カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

身体全体を診ながらの歯科治療

新しい患者さんの歯科治療に際して、

当たり前のように、

患者さんからの全身状態の問診とは・別に、

採血による生化学検査と内科対診療を、

必ず実地するようになって、

四半世紀・過ぎました。

今日から治療を着用する患者さんも、

問診票では、

異常項目・現在服用中の薬の綱目は、

全くの白紙。

問診でも、

ご本人的には・全くの健康体との事。

が、

患者さんの前では、

ニコニコして面談していますが、

私は日本歯科大学・新潟【生命】歯学部・

総合診療科の臨床教授です。

目の前の方に、

何か・何処か・

異変が在るぞ!

ソレは、

野生動物の【勘】みたいなモノが、

察して、

さてさて・

ナンとか見えていない疾患・体質を、

探さねば!

歯の治療に関しては、

持ち玉の多い投手を自負していますから、

絶対にキチンと着地させる自信がありますので、。

内科対診の直後、

内科医師から電話が入りました。

先生、この方、ひどい除脈ですよ。

どうアプローチしましょう?

内科医師は、

好意的に、

私の患者さんに関しては、

私の意見を尊重して下さいます。

身体全体を診ながらの歯科治療。

これは・当たり前ナンですが。

 

素敵なプレゼント

ビンテージ・カー、

所謂クラック・カーのメンテナンスは、

よほどの暇人・阿呆しか・できないと、

私を知る人は、

蔑む眼差しで、

コレには慣れっこに・なってしまいました。

忙しい・忙しいと言う割に、

よく・そんな時間あるわね!

反面、正しい全うなるご意見を、

黙って・聞こえない振りするのも・

ベテランになりました。

歯科医師という仕事を、

好き好んで楽しんでいる人種ですから、

根がエンジニアなんです。

仕事上での考え事をするのは、

24時間・戦いますか!

の、私ですから、

ズッと・です。

と言って、

脳裏の電灯に光が点灯する瞬間って、

そんな滅多ヤタラにあるモンじゃありません。

そんな時に、

クラック・カーの部品と格闘するんです。

その際には、

勝手なもんで、

頭の中に、

歯の事など・消えてしまっています。

処が、

ビスがポトンと、

落ちた瞬間に、

ぶち当たっていた壁に、

隙間のような孔が空いて、

スーと、

細い光が入って来るんです。

こういうタイミングって、

不思議です。

で、

素敵な・神さまからの贈りものだと・思うんです。

 

 

 

 

 

インプラント治療のメリット?

今日は朝からズッと・

修復治療に負われていました。

先ほど、

私にしては・珍しく・

オールセラミック・クラウンの形成を。

手先の器用な私は、

形成を終えた歯を観て、

ウットリすることを常と・しています。

だから、

歯の治療が楽しいンでしょう。

患者さんは・多くの間違った情報に翻弄されています。

例えば、

インプラント治療VSブリッジ治療。

ブリッジ治療は歯を削るから、

インプラント治療の方が良いんだとか。

どっかの、

医療倫理に欠けた歯科医師の阿呆な理屈を

素直に信じているのでしょう。

インプラント治療って、

骨を傷つけて、

生体に異物を移植する治療です。

リスクから言えば、

インプラント治療は第1選択ではありません。

ブリッジ治療は、

確かに・歯を削ります。

歯もマトモに削れない・不器用な歯科医師に、

骨を削って貰うンですか?

私は、

インプラント治療も、

ブリッジ治療も、

同格だと・考えて、

公平にジャッジする主義です。

1口腔単位の治療において、

それぞれの患者さんの特徴に合わせた治療をと。

いずれにせよ、

歯科医師は手先勝負ですが。

大人の気遣い

昨夕は、

大学で技工をお世話になっている、

株式会社ギコウの森専務と、

営業部長の角田君が、

初めて、私の診療所へお越しになりましたので、

早仕舞いし、

一席、設けさせて頂きました。

大学病院には大勢の歯科医師が在籍しています。

リクエストもさまざま・です。

その外注技工を受け持って下さる株式会社ギコウの

商売抜きの、奉仕の精神に、

日頃から感心させられて・いました。

大学病院を離れ、

それぞれが外界へと羽ばたいた際に、

外注技工を託せる歯科技工所を探すことに、

歯科医師は、

最初の世間の冷たさを実感するのが・常です。

技工所からすれば、

無理に新規の取引先など、

引き受けるキャパシティなどない昨今なんです。

歯科技工士が足りないからです。

歯科技工士ほど、

地味で、

時間的拘束の大きい仕事は・ありません。

働き方改革ですか?

そういう風潮からすれば、

大学病院の医師と歯科技工士ほど、

縁遠い・仕事はありませんから。

私の大学病院における後進たちが、

いつでもスムーズに、

仕事に取り掛かれる環境を造っておくことも、

私らの・仕事なんです。

で、

話しも弾み、

時間の経つのも忘れた頃、

森専務が仰りました。

先生、クールビズの最中、ネクタイされてますね。

酒も全く・口をつけてになっていない。

いつも・ですか?

そこで角田君が、

先生は、いつもネクタイ。

でも、

僕と二人だけの時は・お飲みになっておられましたが、

と。

森専務は聡明な方です。

これが私流の最高のオモテナシだと、

判ってらっしゃる。

こういう匂いの方が、

残っていることに、

大いに安堵したのです。

私と森専務の眼が合いました。

意味あい・ですか?

かわいい角田君を、

これから・良いビジネスマンに仕上げて・ゆきますか!

夜の9時には床に入ることを、

私を知る人で、

知らない人は・居られません。

世間では・夜はこれから。

でも、

私は休息。

角田君の気遣いにて、

今宵は・ココまでと。

彼らを、

賑わう盛り場街へとお連れし、

失礼させて頂きました。

 

 

根管治療

夢をみます。

夢など・子どもの専売特許かと・思っていました。

それが、

毎夜、

夢をみます。

同じように・

希望が・未だに胸に拡がるのは、

未熟の証かも・しれません。

昨夜、

弟子のひとりと電話で話し・していた折に、

ナンとかという歯科医師の話しに・なりました。

で、

その方は・どんな根管治療をなさってるの?

自然に・問う私に、

先生、随分・前に、

〇〇先生がFacebookに載せていたレントゲン写真を、

お見せした際に、

おいっ・君は・これが上手だと・思うんかぃ!

もっと・勉強せぃ!

眼がオカシイん・で・ネェかぃ!

随分と・お叱り・受けたじゃ・ないですか!

ほーお・そうだったかな?

忘れてしまった。

綺麗なモンしか・覚えてないわな。

正直、

この弟子の方が、

そんじょそこらのベテラン歯科医師よりも、

シッカリとした診断基準を持っていると・思います。

最近、

根管治療の痕跡に触れる度に、

腹が立って・なりません。

不器用な手先しか持っていない方に、

マイクロスコープなど・要らんでしょう。

シアトルのドクター・イングル、

あるいは、

根管治療の大家・ドクター・グロスマンの

気品に満ちたる根管治療の痕跡は、

姿勢を正したくなる・心境になります。

ドクター・イングルの著作の

冒頭を飾る、

ワシントンの合衆国・独立記念塔に例えた

根管治療の痕跡の勇姿こそ、

私らの・模範だと確信しています。

別にアメリカかぶれ・では・ありません。

が、

歯科医学の偉人・賢人・模範たる人々を尊ぶ気持ちに

世の東西も・ありません。

日本の根管治療。

どう・なってるんでしょう?

 

丁寧に

先ほど、

お一方の手術が終わり、

器材の洗浄・滅菌作業を進めながら、

患者さんの回復状態に気を配りつつ、

手術台の清掃という、

いつもの手順を終へ、

その間に、

スタッフが患者さんのお見送りを無事に済ませた模様。

私は・やっと・一休み。

あと5分少々で・次の患者さんが・お越しになるでしょう。

その後、

今日のメインイベントである最後の患者さんの手術です。

今日も・丁寧に過ごしています。

腕時計

どなたかと・会食したり、

テーブルを向かい合せの会議に臨んでいますと、

面白いことが・あります。

相手が男性の場合、

視線が、私の腕時計の方を、

チラッ・チラッと。

ソレが繰り返される・ンです。

あんまり頻繁な・モンですから、

私の方から、

私は【セイコー】ですよ。

アストロンです。

相手の方は大概が・驚かレます。

国産ですか?

私は腕時計には・全くの・こだわりは・ありません。

むしろ、

私のような【手】を使う職人が、

手を【飾る】ことを慎むべし・と思っています。

どんなに高級な時計よりも、

私の手の方が【高級】だという自負が・あるからです。

【男】という生き物には・さまざまな【こだわり】が・あります。

腕時計についての・私のこだわりは、

そういう事です。

 

孤高の根管治療

この間、

大学病院のエレベーターの前で、

名誉教授の川崎孝一先生と・バッタリ出くわしました。

先生っ!

ご無沙汰・しております。

お元気でいらっしゃいますかっ?

直立不動の姿勢にて。

あらっ!

貴方も・お帰りになられたそうで。

川崎節は・相変わらず。

私も最近、著作を出しまして。

なんとか・頑張って過ごしています。

古い人間ですけれども。

私の集大成だと。

(既に・私は購入済み・私は大の川崎ファンですから)

先生は、恐らく80歳くらいに・なられたンでしょう。

今の私の年齢の頃の・川崎先生に、

私は根管治療の【い・ろ・は】を

身体全体に刷り込みを受けました。

先生の口癖であった、

貴方の前の道は2つに別れる・

は、

私の人生訓にも・なりました。

根管治療の極意。

1に根気・2に根気。

3がなくて・4に根気。

この極意も、

私は身を以て・理解できる歳に・なりました。

大勢の歯科医師の根管治療のレントゲン写真を診る機会が増えました。

現役世代で、

上手いっ!

唸らせて下さる歯科医師は、

江面晃先生、五十嵐勝先生、新海航一先生くらいなことは、

とても・寂しく思います。

ゴールデン・スタンダードな根管治療。

東大寺の正倉院のようなレントゲン写真が

本当に消えつつ・あります。

弱い者ほど・群れを成す・と言います。

孤高の根管治療。

ナンとか次の世代に繋がねば・なりません。

 

正直な声

今日の診療で使う器材の滅菌を確認し、

昨日の新患の患者さんのレントゲン写真を横目に、

再度、

今日の2名の手術の患者さんのレントゲン写真に眼を通して、

心を落ち着かせている処です。

何度も申し上げて・いるんですが、

根管治療は、

1日に1症例と決めている私です。

手術は3症例くらいまでは、

今の私の体力・気力でも・大丈夫なんですが。

根管治療だけは・イケマセン。

全知全能を右親指・人差し指2本の腹に、

集中・させますんで。

この頃の根管治療。

昔に比べて、

質感が変わったように思います。

一昔前の不完全な根管治療は、

している・ご本人の歯科医師も、

忙しい!

患者さんが多すぎて・こなせない!

時間的に無理!

言い訳・さまざま。

でも、

不完全であることを【自覚】していたことは、

明白だったと思います。

しかし昨今の【不完全根管治療】の痕跡は、

している・ご本人の歯科医師は、

全く【自覚】していないことが、

レントゲン写真が物語って・います。

悪気は・ないのが、

1番・始末が悪い!

昔より、

【物】が溢れている豊かな時代。

昔より、

【情報】が溢れている豊かな時代。

消化できていない・のか?

それとも、

感じ取る感覚が・欠如している・のか?

下手に・触らぃでくれ~!

正直な声です。

 

それでも・私の仕事

なにが・あっても、

何ごとも・なくても、

繰り返し・繰り返し、

朝を迎えます。

その日・その日を【丁寧】に過ごすことを

覚えてから、

身体全体を包み込む大気の匂い・味・移動を

肌感覚で、

感じるように・なりました。

元来、人の持つ【野生】の感覚が・目覚めたのだと・思います。

昨日の新患の方の診察の最中、

眼に診える現象、

指先の腹の皮膚から伝わる様相、

鼻腔粘膜に接触する化学的な質感、

鼓膜を微動させる音、

に、

本来の・この方の求めであった、

下顎第2大臼歯部分のインプラント治療など・

【もっての外】だと、

察知したことは・当然の成り行き・だったのです。

顎間関係3級のオープン・バイト。

左右の顎関節円板にガタつきが認められ、

恐らくは陳旧性のクローズドロックであろうと。

歯のアライメントは・隣接との接触のない離開症例。

臼歯の咬合面は、当然の軌跡にて大きく磨耗し、

既に咬頭は消失。

チェアに寝そべって頂くこと5分も掛からず、

その程度のことは・診断がつくモノです。

問題は、

既に【お人好し】なる歯科医師の治療痕跡を、

冷徹なるレントゲン写真が、

真っ裸にする【像】そのもの。

早朝、

イソイソと暗室に入り、

フィルムを現像し、

またっ!

悩みの種は、

当分の間、

私を苦しませるでしょう。