匂い


比叡山の滋賀越え道を抜けて、

向こう側の京都に寄り道しようと。

不思議なもので、

この山の向こうと東で、

食べ物の味から、

人の匂いまで、

何から何まで違うような気がします。

山の小径を下りながら旧い街並みが視界に入った瞬間、

ホッとするのは、

私が東人には決してなれない訳が、

此処に在るのかもしれません。

で、

瀬戸内の碧さと潮の匂いに、

ホッと落ち着くのは、

もう私は讃岐の人間なのだと思います。