情熱の歯科医


日本の人口は、毎年80万人ほど減少を続けていく相です。

80万人と云う数字は、凄まじい程の大きさだと思います。

凡そ徳島県の全人口が、これから毎年消えていく勘定です。

私の若い頃とは、全く様変わりした昨今です。

インターネットの普及で、経済においては国境など存在しない様を呈しています。

これからの若い人たちは、大変な時代を生き抜く知恵と力を持たなければ、あっという間に
大きな力によって飲み込まれてしまうでしょう。

にも拘らず、若い人たちが、ドンドンひ弱になっていると感じるのは私だけでしょうか?

かく云う私の愚息に関しても、親の心子知らずを絵に書いた有り様で、情けないことこの上なしです。

如何に父たる私が、愚息を鍛える環境を供しても、苦しさから逃れたい一心の愚息に対して、
孫かわいい無責任たる年寄りが、あるいは世間の動向などよりも母性だけで甘やかし、別れた亭主憎しの一心で、
知らずか知ってか判りませんが、愚息に逃げ場を準備する馬鹿どものお陰で、ドンドン愚息が落ちぶれていく様を
黙って観ていなければなりません。

ー 先生は厳し過ぎますよ! ー

との助言も、しばしば頂きますが、先に泣く我が子の顔を見ないで済むために、心を鬼にしているのは、
今の平穏無事に慣れた人に判る筈もなく。

男には、母性などあるはずもなく、男は自分で己の牙を研くもの!

男が女と同じになってどうするものぞ!
など言っていたら、大変なことになる昨今ですが、それがそもそもの間違いだと思います。

夢を持ち続けて、阿呆と馬鹿にされても、人の眼につかない処でコツコツと不安な心に苦しみながら、
夢の実現のために日々を過ごすのが男の証しでしょう。

かく云う私も、平均寿命まで生かして頂けるのであれば、後の何十年を老後と諦めて過ごす訳にはまいりません。

良い歯医者になりたいと、17の歳で志し、未々夢は叶ってはおりません。

今に想うのは、生涯、情熱の歯科医でいつづけようと、身体の中を燃やし続けようと思っています。