月別アーカイブ: 2017年4月

いつの時代であっても

患者さんと云うのは、相当長い間通って下さるものだと、

私は、それが普通のことと思ってきました。

ですから、

自然と経過から学ぶことが出来ました。

自分の為した仕事の経過を観察しながら、

工夫を重ねて今日に至っています。

新しい歯科医院ができたから、

私の処からソコへと移られると云う経験を

しないで過ごせました。

ただ、患者さんとの意見の相違から、

私の手には負いかねる場合は、

患者さんの納得いかれる処での治療をお勧めし、

流儀に反する医療行為をしないで済みましたことは

私にとっては幸いであったと思います。

この症例は、

全体象からすれば、ごく一部ではありますが、

犬歯にはメタルボンドクラウンを、

大臼歯にはメタルクラウンをお造りしました。

オールセラミック全盛の昨今においては、

?????

と、お感じになられるかもしれません。

が、

この症例については、

絶対の自信で、

私は、このような設計を選択したのです。

それは長持ちして、

快適な咀嚼環境を維持することが

一番大切だと考えるからこそ、

この症例については、

この決断をさせて頂きました。

素人の方にはお判かりにならないでしょうが、

歯科医師なり歯科技工士の方ならば判って下さるでしょう。

このメタルクラウンの形に込めた知恵と魂を。

この自動車は1967年製のアルファロメオのジュリアです。

箱形の普通の車のように観えますが、

当時はポルシェを次々と追い抜いて疾走した名車です。

ピニンファリーナの手によるデッサンから生まれた美しいラインに

私はウットリするのです。

この車のコピーが【愛しのジュリア】であったことを

懐かしく思い出される方々も多いことでしょう。

良いモノは、

時代を経ても変わりません。

クラウンと車を重ねて、

良いモノ造りが、

私らの使命であると信じています。

 

 

本当の始まり

市井のしがない歯科の開業医でしかない私の処へと、

ありがたいことに、

色々な方が訪ねて来られます。

青年であったり、

御婦人であったり。

そのような機会を得る度に、

私の方が、

世界が拡がって、

新鮮な眼を、耳を頂いたような気持ちになります。

診療所に籠って、

歯しか診ていない私を不自由と感じた、

神さま仏さまの。

ありがたい作為を感じています。

色々な方の人生体験なり心情を聞くことほど

貴重なモノはないと思っています。

黙って聴かせて頂く。

ソコからが、

本当のお付き合いが始まると、

私は思っていますので。

朝からドック

昨夜は患者さんとご一緒に夕食へと。

帰宅したら12時をまわっていました。

今朝は、某病院にてドック検査へと。

鼻に麻酔薬を入れられて、

チューブを挿入され、

顔中、涙と鼻ったれでいっぱい、いっぱいに。

採血に行っても、

検尿してても、

スタッフ皆さんが丁寧に気を遣って下さいます。

先生、大丈夫ですか?

皆さんが口々に、そう言われるからには。

私の姿は、相当なモノだったのでしょうね。

病院って恐いですもの。

検査は異常なしのモッパラの健康体。

で、

昼からの診療へと、

診療所へと駆け走って行ったのです。

悪口も財産税

地域に根ざしたお医者さんってのが理想なんでしょうが、

私の診療所は、そうもイキません。

なんせ遠方からの方が多いですから。

時間もお金も体力も使って、

こんな田舎歯医者まで、

本当にありがとうございます。

ただ、

歯科医師に求める処の意識が高い患者さんですね。

そういう意味では、

私も腕が鳴ります。

患者さんの要求に応えることで、

私の技術は向上するし、

そんじょそこらの歯科医院では対応できないでしょうから、

私の診療所が他の歯科医院と競合する事はありません。

面白い話しを2つほど。

私の患者さんが、ある歯科医師にインプラントをしたと言ったそうです。

で、

その先生が問うたようです。

何処で?

患者さんは、

三枝先生ところ。

その先生が、言った台詞が面白い。

インプラントなら私もヤってるから、次は私の処へ来てよ。

お安くしておくから。

で、三枝歯科の治療したところってどれ?

ひとつ見せて。

患者さんは、あ~んしたそうです。

治療した処が判からなかったようです。

その先生の捨て台詞。

アソコは高いからな。

2つ目の話し。

以前、高松市内の美容院にてカットしていた際に、

いくつか並ぶカット台の向こう側から、

私の話題が聴こえてきたのです。

象の耳になったことは言うまでもありません。

話題の内容ですか?

私の態度が悪い、

治療が下手、

治療費も高い、

ボロクソです。

カットするスタイリストは私を知りません。

私もシラッと聞いていない降りをしながら、

スタイリストに、

あの方は何処のお方?

と、然り気無く。

○○歯科医院の奥様のお母様です。

ほ~。

カットも終わり、

会計を済ませ、

私はスーと、

頭じゅうにクルクル巻き状態の奥方に近寄り、

軽く会釈し、

初めてお会いすると思います。

三枝でございます。

で、

顔を正面まで覗きこんで、

ウインクしてやりました。

この奥方、雑誌を床に落としてました。

会ったこともない方から知り合いだと言われたり、

患者さんでもない方から悪口言われたり、

もう散々ですよ。

ただ、

これも性格なんでしょう。

誉められると、何か裏があんじゃねぇ?

悪口くらいの方が気が楽なんですよ。

 

私の患者さん

時々、患者さんから1階部分も診療所にしてくれたら良いのにと、

そんな際には聴こえない降りしてます。

大勢、患者さんがお越しになられていますから、

色々な方が居られるのも仕方ないことと。

隠れ家的な雰囲気で創ったのに。

菊地寛通りに面してのガラス張りの歯科医院って目だつでしょうね。

どうぞ、どうぞ、患者さま!

いつでも空いてますよ!

急患随時OK!です。

審美、インプラントなんでもさせて頂きますので、はい!

こういう歯科医師が増えましたね。

玄関口に電工掲示板や動画説明配信中ってな処も多くなりました。

知る人のみぞ知る歯科医師であることが私の希望です。

本当に歯で困ったら助けてくれるよ!

と、そういう患者さんだけで構いません。

診療中に割り込んでお越しになられた新患の方への対応って大変です。

ドアを開けて、

階段を登って、

勇気を出して来て下さる方が、

私の患者さんです。

 

哀願

教務部長であった藤井教授からメールがあり、

学部長になりました!と。

ホッとしました。

藤井先生応援団の私ですから。

教授職とは単なる学者バカでは務まる時代ではありません。

特にこの時代の歯科大学では尚のこと。

藤井教授はバランス感覚富んだ人ですから。

旨い酒飲めそうです。

が、

来月の私の特別講義はどうなるのでしょう?

例年であれば教務部長が司会をして下さるのですが。

今度の教務部長は、

学長先生の御曹司で在られるとの事。

まずい!

下手なこと喋れない!

藤井先生に電話し、

司会は代わらないで!

と、哀願する積もりです。

本当に歯は語る

先般の患者さんの反対側を御見せしましょう。

ねっ?

ポコンと金属の凹んだ処に、

お気付きになりました?

この部分に、

対合の歯が強く当たっています。

私が歯を造る際には、

当たる場所をキチンと決めています。

が、

予想に反して、

当たって欲しくない場所に、

当たってくるって場合も多いのです。

無論そのようなマニアックな事には

患者さんは気づきません。

しかし、

こういう点を重く感じて診療しています。

それがプロだと思っています。

歯は語る

治療が終了して既に10年は、ゆうに過ぎた症例です。

メンテナンスのためにお越しになられていました。

初診の後、

兵庫県川西市開業の畑 豊 医師に歯列矯正治療を依頼し、

その後、私が修復治療した患者さんです。

考える処大いに在り、

上の大臼歯は未だに金属の仮の歯にて経過観察中です。

もう暫く観察し、

私なりに納得できた際に、

セラミッククラウンに交換する予定です。

上の大臼歯の形態ほど難しいモノはありません。

安易にセラミッククラウンを選択すれば、

割れる、欠ける、顎の関節が傷む、

トラブル生じることが多いのです。

割れないジルコニアなど、

この部位に用いるのは愚の骨頂ですね。

金属は判り易く語りかけてくれます。

観る人が診れば、

判るんですよ。

 

義歯快適.患者さん満足

上が総入れ歯、下が部分入れ歯の患者さんの治療が終わりました。

入れ歯をお造りしてから、

初めてのチェックの日でした。

少しばかり調整したのですが、

患者さんからは、

先生、凄く快調!ビックリしました!と。

ホッとしました。

先生は微妙な処、判ってくれると。

ソコから、

前の先生への悪口、不満が爆音したのです。

女性が怒った際には逃げるに限ると、

後は宮田君に任せて、

私はご挨拶を済ませ退散したのです。

で、そのあと、

下駄箱から院長室の方に向かって、

先生、ありがとうね、

お友達もお願いね!

大きな声でお帰りになりました。

私の入れ歯の患者さんは、

こうして次から次へと、

患者さんのご紹介にて、

途切れる事はありません。

 

進化

患者さんは気づいていないと思います。

が、

私の診療所は次々と進化しています。

この診療所を新築して10年になりますが、

今もマイナーチェンジが続いています。

より清潔に、

より精密に、

より快適空間へと。

頂いた診療報酬は患者さんへ還元すると云うスタイルが

私の流儀ですので。