治療の合間で、ホームページからの問い合わせメールに気がついて、
ナニナニ?フンフン!と、さぞかし勇気を持って認めたのだろうと、
読み溢しのないように、
それは心配だろう!
それは辛かったろう!
と、特に年少の方からの相談には、
つい相手が、自分の娘なり倅の姿と重なって、力が入ってしまいます。
人の身体を預かる私達歯科医は、心を患者さんへ封入しなければならないと思っています。
確実な治療結果を、治療の最中で予知するために私は、
仮歯をとても重要視しています。
最終歯を入れるまでのワン.ポイント.リリーフ的な繋ぎのための仮の歯ではありません。
将来、どのような問題が起こりえるのかを予想するために仮の歯を利用します。
ですから、形から歯の傾きまで、最終歯を想定して製作します。
造り方も、患者さんが知ったら、ヘェー!と驚く位に手間隙がかかります。
で、仮の歯のセメントの溶け具合や、磨り減り方、歯肉への影響等などを観察しながら、
足したり、削ったりしながら、
生体に調和した設計なり、形を導きだして、最終歯を造っていきます。
仮の歯は歯科技工士に造って貰いますが、
実際に患者さんの口の中に入る時には、
アレヤコレヤと私の手にかかって大きく形は変化しています。
無論、歯科技工士の技術差は極めて大きく、
私が調整する前の基の状態がイマイチであれば、どうにもなりませんから、
確かな歯科技工士と組まないとヤってられません。
毎日、チマチマ仮の歯の調整ばかりしているように見えるのが、私の日常です。
■当院初診時(他院でメタルボンド・セラミック・ブリッジなど被せ物をし、違和感を感じ来院)
■被せ物を外した状態
支台歯(土台となる歯)が、齲蝕(虫歯)になっていたり、歯根破折(ひびなどが入っている若しくは、折れている)が見受けられる
また、歯茎に対し調和の取れていない、無理な形態のメタルボンド・セラミック・ブリッジを装着したことにより、発赤などの炎症が顕著に見受けられる
■仮歯を装着し1ヵ月後(歯肉・歯茎の炎症の治癒が見受けられる)
歯茎に調和した形の仮歯にしたことで、歯茎は生き生きとよみがえります。