日別アーカイブ: 2017年2月17日

インプラントオーバーデンチャー

下顎に1本も歯の無い患者さんです。

インプラントにてブリッジを造ると

とてもとても高額になります。

と言って、

総入れ歯を造るには骨が既に痩せ過ぎて

私の満足する吸着が得られない。

そんな患者さんの治療に

インプラントオーバーデンチャーを利用します。

比較的骨が残っている頤と呼ばれる部位に4本のインプラントをいれます。

そのインプラントに物干し竿のようなバーにて連結し、

総入れ歯の裏側に、

バーとのクリップを埋め込んで、

カチッと、

インプラント支持のバーと総入れ歯のクリップが

相互に噛み込むのです。

コレは、

その歯型です。

インプラントのアバットメント部分を造る精密な型と、

総入れ歯のための下顎の機能時の歯型の

両者を満足させるモノでなければなりません。

インプラントオーバーデンチャーは有意義な治療ですが、

治療の各ステップにおいて、

様々な工夫を仕込む必要が在るのです。

歯科技工の勘所

今日は応援にて、

歯科技工士さんが2名お越し下さいました。

で、

オー!ありがとう!ありがとう!

僕の部屋でチョッと待っててよ!

と、申し上げても、

なかなかお入りになられません。

よくよくお聞きすると、

私の事を歯科技工士さんたちは

恐ろしく厳しい歯科医師だと、

そんな風に聞き及んでいるのだそうです。

へぇ~、

でもお宅の所長などは恐がってませんよね!

と、お尋ねしたのです。

そんなこんなの会話の後、

4時間ほどご一緒に仕事をさせて頂きました。

楽しかったですよ。

技工士さんも同じ想いだったと思います。

仕事後に、

私の部屋で煙草を一緒に吸ってました。

治療の話しに興じて楽しかったですよ。

またお越しになられるそうです。

私らは、

真面目に歯に取り組みさえすれば、

免許の違いから来る壁など

一気に無くなってしまいますもの。

同じ歯科医師であっても、

アホな奴と話しをするより、

歯に熱心な歯科技工士さんとの時間の方が

どれだけ有意義なモノであるか。

今日の患者さんはラッキーだと思います。

歯科技工士さんが直にお顔を拝見し、

私の裏方を務めてくれましたから。

技工作業を患者さんのお顔を思い出しながら、

其れが本当は1番大切な歯科技工の勘所なんです。

 

 

医療倫理

早朝から深夜まで、

休日から祭日まで診療している医療機関が在ります。

働く人達にはアリガタイ医療機関と言えましょう。

ただ、

医療行為には技術的担保が在ってこそだと、

私はその様に考えています。

1医療機関が診察できるキャパシティなど

たかがシレテいますし、

1医師が診察出来る能力など

気力、体力を鑑みれば、

もっとたかがシレテいると考えています。

医療行為が上手く運ばなければ、

其れは傷害行為と言えましょう。

その辺の基礎の基礎である

医療倫理を私らは真剣に自覚すべきです。

また、

治療を受ける側の患者さんも、

治療の差を自覚すべき時が今だと、

もう一度立ち止まって頂きたいと思います。

道のり

大学時代の同級生から請われて

手術のい・ろ・は・を、

模型で教授していたら、

教え方が悪いと指摘された事が在りました。

ビックリしました。

私の経験上、

多くの先生方から私も指導を受けました。

が、

直接い・ろ・は・の手解きを受けた事はありません。

チラッと観て、

其処から盗む。

そうして学んだからです。

私は歯科医師免許を頂戴した時から

プロフェッショナルだと考えていました。

ですから、

同業の優れた先生方から盗むモノだと考えていました。

プロフェッショナルマンは素人、学生ではありません。

教えて貰うのに、

教え方が悪いなどとは、

学なぶ姿勢が出来ていない馬鹿者だと考えています。

同級生ですから、

同じ時代に同じ教育を同じ大学で学んだのです。

私には技術の差について云々言う資格はありませんが、

少なくとも私の眼には、

治療ではなく、

壊しているとしか見えない嘗ての同級生の仕事に、

私は自分の辿って来た道のりが

間違いではなかったと思うのです。

 

科学であって科学ではない歯科治療

私は自身のホームページ上にて

治療方法の説明は無用と考えています。

其れは、

他の歯科医院のホームページにて簡単な処が判りますから。

私は治療の根本は画像なんかでは判らないと

端から考えています。

歯科治療ほど、

個人的技術の差が大きく影響するモノはありません。

ですから、

歯科治療は科学であって科学ではないのです。

職人芸的要素が大き過ぎるのです。

清掃性の良い治療

このところ新患ラッシュにて、

レントゲンなどの資料とニラメッコの毎日が続いています。

治療計画の作成がキチンと出来たならば、

その症例は、

90%は上手く仕上がると、

経験上、判っていますので、

真剣です。

ですから、治療方法の根拠となる【診断】に

甘い見通しが在ってはなりません。

治療方法の選択には、

患者さんのパーソナリティーも大きく影響します。

ですから、

患者さんのお顔を思いだしながらのプランニング作成です。

少しでも患者さんに喜んで欲しいので。

が、

患者さんが多過ぎて、

お顔を思い出すのに、

苦心する事も在ります。

その様な時にはスタッフの宮田君に

ほら、この方は誰だっけ?

そんな機会が多いのです。

昨日も申し上げましたが、

インプラントや審美歯科治療においても、

私は【歯周補綴】の基での治療を行っています。

単にインプラントを入れる、

セラミッククラウンを入れる、

と云う安直な仕事はしていません。

治療を長持ちさせるには、

【歯周補綴】治療が基礎の基礎であるからです。

その様な考えの基で治療が終了した患者さんのメンテナンスは、

とてもとても楽なのですよ。

清掃性の良い治療をしていますから。