月別アーカイブ: 2017年1月

願いをこめて

お正月早々に、

このような話しは如何なものかとも思うのですが、

昨夕、

私が死ぬ瞬間の夢を見ました。

心の宿った人間から魂が抜けて物体になる瞬間です。

恐ろしさで飛び起きてしまいました。

痛みなどない状況下でしたのに、

私は何が恐かったのでしょう?

私は愛犬の臨終に何度も立ち会いました。

生きている時には、

私も犬を可愛いがり慈しみ、

犬も私を信用以上、信頼以上の気持ちを

持ってくれて居たろうに思います。

可愛いい大切な犬が、

一瞬で、

亡骸という物体に変わって、

命の重さに改めて気がつき、

生きているという普通のことに感謝する気持ち、

あとは、

死んだ犬を前に、

ただただ悲しく大泣きする。

もう会えないから泣くのか、

死という概念が悲しいと認識しているから

大泣きするのか判りません。

命の灯火が消えたらどうなるのでしょう?

宇宙は限りなく膨張していると言われます。

どう頭を捻っても理解出来ません。

生命は宇宙のように

私には理解不能です。

入れ歯なりクラウンを患者さんの口に入れる時に、

私は自分の魂を技工物に注入します。

患者さんと共に長い間働いてくれと願いをこめて。

 

自然界の摂理

先祖の墓参りに息子と連れだって行ってたんですが。

墓石に刻まれた戒名と生前の名前を

一つづつ二人で追っていたんです。

祖母祖父の顔を息子は知りません。

その前の代になると私も知りません。

もっともっと遡ると、

当然、私も息子も知りません。

でも、

お爺ちゃん、お婆ちゃんであることに

全く違和感は感じない訳です。

これが血の繋がりだと思います。

墓石を綺麗に拭いて、

草を抜いて、

水を墓石にかけて、

香を焚いて、

両の掌を合わせることに

違和感などありません。

私は毎朝、お仏壇の前に座り、

これまた長~い浄土真宗のお経を唱えるのが習慣です。

過去帳を開いて、

顔は知らぬが間違いなく御先祖の

顔を知らないから名前と戒名を、

心で唱和しながらお経を唱えています。

私は、これが長男の責務だと考えています。

若い息子には実感は無いでしょう。

が、

私の後にお仏壇を息子が引き継いだ時に、

きっと私の習慣が息子の習慣になっていることでしょう。

息子の記憶の片隅にでも良いのです。

正しい川の流れを親が見せておくことが、

親の仕事だと思います。

昔の普通が、

今の時代の異常になりました。

先の電通の女性社員が自らの命を絶たれたことを

心からお悔やみ申し上げます。

親御さんのご心痛の程、

察すれば察するほど、

言葉で言い表すことが出来ません。

もっと、もっと周囲の環境、同僚、上司などの

配慮が在れば、

尊い命が自ら断つ等という悲劇は

回避できたに違いありません。

その状況のなかで、

【電通鬼十則】を完全に時代錯誤の異常なパワハラだという

激しい批判の声が上がりました。

私は、そうは思いません。

私は若い時分から【電通鬼十則】は座右の書です。

仕事で挫けそうになった時に、

何度も何度も目を通した記憶があります。

死にもの狂いになる程に没頭しないで、

結果を得る事など出来ません。

チャンスは絶対に放さない。

【電通鬼十則】は仕事をする上での本音の心得帳だと思います。

昨今の人間関係の濃さが変わったことが、

今回の痛ましい事故の防御弁にならなかった最大の原因だと思います。

こういう私を、

だから旧い、パワハラ人間とのご批判もお在りになるかもしれませんが、

それはそれで甘んじて受ける積もりです。

仕事をするということは、

何かしらの摩擦は起こるモノです。

仕事をするということで、

なにがしらの批判を受けるでしょう。

それでも、

私は出来る仕事人で在りたいと思います。

人生には必ず終わりの時を迎えます。

しかし人の生きた証は、

必ず子どもが、

良い面、悪い面引っ括めて次の代へと引き継いで、

で、

それを代々に繰り返す。

信州を貫き、越後の国を蛇行しながら

日本海へと流れる大信濃川。

正しい川の流れをボンヤリと眺めながら、

私は人の生きようを考えるのです。

で、

決して川の流れに逆らっても、

結果不幸になるということを学んできた実体験から、

自然界の摂理に、

あぁ人間も自然界の一員であることを、

思い知らされるのです。

ありがとう

総入れ歯を造っている処です。

総入れ歯造くりほど、

手順を大切にしなければならない治療は他には無いでしょう。

かほどに総入れ歯造くりは大変な作業です。

手順を省略、割愛すれば、

出来上がったモノは、

総入れ歯の形はしていても、

決して使える代物ではありません。

私の総入れ歯治療をお受けになる患者さんが

一様に仰っておられます。

今まで噛めない訳が判りましたと。

ですから、

患者さん皆さんが、

私の造った総入れ歯を大切に使って下さいます。

そんな時に、

ありがとうって。

私は歯医者ですから

歯医者の習性でしょうか?

トコトンまで歯を残す手段を

考えて、考え抜く毎日の積み重ねで、過ごしてきました。

諦めない【シツコサ】が知らない内に

自分の性格になったのだと思います。

一見、優柔不断に見える性格も、

物事を決める時の過ちに

後から気がついたから

決める前に、

アレコレ悩むようになったのでしょう。

歯科の臨床から身に付いた、

この性格を

私は歯科に感謝しています。

歯科臨床家故の独特の性格形成は、

真面目に取り組んだ勲章だと思っています。

先程、手術が終わりました。

他医院でのインプラントトラブルに対応する手術でした。

歯肉を開いて、

実際に骨を観察すると、

トラブルの原因が鮮明に判ります。

歯科医師に必須の性格が、

慎重さと、気の小さいことだと気づかされます。

私らにファインプレーは必要ありません。

面白味に欠けても、

確実に走者を塁に送るバンド野球が、

治療成功の鍵だと思います。

私は患者さんの歯の番人です。

ですから、

私は、この性格を治す気持ちなど毛頭ありません。

私は歯医者ですから。

先人からの言葉

私のブログで何度もご紹介させて頂きましたが、

大学時代の同級生で、

今なを当時と変わらない付き合いをしている親友に

浅見友市郎博士が居ます。

彼は臨床家も経験し、

その上で、

基礎医学の研究者の道を最後に選びました。

彼のご両親も歯科医師でした。

しかもご両親共に有名な歯科医師でした。

そのご子息であることが、

彼にとっては大きなプレッシャーであったことを

よく耳にしていました。

初代の私からして観れば、

羨ましい環境に恵まれているように見えたのですが、

私が親になって、

彼の心情が理解できるようになりました。

著名な臨床家の血を受け継いだ彼は、

臨床家を離れたとは言へ、

優れた臨床家の眼を持っている強さで、

基礎医学に貢献しています。

基礎医学しか知らない基礎医学者とは、

完全に区別できる活動を続け、

そのような感覚での社会貢献を実践しています。

私と彼の行動のパターンは全く逆なのですが、

何故か私は彼を1番信用しています。

それは彼の生き方に飾り気が無いからだと思います。

現在、群馬県の医療系大学にて解剖学の教授を務める彼の生き方を

私は友として、

落ち着く処に落ち着いて良かったと、

安堵半分、

喜び半分の気持ちです。

当の私は、

未だに戦いの最中に生きています。

何と戦うの?

どうして戦うの?

私は【歯科】と格闘の最中です。

私は【診断眼を造る】ことと戦っています。

臨床家の定めかもしれません。

どうして戦うのかは判りません。

ただ、

患者さんの病状を前に、

確たる根拠が欲しいからです。

と、

何の取り柄もない私が、

せめてもの出来ることだからだと思っています。

昨夜、電話にて彼の声を聞いて、

持つべきモノは良い友であり、

私が大学にて得た唯一の収穫であったのかも?

そんな気持ちになりました。

これから若い方の多くが、

希望と不安に満ちて、

故郷を後にすることでしょう。

必ず将来、良かったと思えることに

満ち溢れているはずです。

安心して、

前へ前へと進んでください。

歯科医師の功績

医師の人に聞いてみて下さい。

本当の本音をお願いしますと前置きして。

「 歯医者を医者と思いますか?」

と。

その先生が正直な人物であれば、

「 違うと思います」

「 歯医者は衛生概念に欠ける」

「 歯医者は勉強しない」

そんな答えが帰ってくるでしょう。

私が歯科医師だから、歯科医師をかばう訳ではありません。

医師にも勉強しない人は多いし、

倫理観の欠片の無い人も多いことを

私は知っています。

頭デッカチの融通の利かない、

偏差値だけ高く、程度の低い臨床しかできないのを

気づいていない医師も大勢知っています。

歯科医師の医療への貢献度は、

実は大きいのです。

そのプロモーションが歯科医師は下手くそなんです。

私たちが治療の欠かせない全身麻酔。

患者さんにとっても、

手術の苦痛と恐怖から解放される画期的治療方法。

これは歯科医師の業績です。

1846年10月16日の事です。

歯科医師ウイリアム.モートンが、世界で初めてこの方法を試みました。

この日を世界麻酔記念日として、海外では祝われています。

コレが当時のその写真です。

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歯科医師の業績はまだまだ在ります。

歯科医師のアイデンティティーを忘れてはなりません。

若い歯科医師の先生方へ。

自信を持って、

毎日の患者さんを大切に、丁寧に、

診察して下さい。

其処から学ぶことが沢山在りますから。

週刊ポストさん、ありがとうございます

週刊ポストにて歯科業界の実態という特集記事が出てからというもの、

新患の患者さんが増えているんです。

ただ、

私の診療所は1日に診察出来るキャパが少ないので、

内容によっては、

大変申し訳ありませんが、

先へとお待ち頂いています。

当たり前のことを、

当たり前にする。

ソレではイケません!

もっともっと工夫して、

患者さんのお役にたつ医療機関であれ!というのが、

私がこの道に入ってから変わらず持ち続けた気概です。

ある先生は、

週刊ポストはケシカラン!

週刊ポストはトンでもない事を書いてくれたもんだ!

三枝先生、あなたは自費診療だから出来るんでしょ?

う~ン?

反論しませんでしたが。

もう25年も前から、

私はタービンはお一人お一人、

滅菌して変えておりました。

ラバーダムは歯科医師免許を頂いてからズットです。

マイクロスコープも20年も前から使っています。

個室で1日数人の診療体制にした際も、

健康保険の診察はしていました。

この10数年は、

患者さんからのリクエストにお応えするために、

健康保険の治療が必要ないだけです。

健康保険の点数が低い?

私はそうは思いません。

1日の患者さんが減った?

歯医者が増えたからではありません。

患者さんはジッと観察してるんですよ。

私らの情熱を。

端から出来ないと諦めないで、

もっともっと頑張りましょう!

そして、

歯科の信頼を回復しましょう!

休みを作って映画へ行こう

1月7日公開のブラックファイルというタイトルだったと思います。

無理やり時間を作って、

この映画に行こうと思っています。

アル.パティーノが出演しているからです。

色んな意味で、

私はアル.パティーノが贔屓です。

上手い役者が減った昨今、

実に安定感ある演技に感心させられます。

プロの中のプロと言えるでしょう。

マリリンですか?

映画館前の駐車場で、

車内で留守番ってことは、

車に乗っても知らないでしょうね。

ソレでも、

車のキーを手にすると、

尻尾フリフリ、

車内へ一目散のマリリンです。

お気の毒さま。

初手術

今日の午後からの手術が、

私の今年の初手術です。

インプラントの手術ではありません。

歯を残すための、

マイクロサージェリーです。

初手術にこの症例を選んだのは、

私に思う処あるからです。

歯を残す。

歯の番人で在り続ける。

この意思表明です。

今年も、ダメと言われた歯をどれだけ残せるでしょうか。

まだまだ勉強だと。

温熱機で、

手先を温め、

手術を待っている処です。

今さら他人に聞けないこと

年末年始の休日には、

旧い車の修繕と、

この本にハマっていました。

歯科という医療の道に入って、

もうすぐ40年に成ろうかと云うのですから、

一般の方からすれば、

ソレなりの医療関係の知識は豊富ナノだろうと。

いやはやお恥ずかしい。

専門バカで教養に欠けたる自分を知ればこそ、

この頃は先人の遺された業績への過程などの

よもやま噺とか、

医療技術の進歩の過程などの書籍から

眼から鱗という機会が多いのです。

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で、

私が頻繁に口にするナイチンゲール。

その名前を知らない方は居られんでしょうし、

幼い頃に読んだ絵の肖像画を

何となく記憶されて居られる事と思います。

この方がナイチンゲール、ご本人です。

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ヒポクラテスの時代から今日に至るまでの

人類の病との関わりを、

今頃になって、

ホーォ!と、

そんな程度の私です。

過去からの軌跡を学ぶことは、

今の私が日常行う手当ての役に立つと、

私は頁を捲りながら確信しているのです。