこと。

それは、診療のある日には、必ず、サボらず、キチンとアップする!という単純なことです。

で、時間の経過と共に、顔も名前も知らない学生さんたちから、頻繁にメールを頂くようになりました。

この子達も、既に歯科医となって社会へと旅立って新米歯科医として、もっか奮闘中であるようです。

今、在学している学生さんたちからも、多くのメールを頂きます。

既に大学を退職された職員の方々や、若い先生方のお便りも頂戴します。

意外であったのは、母校も違う若い先生方からの相談なり訪問を受けて、

新たなる出合いにも恵まれたことです。(出合いと言っても全て♂)

そうなると、無理してでも、締め切り前の作家ではありませんが、

認めるネタが無くても、搾りだし、ひねり出し、

セッセと書かねばという心情になり、今日に至っています。

そういう訳で、私なんぞの徒然なるままにでも、

ナンゾ誰かの心の汚泥の濾過となるのであればと、

患者さんの合間で認める毎日となりました。

ですから、大学の校門辺りでは、何時も嬉しいですよ。

学生さんたちが、待っててくれてますから。

大学の中庭で、アラッ!と、私の顔を見つけると、

誰か彼かは、走りよって来てくれますから。

患者さんが来られました。

続きは、また手が空いたら、徒然なるままに。

筋金入り

私は若い時分には、随分とヤンチャであったとキチンと自覚しています。

加えて、放蕩息子、馬鹿息子の代表格であったとの自覚も出来ています。

ですから、他人の事をトヤカク言える立場にはありません。

ただ、世の中には無駄なことは1つもないという風に、この頃になって感じるのです。

もう随分と昔の話しになりますが、GUCCIの創業者が身内に殺害されたとのビッグニュースが

テレビや新聞等で報道されて、世間を騒がせたことがありましたが、

中学生の頃に、ローマの本店にて、この紳士が天井まである程の陳列棚に梯子をかけて

選んでくれた鞄を随分と長く使っていましたように、

まだスーパーブランドになっていない洒落た店程度であったこの店の商品を

ガキたる私が知っている程に、恵まれた環境?で育つことが出来ました。

今ではバチが当たったのでしょうか?

UNIQLO専門みたいな私ですが、当時からパリのランバンにてニット等を購入しておりました。

大学に入学してからは、誰からも監視されることもない更に恵まれた環境とグレードアップしたことで、

ダイナースカードがあるから心配無用という大きな気持ちで放蕩に耽り、

車を乗り回しての阿呆程度も頂点にあった当時を思い出すと複雑な気持ちになるのです。

ただ、日本の伝統的文化が身近に感じられる特異な環境でもありましたので、

スナックやキャバクラ、クラブなんぞは、好みではなく、

また、常にタシナミという変なコダワリも持っていましたので、

麻雀、パチンコ等のギャンブルを好む男を、内心では軽蔑していました。

こんな私でしたので、今なら退学?或いは、間違いなく留年していたと確信しています。

私が他人と違っていたのは、そんな阿呆な暮らしをしていながら、

虫の良いことに、良い歯医者になりたいという強い意志は、常に頭のど真ん中にありました。

私の診療所のスタイルは、同業からは誰も真似が出来ないと言われているそうです。

そりゃ、そうでしょう。

こんな私が、自分の全ての興味の方向を、自分の全てのエネルギーを、

放蕩三昧から得た貴重な体験、経験を背景いに、歯に挑み四半世紀過ごして来たんですから。

私は歯科医という仕事というよりも、

歯が好きで好きで堪りません。

このような台詞を臆面なく口に出来るのも、私が阿呆に他ならないからだと思います。

自分の好き放題、生きてきて、

今、私が強く決意しますのは、

歯を通じて社会貢献したいと言うことです。

私が自前の研究室に籠るのも、

患者さんが、ある意味私に対して緊張感を持って接して下さるのも、

私が、独自の治療方法の完成へ向けての詰めの時期にあるからです。

昨今の歯科医を観て、医者か美容師か判らない、商売人かの境目も判らない程の体たらくに

腹がたって堪らん想いを抱いているからです。

氏より育ちと申します。

良いモノを知らない輩に、良い仕事ができる筈はないという私の確信は

恐らく間違っていないと思います。

患者さんの大切な大切な身体の一部の治療です。

生半可な気持ちでは、絶対に触れてはならんのです。

歯のオタク

噛み合わせの精密な診断や、正確な人工歯の製作は、咬合器という道具を使うことが必須です。

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この咬合器も、性能がピンからキリまであり、

正確な咀嚼を再現するためには、当然のことながら高額な機器が必要です。

また、幾ら上等な機械を使っても、歯の模型が正確に造られていることや、

歯の模型を正確に、この咬合器に装着していなければ、スタートラインが狂ってしまいます。

この手順は、歯科技工士の技量や性格に大きく左右されるのです。

私は昔から、このパナデント咬合器を愛用しています。

ロバート.リー先生を、師匠である内藤正裕先生が招待来日した際に、

数日、内藤先生の診療所にて、所謂、リー理論とパナデントの使い方等の手解きを受けたのがキッカケです。

内藤先生のお陰で、沢山の貴重な経験を積めたことは、私の大きな財産であります。

内藤先生も、レイモンド.キム先生の影響を大きく受けた若い時分があったそうですが、

現在の私の診療スタイルは、正に誰が観ても歯科医であれば、内藤正裕先生の影響を受けしことは明白でありましょう。

私の中で、もっともっと上手になりたい!という、歯科への情熱の源は、

狭い水の中で泳ぐ魚にならないように、

私を世界のトップレベルの仕事に触れる機会を創って下さった内藤先生のご厚意の賜物であると心から感謝しています。

但し、周りを見渡せば、診療チェアーを並べての効率良い診療で、豊かな生活を楽しんで居られる歯科医への羨ましさがないと云えば嘘になります。

が、患者さんの病状を前にして、絶対的な安定感のある治療をするには、

効率の良さと、

【食べる手段としての仕事としての歯科治療】という考えを

棄てなければ成り立たないのが現実です。

写真の症例は、今から本格的な治療に入る前の診断の模型です。

人工歯の製作は、内藤正裕先生の院内技工士の氏家さんによるモノです。

人工歯の製作は、歯科医と歯科技工士の共同作業です。

私らが正確に診断し、それで歯科技工士さんの手が、正確に私らの意志通りに動いて頂き、

加えて、豊かな美的感性を持った歯科技工士さんのセンスと手が絶対に必要です。

良いモノは、簡単には出来ないのです。

私は、近隣の歯科医から変わり者と言われているそうです。

が、私と氏家のペアとなった仕事の結果には、グの音も出ますまい。

この辺りが、歯のオタクの強味だと思っています。