日別アーカイブ: 2013年9月9日

包括的医療

 医師である友人の奥方からの電話であった。

 普段は大層穏やかとお見受けの
奥方であるのだが、
この時の憤りは
圧倒されるものがあった。

 此の友人は
闘病の最中にある。
近くであれば、
見舞いがてらに
頻繁に顔を
見に行きたいのだが。

 友人は、
逸れでも未だ、
外来の患者さんの診察は
続けている。

 臨床家の鑑である。

 奥方の怒りの原因は
夫の通院している病院であった。

 病院のスタッフから
出入り業者へと、
夫の病状が漏れたようである。

 其れでは
此の奥方の怒りは
当たり前の話である。

 一応、
先方の病院を訴えると息巻く奥方を
なだめておいたのだが、
無駄かもしれぬ。

 私も同じような経験を持つ。
私が紹介した医療機関のスタッフが
患者さんの情報を漏らし、
紹介者である私の体面は
大きく傷つけられたのである。

 此れは医師の能力とは
無縁のものであるが、
スタッフを医師の手足と考えるならば、
やはり、
口の軽いスタッフの勤務する
医療機関とは
縁を切らねば成らぬ羽目となる。

 技量とは
プライバシーをも含めての
包括的なものである。

チップス

 とりたてて珈琲好きと云う訳ではなかったが、
毎日、数杯の珈琲の薫りが
私の緊張感を癒してくれていた。

 思うところ在って
珈琲を止めた。

 禁断症状はなかったが、
紅茶の味わいが
判るに至っていないのが
残念である。

 私は何事にも
コダワル質である。

 アルコールは強い口ではないが、
コダワリは持っている。
ジントニック、ジャックダニエル
そして、
新潟の酒しか呑まぬ。

 甘いものも好む。
そう言えば、
昔、新潟の万代に
私好みの珈琲とチョコレートケーキを出す
喫茶店が在った。

 此の店の隣のイタリアンレストランから
家人の店の名を頂いた。
キッズ.プティの名の由縁である。

 退屈しのぎに
此の喫茶店の名をインターネットで
検索したら、
在った!

 かほどに私はアナログ人間である。

 此の喫茶店は、
私の自宅の近所に移転して
今でも営業していた。

 何故だか安堵した。

 チップスと云う店である。

東京はオリンピック開催決定の報に

 東京はオリンピック開催決定の報に
祝賀の雰囲気で盛り上がっているが、
私の様な運動音痴には
もうひとつ
ピンと来ないのが
本音の処である。

 お祝い処では無い
様々な問題の解決の方が
先なのではと、
元来、根の暗い私の様なひねくれ者は
其のように思っているのではないか。

 とは言え、
此の2ヶ月位は
学会に追われる身である。

 世捨て人の様な生活を
強いられるので、
世状など気にしていられない位に
慌ただしい日に
受験生の頃が
嫌でも
思い出され、
胸を痛める私である。