言葉の重さ


口から出た言葉ほど大切なモノはありません。

グッと飲み込む方が良いと思うのですが、

禁句なり地雷を踏まれた瞬間に、

我慢糸がプツンとキレたら、

どうにも止まりません。

私は離婚経験者です。

夫婦間の問題は当事者間しか判らないことも多く、

最後は、

相手を憎む訳でもなく、

子どものことなどを考慮して、

納める落とし処を見つけて、

互いに自分を封じることが大切だと思っていました。

しかし、

納める落とし処を重んじるという行為は、

私が男だからという事が、

最近になって判ってきました。

不条理で矛盾に富んだ社会において、

正論がいつも通じる訳ではない事を

嫌がおうでも男は思い知らされます。

その中で、

物事を前に進めるための知恵が

落とし処だと、

男は察するのです。

時には低姿勢に、

ある時には押したり、

そんな状況を経て、

落とし処を模索するのです。

が、

女性 には男のその辺りの苦労など

皆目、理解出来ない様です。

次から次へと、

激しい言葉を浴びせ、

前から飛んできたと思えば、

次は後ろから、

かわせば、

矢は

横、斜め、

あらゆる方向から

飛び続けて来るのです。

次は、

大きな盾が、

周囲を取り囲んで、

グッグッと、

迫って来るという塩梅。

もっと質の悪いのが、

子どもを見方に着けて、

睨みを強める戦法を採る事。

で、

最後は男の地雷を踏むのです。

こうなれば、

いくら私でも、

プツンと我慢糸がキレるのは当たり前なのですが、

今まで低姿勢であったの私が応酬に変じると、

今度は、

今までの態度はヤハリ嘘だと、

相変わらず責めて責めて責めまくり。

男が仕事で辛抱するのは、

嫁と子どもの為だと、

歯を喰い縛って頑張っている事も、

それもお前の勝手だろうと、

片付けられ、

それなら勝手に、

社会へと出て、

母子家庭で頑張ってくれやというしかないのは

物事の流れから至極当然の結末。

アレハ何でしょうかね?

私らには皆目理解出来ません。

白血病の患者さんでした。

初診で、

お口を診て直ぐに判り、

検査すれば、

やはり白血病。

物凄く悩みますよ。

自分の事のように。

患者さんに告知する時の

言葉と表情を、

選んで選んで、

重い重い仕事です。

歯の治療においても、

私は重さを実感しつつ

器具を手にしています。

あぁ楽になれる場所が在ったらなと、

無い物ねだりに、

それでも、

毎日、毎日、

自分の使命を果たす事で必死ですのに。