プロの仕事


今からインプラントの埋入手術です。

私の使うメスは、

柄の部分も替刃も特殊なモノです。

一般には入手出来ません。

メスの中に、

私の指先からの神経が伸びて入り込み、

手先とメスが連続して動く所作に至るまで

随分と長い年月を要しました。

先程、若い歯科医師の先生を

電話にて注意した処です。

ある治療方法についてなのですが、

私と彼は一昨年の冬に一緒にトレーニングを受けました。

この治療方法は私にとっては普遍なモノとなりました。

彼は優秀な歯科医師です。

前途有望な歯科医師です。

ですから私は付き合っています。

必ず最前線で患者さんのお役に経って欲しいと。

彼からの電話で、

その治療をまだ採り入れていない事が判り、

大いに注意したのです。

新しい治療方法は、

いきなり本番で使用してはならないと思うのです。

普遍な日常の何気ない治療の一部に、

少しずつ、少しずつ、

新しいエッセンスを加えて行き、

時間をかけて、

素材の癖を体得しなければなりません。

患者さんは実験台ではありません。

【プロの仕事】

の重みを認識して欲しいと、

言葉はキツかったでしょうが、

可愛い後進です。

その辺は理解しているでしょう。

普通に普通にこなす。

コレがプロの仕事です。