月別アーカイブ: 2017年1月

歯科の仲間って

歯の治療において、

自分の診断通りの順調な経過をたどる症例って、

患者さんには申し訳ないのですが、

当たり前の事ですから。

ところが、ウム?と、

考えさせられるツマズキに遭遇すると、

俄然、燃えて来ます。

それが患者さんの方は全然気づいていなくても、

治療するサイドでは、

自分の思惑とは違うなって感覚はあるんです。

難問ほど、

考え、

悩み、

苦しいですよ。

24時間ズッと頭から離れませんもの。

関連する文献を読み漁り、

関連の専門医に問い合わせたり、

出来る限りの方略に尽くします。

ただ、

人に聞いたり、

文献での解答得る事は

ほとんどありません。

結局は、

自分で工夫するしかないように思います。

臨床的判断基準って云うんですが、

その繰り返しから、

段々と、

棒高跳びのポールの高さが高くなるように、

そんな感じでしょうか。

私のヤってる工夫って、

若い先生には、

チョッと視では、

気づかないと思いますね。

東京開業の小出 明医師などは若いのに、

私のブログにチラッと掲載した症例写真の

肝心要のメッセージ処を彼はキチンと、

感じとってくれている稀なる優秀な歯科医師です。

だから私は小出君を評価しています。

本当に彼のような【歯の番人】は

少数派ですもの。

若い先生には門戸開放の私ですが、

診る方のレベルの差は凄まじいほど大きんですよ。

これを歯医者の腕の差と呼ぶんだと思います。

小出君が私に追いついたときは、

私はもっと先へと行ってます。

で、

後ろ向いて、

おーい!ここだ、ここだ!

と。

私と師匠との関係みたいになれたらと。

歯科の仲間って良いですね。

 

治療も生活も安全、安心

昨夜はシッカリと熟睡しましたね。

寝つくまで結構と大変なんです。

マリリンが蒲団の中に入って来て、

顔をクッツケて鼻先で顔をつついたり、

掌や顔中を舐めまわり、

大きな手を差し出して、

もっと遊べ!

もっと構ってくれぃ!

一通り付き合って遊んでやるのですが、

もうコレで終わり!

キリがありませんから。

私が眠りにつくまで、

恐らく私の髪や顔を舐めてんだと思いますよ。

犬の嫌いな人から観れば、

なんと汚ならしい、不潔!

と言われる事でしょう。

朝、シャワーにまで、

マリリンはお供する始末。

ここまで好かれたら悪い気持ちになれません。

若いオネエチャンにウツツをぬかすより、

ズット安全、安心、健康的だと思っています。

インプラント VS 部分入れ歯

最近の歯科医師は、

歯が無い部分を見つければ【インプラントしましょう】

歯を抜けば【インプラントしましょう】

と、嬉しそうに言うのだそうです。

世間で私は【インプラントの先生】だそうです。

【高松インプラントセンター】を開設して

20年以上経過していますので、

其れなりにインプラント治療には【一言】は

持っている積もりです。

インプラント治療と部分入れ歯などの入れ歯治療は

適応症が全く違います。

インプラント治療の方が良い症例。

入れ歯の方が、絶対に良い症例。

その種分けの眼が、

歯科医師の能力と経験からくる診断力だと思います。

インプラントの良い点、欠点を含め、

口腔という複雑な器官を熟知すればこそ、

その種分けが出来るようになるのです。

血のリレー

母方の先祖の墓地を改葬する事になりました。

叔父の代で跡絶えた事から、

私に御鉢が廻ってきたのです。

躊躇はありませんでした。

私の先祖だからです。

高松市に住まいし四半世紀ほど経ちました。

その間、

ほぼ毎月の墓参りが習慣化しています。

祖母以外に

私は先祖の顔を知りません。

祖父も幼い頃に亡くなっておりましたので、

顔も覚えていません。

それでも私は墓石を前に掌を合わせると

心が温まり、落ち着くのです。

いつも私を見えない力で護ってくれているのが

確信を持って実感できるからです。

驚いたのは、

役所にて改葬許可申請が必要である事でした。

コレは結構と大変な作業になりそうです。

4代前までは絶対に土葬であり、

3代前もどうやら、その可能性が高いとの事でした。

遺骨ですから、

役所的には死体扱いになるそうです。

言われてみれば、そうなんだと。

いつも先走ってとセッカチの謗りを受ける私ですが、

三枝家の墓地を高松市郊外に改葬した際に、

もう一画の墓地を用意していたのが役にたちました。

あの時は面倒では無かったのは何故だろう?

そんなこんなを考えながら、

田舎の本家を訪ねたのです。

過去帳と家系図の控えを頂き、

菩提寺に問い合わせ、

改葬の準備に取り掛かろうと。

お猿の時代にまで

さかのぼる事は出来ませんが、

犬山城主であった成瀬隼人正から始まった

血のリレーの軌跡が残っていました。

DSC_0364

成瀬隼人正から数えて14代の処で

枝分かれした分家の当主が成瀬菊次郎、

明治5年に鬼籍に入っていますので、

長生きされたのでしょう。

その息子が儀三郎、

次いで勇、私の祖父です。

で、

好英、私の叔父に当たります。

菊次郎が分家の際に

委されたコレマタさかのぼる事4基の墓石の名前を調べるのが

相当な難所となりそうです。

面白ろかったのは、

犬山城主であった成瀬隼人正から5代めに

【平蔵】の名前を見つけました。

何処かに【平蔵】とは縁が在ったのでしょう。

でも町役場に

そんな古い人間の戸籍など残っているのでしょうか?

三枝家ではなく、

私の母方の先祖の墓です。

私は今回の改葬を

常々の感謝の表れだと、

一生懸命に仕上げる積もりです。

私の死後は息子に託す事になりますので、

新潟から高松市へと3泊4日の行程で、

息子にとっての懐かしい故郷へ帰省させ、

今は父の責務であるが、

これだけは、

決して粗末などもっての外、

一生懸命長男の責務を果たせよと。

マリリンの名前の由来

今は真夜中の3時半を少しまわった処です。

この静けさが好きです。

ストーブの上のヤカンの水が沸騰する音しか聞こえません。

ダイニングのテーブルで

書物に眼を通しているのですが、

マリリンが足元で眠っています。

マリリンもグッと大人になりました。

ゴールデンリトリバー特有の大人しさが

身についた様です。

患者さんからマリリンの名前の由来を

しばしば聞かれます。

若い時分、ニューヨークに滞在中の私が、

毎朝モーニングを摂りに通っていた庶民的な食堂で

ウェイトレスをしていたブロンズ嬢の名前が

マリリンだったのです。

薄切りのシッカリと火の通ったカリカリのトーストに

マッシュポテトと、

これまたカリカリのベーコンが2きれ程。

カフェインレスの薄いコーヒーに、

多めに牛乳を注ぐのが定番でした。

今思えば、

よくも飽きずに毎朝通ったモノだと思います。

雑談に興じ、

1日の始まりを清々しい気持ちにさせてくれた

マリリンが名前の由来です。

 

 

大志を抱け

【少年よ、大志を抱け】

札幌農学校のクラーク博士の、

このあまりにも有名な台詞を

時たまに思い出すのです。

良い台詞だと思いませんか?

男はいくつになっても、

少年期の心を棄てられません。

ジッポのライターや文具などの

コレクターが大勢に居られることが、

その証と言えましょう。

私が歯科治療に使う素材や機材に

一言在ることも、

その一端だと思います。

この様な男独特の癖を

【こだわり】と解釈出来るかもしれません。

この男独特の所作を、

女性には理解出来ないかもしれませんね。

私の診療所の物置の中には、

今後もキッと使われる機会が無い

拡大鏡や治療器具を入れた段ボール箱が

山のように積まれています。

器具などのカタログを眺めるのが好きです。

これ使ってみたいと、

で、

届いた器具を実際に使ってみて、

ルーチンワークに使えるものは、

1000に1つ在ったら良い方だと思います。

それは決して無駄遣いではありません。

この様な過程を経て、

治療精度はグッと高まりますもの。

私は開業歯科医ですから、

治療行為によって生計を営んでいますが、

決して食べる手段としての治療を行った事はありません。

歯科全般が好きで好きで堪らない質ですので、

自分の趣味と職業が一致した、

類い稀なる幸運者だと思います。

歯科医師を志してから、

ズッと夢を抱いて過ごして来ました。

【良い歯医者になりたい】

という夢です。

年代と共に、

この【良い】と言う定義が

変化していった様に思います。

今も夢を抱き続けています。

若い時分の様なスピードはありません。

が、

確実に前へ前へと進める知恵は

身についた様です。

大宇宙の様に果てしない歯科空間を

楽しみながら過ごしている私は、

阿呆だから出来るのだと自覚出来ているのも

他人目からしてみれば、

不思議で理解出来ないのかもしれません。

男という生き物

大昔の事ですから、もう良いでしょう。

別れた家人に途方に暮れた日々を過ごした事を

思い出したくもないのに、

時たま思い出すのです。

流しに溜まった皿やコップを洗えば、

汚れが残っているのも見えないのか!と罵倒され。

二度手間になるのが判らないのかと、

二度目の罵声を浴びせられ、

恐ろしいので、

何もしないでいると、

私は家政婦ではない!

と、また怒鳴られる始末。

挙げ句が、

親の躾が悪かったから始まって、

甘やかされて育った馬鹿息子に至り、

いつも決まった生活を送る私を、

アスペルガー症候群と勝手に診断し、

最後は、

自分が患者だったらお前のような人間には診て欲しくない、

で、締めくくってもう終わりかと思いきや、

アンコールの拍車で、

折角に舞台から姿を消した歌い手が、

再び舞台へと舞い戻るように、

甲斐性が無いという何時ものフレーズから、

見栄っ張り、

自己中、

嘘つき、

患者さんに媚びを売るホストのような奴だと、

続けて、

何年か前の話しをぶり返し、

あの時の表情が気にくわないから、

もうあなたとは関わりたくない、

気持ち悪いで、

ほぼ終盤戦を迎えへ、

次は、

子どもがあぁ言っていた、こう言っていた、

というボイスチェンジの頃で、

最後のクライマックスを迎えるのです。

今ですから言えますが、

ぶん殴った事も在ります。

想わず自分を見失う程の

強烈な台詞が飛びだし、

自制心を失ったのです。

でも敵は強い強い。

アッチ向いて【DV男】

コッチ向いて【危険な男】

ズーと、

手が出なくても、

自分が都合悪ければ、

恐怖心を感じると反論されました。

私ですか?

もうボロボロですよ。

髪が白くなったのも、

其れが原因でしょう。

それなのに、

私は家庭を守らねば、

家庭を崩壊させてはならない

と、信じキっていました。

それほど迄に罵る家人が、

別れた後に経済的に苦労させてはならないから

決して別れてはならないと、

これまた呑気な話しですが、

気が鎮まることを、

それこそ、

神さま、仏さまにお願いする一心でした。

でも、

家に帰っても落ち着く筈はありません。

恐いですもの。

いつネチネチされるのか?

また無視攻撃が始まるのかと。

夫婦喧嘩が勃発し、

私に意見を求め、

会いにお越しになられたご夫婦が居られました。

ドチラの言い分も

よーく判るんです。

夫の方は、

落とし処のサインを送っているのが解ります。

妻は、全く意にしていません。

コリャ困った!と、

なんで私が困らねばならぬと

まぁまぁ奥さん、落ち着いて、落ち着いて、

というのが精一杯の手当てでしかなく、

私は意見など言えませんし、

言ってはなりませんもの。

目の前の光景を観ながら、

用事を中断しているのが気になりながら、

吉行淳之介氏の【男という生き物】を

書棚から引っ張り出して、

男って、

こんなモノですから、

どうぞ是非に読んでみて下さいと、

手渡したのです。

 

 

後悔から

天罰が当たったとお感じになることがありませんか?

後悔など無いと言いきる人を存じ上げています。

私は振り返り、後悔の連続です。

真剣に生きる事と、

後悔や反省が無いというのは、

全く意味合いが違うと、

私は思います。

嘘つきという台詞が在ります。

しかし、

嘘も方便という言葉を

お釈迦様も仰られています。

同じ言葉であっても、

片方は軽蔑を、

もう片方には救いを感じます。

言葉の面白さ、深さだと思います。

私は若い時分には

随分と悪いことばかりしていました。

呑み歩き、

大勢の女性と付き合い、

それを【芸の肥やし】と

信じキっていました。

女性にも嘘もつき、

当時付き合っていた時代の前の家人の

察しての寂しげな表情に、

その時は自分を責め、

でも、

その繰り返しという塩梅。

ただ歯科医学への取り組みと情熱だけは、

ずっと変わることはありません。

それでも、

治療なり研究において、

反省すべき点は星の数ほど在ります。

私は歯医者に成りたくて成りたくて、

歯医者になった幸運者です。

その感謝の念も18の歳から変わってはいません。

ですから、

罪滅ぼしのように、

歯へ全神経を集中していたんだと思います。

言い訳かもしれません。

他方向への配慮する余裕はありませんでしたし、

私自身が古い日本の男から、

抜け出す事が出来ない

不器用者だからかもしれません。

歯に関する事以外はサッパリ駄目ですし、

歯でさえも、

未だに修行中の身ですから、

中途半端な境遇を糧に、

もっともっと上手に成りたいと、

益々、

歯へ向き合うようになりました。

今ではパワハラの代表例である、

【電通鬼十則】を

私は若い時分から手提げ鞄に入れて復唱し、

私は仕事の指針として、

今でも否定する気持ちにはなれません。

ただ、

これは自分が自分で言い聞かせる信念であって、

他人に強要する性質のモノではないと思います。

仕事は自分にだけ厳しく在れば良いのですから。

私の意見に反論も在ろうかと思います。

時代的には、

私は少数派の変わり者だと云う事は、

もう自覚済みですので。

私は決して人格者ではありません。

ただ、

患者さんを愛しく思い、

ナイチンゲールの心で接していると、

これは声を大に挙げて申せましょう。

私事で恐縮ですが、

内輪からの手厳しい批判の的となった事が在りました。

その内容を紐解けば、

私が歯科医学の厳しい修行を貫くための決意を

何十年も持続、継続させるために、

自然と身についたモノだと感じるのです。

其れが【汚泥】か【勲章】かは、

先入観が種分けしているように思います。

18での志を、

54の歳まで一向に衰える事なく、

嫌、

もっと上昇させるエネルギーの火を

燃やし続けてきた事だけは、

誰からの批判を撥ね付ける自負は在ります。

が、

人格絶対否定な厳しい罵声には、

倒れそうな程に、

自分の身の置き所を失うのです。

そんなぼろ雑巾のような私を

シッカリと支えてくれるのも、

歯の仕事です。

今日は悲しい人とお会いする機会が在りました。

涙で頬を拭いて差し上げたいと思いました。

でも、

その哀しみの大きさが判るので、

泣くだけ泣きなさいと。

ただ私が居りますから。

ポキンと心が折れそうになったら、

夜中でも、

何時でも、

私の携帯電話を鳴らして下さいと。

其れが【開業医】の仕事ですからと。

コチラの方が倒れたいのですが、

コレが私の仕事の真髄なのでしょう。

困った方のために生きるが医療人。

どうして、

身内からだけ、

私は責められ、

批判され、

否定され、

軽蔑の謗りを

受けねばならぬのだと。

欠陥人間と言う単語を叩きつけられたのです。

そんな哀しみと情けなさを味わい、

私の芸域が深まったと、

今は自分にそう納得させています。

 

 

 

 

 

総入れ歯

綺麗?な総入れ歯でしょう?

やっと工程の終盤を迎えることが出来ました。

DSC_0362

患者さんは、

【吸着】に驚いて、

眼をパチパチして居られます。

私ですか?

入れ歯が粘膜に食いつくのは、

予め判ってますので。

噛むと痛い?

素材にシリコンやゴムなど使ってませんよ。

普通の普通の素材です。

痛くなんかある筈ないじゃないですか。

私の入れ歯ですもの。

DSC_0363

どうか大切にお使い下さい、

とだけ。

言葉の重さ

口から出た言葉ほど大切なモノはありません。

グッと飲み込む方が良いと思うのですが、

禁句なり地雷を踏まれた瞬間に、

我慢糸がプツンとキレたら、

どうにも止まりません。

私は離婚経験者です。

夫婦間の問題は当事者間しか判らないことも多く、

最後は、

相手を憎む訳でもなく、

子どものことなどを考慮して、

納める落とし処を見つけて、

互いに自分を封じることが大切だと思っていました。

しかし、

納める落とし処を重んじるという行為は、

私が男だからという事が、

最近になって判ってきました。

不条理で矛盾に富んだ社会において、

正論がいつも通じる訳ではない事を

嫌がおうでも男は思い知らされます。

その中で、

物事を前に進めるための知恵が

落とし処だと、

男は察するのです。

時には低姿勢に、

ある時には押したり、

そんな状況を経て、

落とし処を模索するのです。

が、

女性 には男のその辺りの苦労など

皆目、理解出来ない様です。

次から次へと、

激しい言葉を浴びせ、

前から飛んできたと思えば、

次は後ろから、

かわせば、

矢は

横、斜め、

あらゆる方向から

飛び続けて来るのです。

次は、

大きな盾が、

周囲を取り囲んで、

グッグッと、

迫って来るという塩梅。

もっと質の悪いのが、

子どもを見方に着けて、

睨みを強める戦法を採る事。

で、

最後は男の地雷を踏むのです。

こうなれば、

いくら私でも、

プツンと我慢糸がキレるのは当たり前なのですが、

今まで低姿勢であったの私が応酬に変じると、

今度は、

今までの態度はヤハリ嘘だと、

相変わらず責めて責めて責めまくり。

男が仕事で辛抱するのは、

嫁と子どもの為だと、

歯を喰い縛って頑張っている事も、

それもお前の勝手だろうと、

片付けられ、

それなら勝手に、

社会へと出て、

母子家庭で頑張ってくれやというしかないのは

物事の流れから至極当然の結末。

アレハ何でしょうかね?

私らには皆目理解出来ません。

白血病の患者さんでした。

初診で、

お口を診て直ぐに判り、

検査すれば、

やはり白血病。

物凄く悩みますよ。

自分の事のように。

患者さんに告知する時の

言葉と表情を、

選んで選んで、

重い重い仕事です。

歯の治療においても、

私は重さを実感しつつ

器具を手にしています。

あぁ楽になれる場所が在ったらなと、

無い物ねだりに、

それでも、

毎日、毎日、

自分の使命を果たす事で必死ですのに。