一昨年から手がけてきた
大がかりな難症例。
ブログにて、
治療の・ところどころをご報告させて頂いた症例です。
私の持てる限りの全ての根管治療のテクニックを使い分け、
さまざまな種類の歯周外科処置を施し、
インプラント手術も、
サイナス・リフトからスプリット・クレストなどの
特殊なテクニックに助けられ、
はたまた、
全知全能を駆使して顎位を探し、
やっと、
今日、
最終修復物の歯型を採る局面を迎えたのです。
歯科治療とは、
大きなパズルを埋め込んでゆくようなモンです。
1つ、1つのピースを、
要所、要所に、
丁寧に置かねばなりません。
私のクラウン修復の製作方法は特殊です。
最終修復物を製作するために、
先ずは、
修復歯の1本・1本の歯型を採得します。
ですから、
20本の修復物を製作する際には、
20回の歯型を採得する訳です。
で、
最後に、
全ての修復歯の歯型を1度に採得します。
通常では、
私の最後の歯型採り・のみの方法にて、
修復物は製作されるンですが。
これはレイモンド・キム先生の門下生独特の方法です。
ですから、
日本歯科大学式の方法ではありません。
現状、
私は学内の1部の先生方を選んで、
この方法を伝授している処です。
また、
歯科技工科の歯科技工士さんたちへも、
この方法の技工の勘所を伝授している最中です。
非常に精密な修復物を製作することが可能になります。
で、
今日は、
一気呵成に、
ダイナミックに、
かつ、
繊細に、
一口腔全ての歯型を採得します。
時間ですか?
3時間のアポイントメントを予定しています。
歯型材を流す前に、
多くの前準備をしなければなりません。
その時間が3時間の大半です。
歯型材の硬化時間は5分間程度ですから。
今日の歯型を石見歯科技工士に手渡す前に、
既に、
此処の沢山の歯型は送付済みナンです。
あとは、
石見君の腕の見せ所です。
私の歯科技工のほとんどは、
この石見君の支えられています。
私の診療所から多くの歯科技工士が独立してゆき、
社会で貢献してくれているようです。
が、
私は私の診療所の卒業生には仕事を出しません。
ソレは、
彼らが自身で、
考え、
方向を定めて、
進む妨げにならないように
と云う配慮からです。
私も師として、
前を切り拓いて進む姿を見せねばなりませんから。
今は歯科技工については
私なりの結論が出ています。
その辺は、
またの機会にお話し・しましょう。
今日も私なりの大勢の患者さんがお越しになられます。
根管治療の患者さん、
これから修復治療を行う段階に入った患者さんの資料採取、
メンテナンスの患者さん、
新患の患者さんです。
いずれの患者さんにも、
全身全霊で当たります。
今日もアッと云う間に、
1日が過ぎてゆくでしょう。