日別アーカイブ: 2017年9月10日

幸か不幸か

時刻は23時です。

帰宅しました。

内藤正裕先生との2日間は、

私の後半の人生のターニングポイントになるでしょう。

先生は仰いました。

科学は、

DNA,RNAレベルまで、

人の身体を分解させた。

その結果、

人はアミノ酸に至る。

が、

アミノ酸を集めてみても、

感情を持つ人には生れないと。

私は師匠と同じ時代を生き、

師匠の肉声を鼓膜に刻み、

師匠の表情を網膜に記録し、

師匠から考える行為を教わった

類い稀なる幸運な人間です。

今は、

そのことに以外の、

自分の幸運を見いだせません。

でも、自分の使える限られた時間を

どう使うのか?

良いキッカケになりました。

脳髄と心が疲労困憊。

宿に隠り、

自宅で、

考へ、

それが生涯の弟子の仕事であり、

苦しみでも在ります。

静かな時間

今日も1日中、講演会です。

昨夜は7時には床に就いていました。

食事は部屋にて、

コンビニの冷やし中華とワッカップ大関。

今朝も、

相変わらず早出です。

浅草寺へと。

まだ静かな境内のなかを通り抜け、

本堂にて、

観音さまを仰ぎ、

般若心経を一巻唱へます。

観音さまのご縁にて歯科医学の道に入りました。

その御恩は生涯忘れません。

境内にて、

腰を下ろし、

コオロギの声に秋を感じます。

前を歩く僧侶に声をかけて、

御先祖さまへの土産の線香と、

内藤正裕先生の健康長寿の御守りを求め、

学生時代から変わらず営業続ける喫茶にて、

心を整えています。

師弟

大学院を卒業し、

数年。

自分の足腰の弱さを痛いほど実感し、

レイモンド.キム先生と内藤正裕先生の門を叩きました。

以来25年。

私は未だに未熟者。

講演が終わり、

おい!三枝!

手招きする師匠。

で、

ご自身のスーツに着けていたアクセサリーを外し、

私のスーツの襟へと着ける師匠。

私は嬉しくて、

涙が流れるのを我慢していました。

 

刻む

東京の宿にたどり着いたのは

既に深夜。

ワッカップ大関を一杯。

深い眠りにつきました。

習慣とは恐いものです。

いつもの時刻に目覚め、

いつものように読書。

が、

退屈で仕方がないので、

街へと。

街は未だ眠っているようです。

隅田川から神田川へと折れ、

川に沿って、

小路を選んで、

お茶の水を目指して歩きます。

交差点の赤信号にて足を留め、

見上げれば、

神田明神下。

あぁ、此処が銭形平次親分の居た処かと。

舟木一夫の歌うテーマソングを

人っ子一人居ない街。

私の音痴も聞かれまいと。

声高々に歌いながら、

通りを進みます。

神田明神さま。

鳥居の外から一礼し、

内藤正裕先生を先についてお待ちしようと、

足はますます速く進みます。

江戸期の絵地図が頭にしっかりと記憶されています。

ここは、

彼の大名の屋敷の跡であったとか、

東京は文明の都会ですが、

通りの名には、

しっかりと文化の匂いを残しています。

時代は移ろいでも、

通りの樹木や石畳は、

全てを刻んでいるに違いありません。