月別アーカイブ: 2017年2月

ダイレクトボンディング修復によるオーラルリハビリテーション

噛み合わせに問題が在る際の治療としての

第1選択は、

歯列矯正治療です。

私の診療所ではこの治療は担当していませんので、

専門医に御紹介させて頂きます。

ただ、

歯列矯正治療は歯並びは変えられますが、

歯の形は変えられません。

ですから、

歯並びに問題が在るのではなく、

歯の形を変える事で噛み合わせの問題を解決できると診断した際には、

オーラルリハビリテーションの適応となります。

クラウンにて噛み合わせを変える治療です。

最近の私は、

このオーラルリハビリテーションの際に、

極力、歯を削ってクラウンを入れるのではなく、

ダイレクトボンディング修復によって、

歯を削ることなく、

マテリアルを歯に直接盛り上げる手法にて、

歯の形を変えて、

その事で噛み合わせを変えています。

非常に良好な結果が得られています。

スタッフの宮田君の奥歯は、

正に、この手法にて治療を行いました。

私はダイレクトボンディング修復による

オーラルリハビリテーションの意義を大きく実感しています。

最先端の研究?

【最先端の研究】ほど恐ろしくモノはありません。

私は仕事柄、この最先端と呼ばれる文献には

終始、注目しています。

が、

その結果を私の診療所での治療に採り入れる事は

非常に稀であると言って良いでしょう。

研究は本来、客観的であるべきなのですが、

悲しいかな、

人が行う作業には主観が入る事も事実です。

ですから、

面白い!と感じた新知見については、

私は自らの手で追試し、

その結果を最重視しています。

文献読んで、

其れを丸信じで、

さぁ患者さんの治療に採り入れよう!

などといった素直な性格では、

私はありません。

疑って、

疑って、

其れが私の仕事です。

私は自らの手での結果しか信用していません。

私自身も現在、

大学とメーカーとの共同での研究に参加しています。

私のアイデアを各専門家が実験して下さり、

その結果が次々と報告され、

また次のステップへと進むと云う過程を踏んでいるのですが、

その実験の各段階での【再評価】すると云う【嫌な役割】を

私は仕方なく担当しています。

其処で【外す】と云う嫌な機会も数度となく在りました。

人は没頭すると客観性を失うからです。

結果に負の影響を与える1番大きな因子が、

人間の主観だと考えています。

ですから、

実験から外れて頂く事が、

歯科医学の進歩のためと

冷血と謗りを受けても

私は実際に手を下して来ました。

私自身の治療に関わる関連医師やメーカーの人とは、

私は会食などの個人的付き合いをした事がありません。

其れは情に流され、

切る時に切れなくなるからです。

冷たいと、

同業の人から言われた時も在りました。

が、

私は患者さんの方にだけ眼を向けるのが、

私の職責だと思っていますから。

私の研究も最先端の分野に入るのでしょうが、

其れは私自身が責任を持っていますので。

男の役割

昨夜は遅くまで、

患者さんとの会食を堪能しました。

70代後半の女性経営者です。

その業界では女帝と唱われる筋金入りの九州女です。

ほとんどニコニコしながら、

お話を伺っていました。

女性との時間は、

私は終始、聞き役に徹します。

コレは若い時分からの実戦にて学んだ知恵です。

真面目に聞き役に徹しています。

コレは男の役割だと、

経験から学んだのです。

で、

然り気無く会計を済ませて、

タクシーが去って行くのを

後ろから見送って、

で、

急いで駐車場へと足を運んだのです。

 

 

突き詰めて、極めて、究めて

相も変わらず【食品産地偽装】のニュース。

今度はコシヒカリだそうな。

10粒中6粒が中国産だったとは、

呆れて口が閉じられません。

心が傷まないのでしょうか?

コレは詐欺でしょう。

つくづく歯科医師で良かったと思います。

何時も【医療倫理】を頭のど真ん中に置いて、

患者さんの治療は当然の事ながら、

医院運営全般に気を配っています。

私は歯が好きですから。

其処には諸般の事情なんて在りません。

突き詰めて、突き詰めて、

極めて、

究めて、

工夫する事に専念するのみの仕事ですから。

 

決意新たな少数派

私の診療所には

チョッと気軽に歯を治そうと云う患者さんは居りません。

本当に歯で困った患者さんの最後の砦だと。

ですから、

他の歯科医院の様に毎日、

新患の患者さんがお越しになられる事はありません。

が、

一昨年くらい前から、

週に2人くらいの割合で、

新しい患者さんがお越しになられるのに

当の私は驚いています。

地元香川県からの患者さんも増えました。

【芸者処流行らず】ではありませんが、

この香川県の方は保守的ですから、

私の診療所の様な他と違う歯科医院は

最初から敬遠されると、

私は端から勝負を棄てていたのです。

県外の方は、

とってもとっても多いのですが。

ですから、

地元の患者さんが増えた事に、

私は驚いているのです。

そういう訳で、

当地の歯科医院の現状レベルに、

私は詳しくなりました。

池の中の鯉にだけは成りたくありません。

が、

前は瀬戸内海、

直ぐ背後に四国山脈を控え、

東西も県境の山で閉ざされた香川県は、

本当に閉ざされた【池の中】だと実感しています。

知らない事ほど幸せなモノは無い。

当地の歯科レベルに接し、

私は本心から、

この地の歯科医院が恵まれていると感じて、

日々の診察に臨んでいます。

私はこの地の多数派にだけは成りたくありません。

生涯、少数派を貫きたいと、

決意新たにと云った心境益々と。

その為には、

もっともっと勉強しよう!

 

厳しい注文

私の可愛い弟分に、

東京都吉祥寺開業の小出 明医師が居ります。

【コーラル歯科医院】と云う名の歯科医院です。

歳は私よりも一回り以上年少です。

若さを羨ましく感じています。

小出医師も情熱の歯科医師です。

真面目な良い歯科医師です。

彼のような歯科医師が少なくなりました。

が、

彼のような歯科医師の出現を

私は喜んでもいます。

が、

時たま彼を説教します。

それは私が嘗て、

師匠からされたアリガタイ贈り物だと知っていたからです。

小出医師がブログを始めたとの事。

早速、彼のホームページを開いて、

フム?

ナンジャ!

で、

即座に小出医師の携帯電話を鳴らしたのです。

生憎、診療中なのでしょう。

出なかった小出君は幸いです。

息子の次に雷を落とされたでしょうから。

理由ですか?

院内写真の受付を観て頂ければ判ります。

椅子の上にカルテを置いて、

お片付けて、

患者さんに観せるアングルでの写真をと。

コーラル歯科医院の最初の入り口ですから。

患者さんに誤解を招かれません。

小出医師は清潔な綺麗好き。

仕事も丁寧です。

だからこそ、

お写真はお考えなさいと。

西東京では、小出明医師は間違いない歯医者ですから。

 

型と壁

【馬鹿野郎】

と、

電話口の向こう側の息子を、

想わず怒鳴りつけたのです。

私らの世代の男は、

そうやって育てられました。

親は無論の事ながら、

小学校から高校においても、

大学なんぞはモット酷かったですよ。

なんせ医療行為を身につけるプロフェッショナルスクールですもの。

白衣を纏った教官の恐ろしい事この上なし。

今でも当時の恩師には頭があがりません。

ただ、

そういう意味合いの教育である事を理解出来なかった人も

居た事も反面事実です。

人格、個性重視ってヤツでしょう。

人は或時期においては、

窮屈な環境で【型】に嵌まった教育を受けるべきと、

私の考えですが。

故 中村勘三郎の台詞ですが、

【型が無いと。型が在って初めて型破りの芸が出来るんです】

【型が無きゃ、単なる型なしってヤツですね】

私も同感です。

上手に成りたいなんて、

誰でも夢観るんですよ。

夢の実現には、人知れずの苦労を伴うモノです。

馬鹿野郎って言われた位で、騒ぐでねぇ!

そんな文句言う暇あれば、

自分の欠点と向き合い、

辛抱しなせぇ!

私は、そう思っています。

ぶん殴るられて、

蹴飛ばされて、

技術を身につけた私らは、

恐わ~いですよ。

それが男の社会、

職人の世界ってモンですから。

異議あるなら、

それはそれでどうぞ!と。

ただ、

私らの様には成れませんよ。

その壁は凄~く厚いですから。

バレンタインデー

バレンタインデーだったのですね。

治療の予定も無いのに、

わざわざチョコレートをお持ち頂きありがとうございます、

と云う今日の日です。

頂く相手は患者さんです。

宅急便であったり、手持ちであったり。

ただ、

うら若き女性は皆無です。

トホホ。

うんまぁ~先生!甘党だとお聞きしてますのよ!

序でに私のも買いましてよ。

また太りそう。

そんな会話でカシマシイ1日でした。

余裕綽々

私は時間との戦いなど考えた事はありません。

何事も、

と言っても、

歯の仕事と犬と戯れる事、

車の手当てに読書に彫刻、

映画を観たり、

文献検索に、

研究と実験等々。

多忙だとは 全く感じた事はありません。

楽しんでますもの。

時間に追われる切羽詰まった気分に成りたくありません。

ただ、

時間の使い方は上手だと思います。

何事も、

段取りの付け方でほぼ9割決まった様なモノでしょうから。

読書ですか?

読む書物の種類によって読み方変えています。

力んで読む書物と、

流して読む書物と。

コレが私の流儀です。

 

金属による修復治療

今夜は久方ぶりに街へ出ます。

熊本からの患者さんから夕食のお誘いを受けたからです。

もう高齢?の域に達した女性ですが、

お元気さは若い者には負けないそうです。

元来、外出嫌いな私ですが、

患者さんの方も其れを承知で

その様な機会を設けて下さる機会が多いのも事実です。

人にご馳走になるのは心苦しい質ですので、

用を足す振りをして、

大概は気を利かせる様にしていますが、

この方は何時も私の上を行くので、

今日は絶対に負けてはならじと、

上の上を行こうと息まいています。

本当に良い患者さんに恵まれていると

感謝しつつ治療に臨んでいます。

今、お一人治療が終わった処です。

下顎第2大臼歯に金属のクラウンを装着すべく、

歯を削って仮歯を入れました。

第2大臼歯の修復治療の際には、

私と患者さんの信頼関係が築けた時には、

意図して、

金属のクラウン修復する私です。

セラミック全盛の昨今の歯科治療ですが、

大きな大きな力を負担する第2大臼歯においては、

金属に勝る材料は無いと、

私は判断しています。

【睡眠時の喰い縛り】の際に生じる歯への歪みを

歯科医師と歯科技工士はコントロール不能です。

ただし、

あくまでも治療のレベルを【高い処】に設けての話しですが。

同部位のインプラント修復の際は、

もっともっと金属修復の出番が大きいと思います。

ハイブリッドレジン等は、

私は全く認めてはおりませんので。

次の患者さんの治療は、

インプラントの上物のクラウンの歯型採りです。

より天然歯に近い状況に観せる工夫での手当てと、

清潔さを両立させての修復処置をと、

知恵を搾り、

楽しんで治療の臨みたいと思います。