月別アーカイブ: 2015年3月

歯科治療最前線 その2.

私にとっては歯周病のコントロール、インプラント治療は既にルーチンな仕事となりました。

私の診療所では、進行した虫歯にかかった歯の神経を採る治療も激減しています。

それは虫歯の進行を食い止め、病魔に侵された神経を回復させることが可能になったからです。

私の診療所へお越しになられる患者さんや、見学に来られる先生方は一様に驚かれます。

長い間のデーターの蓄積からの治療方法は、最前線ではなく、私にとっては当たり前の仕事となりました。

わが国は超高齢化社会に突入します。

高齢化による諸器官の老化は避けられません。

唾液線の老齢化による唾液の分泌量も低下し、高齢者の虫歯発生のリスクは高まります。

フッ素による虫歯発生抑制の効果が、有効であるならば、

もっと虫歯は減っているはずです。

試験管のなかでの効果があっても、生きた人での有効性が顕著でなければ、それは専門家だけの自己満足でしかありません。

ブラッシングが上手に出来ない高齢者などの、虫歯抑制の方法が今後の私の診療所の大きな課題です。

歯科治療最前線 その1.

メディアにて、目新しい治療方法が紹介されて、皆さんも驚かれて居られる事でしょう。

今までであったなら歯型を採って歯科技工士に人工歯を造って貰い、後日に装着する処を、

削ったその場で、口腔内カメラで歯を撮影し、セラミックのブロックを機械が削り始めてゆく。

で、その日のうちに、金属色ではないセラミックの歯を入れる事が出来る!

なんてモノもありますが。

こういうモノは、私は採用していません!

最近、ガッカリして、私の診療所へお越しになられる患者さんも、

こういう目新しいモノに飛びつかれての場合が多いのです。

いくら最新であっても、精度が駄目だったら、何の意味もありませんから。

確かな伝統の上での、最近治療でなければなりません!

キチンと吟味された患者さんの本当の意味での利益になる治療でなければなりません!

ポカポカと

昨日はヤットお墓参りへ行くことができました。

高松市の東を外れた少しだけ小高い岡の寺の墓地からは、

北西に香川大学の医学部が掌の大きさ程度に見えます。

墓地の造成は未だ半分程度で、空き地を娘たちと犬が駆け回っています。

墓石にお供えのリンゴジュースの瓶を

一汗かいた娘たちは、何気なく

ー ののさん、チョッと頂きます! ー

と、口々に、そして掌を合わせた後でゴクゴクと。

血の繋がりの為せる技でしょうか?

頬を暖かな心地よい風が、髪の毛ほんのりポカポカする春のお彼岸の1日を過ごせました。

お彼岸のお供え

折角の祭日ですから、ゆっくり朝寝坊と決め込んでいましたが、

腹を空かせたラッシーから、顔を長い鼻でつつかれたり、舐められたりで、

結局はボサボサ頭で独り、犬たちのお世話をさせて頂くことに。

朝の珈琲で一服するのも束の間で、

ヤンヤ!ヤンヤ!と娘たちが起きてきて

さぁ腹がへった!昨夜のシチューの残りだ、パンにバターだのと、

満腹になったら、今度は自転車で繰り出そう!

イヤハヤ、歳をとった父親にとっては過酷な1日が待っていそうだと覚悟したる私です。

一列に並んで近くをサイクリングしていたら、

先頭自転車が、なぜかトアル店の駐車場へと入っていくではありませんか。

最後列の私が自転車を停める時には既に娘たちの姿は店内へと。

御菓子造りの材料や道具類をお洒落に商いしている店で、

内心、ヤられた!と思ったのです。

先日、日本歯科大学の岡准教授の奥方から送られてきた娘たちへのプレゼントのなかの

御菓子つくりのハウトゥ本を穴が空くほどに眺めていた長女にまんまと嵌められたのです。

材料を仕入れたチビッ子ギャングたちに引きずられるように、

ママチャリで追いかけ帰宅した

調理助手の責務に!!!

色とりどりのドーナツと、桜の香しい桜餅の完成です。

ドーナツは娘たちの胃袋の中へと、

鮮やかな桜餅はお彼岸のお仏壇へとお供えされることになった次第です。

祭日は昼を過ぎたばかりです。

後どうなることやらと案じている処です。

これから

私は、ホトホト歯医者なんだと思います。

粘る処はトコトン粘るようになったのは、この仕事のお陰です。

優柔不断と粘ることは、別であるというのも、この歳になって判ります。

諸般の難問に際して、決めたらサッサと交通整理するのも、

そうでなければ、病気の治療にならないので、そう言う自分に知らず知らずのうちになりました。

身体のなかの血は熱く!は、生まれ持った性格です。

エネルギーを身体のなかに結集して、ガッツン!とぶつかる若き魂を持ち続けたいと思っています。

新潟の柳のように、倒れな柔の強さを持ちあわせられることが、

これからの私に課せられた課題です。

ホスピタリティ

床に就く前に、娘たちとお互いの今日の気遣いなりお手伝いに感謝し合うようにしています。

ー 真代ちゃん、犬のトイレの掃除ありがとう ー

ー 愛奈ちゃん、ご飯のお手伝い、ありがとう ー

ー モモちゃん、????うーん!とにかくありがとう ー

ー で、パパには? ー

末の愛奈ちゃんだけが

ー パパ、お風呂でシャンプー、リンス、身体洗ってくれてありがとう ー

他はないんかい!

仕事も精一杯頑張っていますが、

孫のような幼い娘たちに、父の影を焼き付けようと、これまた頑張っています。

診療所への階段が辛んどそうなお年寄りの患者さんの姿に、

チビッ子たちは階段をかけ降りて、手をひいている姿に安堵しています。

これが私の診療所のホスピタリティですから。

情熱家ゆえに

歯に向かい合う時に、私の身体のなかの血は、煮えたぎっています。

眼をガッと見開いて、今では額に大きな深い皺が刻まれました。

歯をグッと食いしばり、奥歯は磨り減ってしまいました。

手の先に、全エネルギーを結集して、

手当てに精を出して来ました。

歯科には、それに値する魅力がありました。

若い時分には随分と悪さしたもんです。

日本歯科大学では今でも私の若い時分の武勇伝が語り続けられているようで、

今となっては、穴が在ったら入りたい心持ちです。

が、私のような半端者でも、まぁまぁ少しはお役にたてるようになったということで、

手に負えない程の馬鹿で悪い奴が、歯科のお陰でマトモになった見本ということで、

大学の教壇に立たせて頂いているんだと思います。

ですから私の話しは、学生諸君からしてみれば妙に説得力が在るんだと思います。

何にせよ、煮えたぎる程の情熱こそが、物事全ての原動力と信じています。

私の教育を受けし時代には、

ぶん殴られたり、ぶん殴って等は日常茶飯でした。

痛い目に遇わないと、身体で実感出来ませんから。

殴る方にも、キチンと情熱なり愛情があり、

殴られる方も、それを判っていましたから。

今の人は、大変お気の毒と思います。

変な上面の上品ぶった理屈に縛られていますから。

政治家だってそうでしょう?

路上でキッス?

病院で喫煙?

そりゃ良くないんでしょうが、

そんなことを公で、批判する方に、

私なんかは軽蔑しますが。

なんか淋しいですよね!あれが日本の政治家ですって?

小粒だと感じませんか?

こんなことを云うと叱られるかもしれませんが、

田中角榮元首相なんかと比べると器の大きさの違いを感じませんか?

日本中からアレダケ叩かれても、王道を貫いたんですから。

あぁ、ヤッパリ越後人だと、

早く新潟へ帰りたくなりました。

田中角榮元首相の初選挙の時に揚げたスローガン。

若き血の叫び!

日本の男子はこうでなきゃって感じませんか?

全速前進

規則正しい生活を身に付かせるために、9時には床に無理矢理就かせています。

遊び盛りの娘たちです。

当然、眠くはありません。

で、私も一緒に床に就くようになりました。

情けないことに、寝付かせるつもりが、此方が眠って仕舞う始末です。

これでは大人が幼児になってしまう!これではイケない!と、

夜中に起きて、読書なり書類に目を通すのが日課となりました。

暗闇の中を娘たちの寝相の悪さに驚き、

布団をかけ直そうと、

抱き抱えて枕を敷いてやり、

顔の鼻の付け根部分をそっと触って、どの娘かを判別しています。

大きい頭で鼻筋がしっかりしているのが長女で、ちっちゃくて、やはり鼻筋の通っているのが末のマナちゃんです。

おでこが出てて、小さな鼻の頭だけが顔にくっついているのが真ん中のモモちゃんです。

孫のような幼い娘たちに囲まれて、心静かに過ごしています。

私は17の歳に、この道を志しました。

グイグイと波を掻き分けて進む帝国海軍の駆逐艦のように、歯科の道一筋で過ごしてきました。

長い年月を経て、小さな駆逐艦から大和武蔵とまでは云いませんが、

軍艦くらいの規模の大きさには育ったと思います。

少々の空爆くらいは跳ね返す強さは持っている積もりです。

今、私は更に波を呑み込む積もりで、前へ前へと速度を上げる積もりです。

前に道などはありません。

大きな大洋の中を、ただひたすら舵をしっかりと握り締めて、

全速前進あるのみです。

この歳です。

今更、自分の欠点を改めるのに苦心するよりも、

自己の利点を更に活かして社会へ、患者さんへ、家族のために

残された人生を過ごすことを第1と思っています。

血の気の多い私

以前、診療所の在ったところ近くに立ち寄ったので、

その隣にあるクラッシック音楽を聴かせている珈琲店に入りました。

ー あらー!先生、お久し振り!何年になりますか?お元気ですか! ー

などと言った処から、お互いの近況に華が咲きました。

一通りの話が終わって、珈琲を啜っていたら、

植木で顔は見えませんが、何やら中年以上の男性が店のマダムへと問いかける声が耳に入ってきました。

ー 誰?今喋ってたの? ー

ー 菊池寛通りでインプラントの歯医者さん、やっておられる先生!よく来て頂いていたんです! ー

ーあー!あの成功者!金稼いでる歯医者だろ!税務署入るぜ! ー

ぶん殴ってヤろうか!と思いました。

なにか文句があるなら、本人が其処に居るのだから直接、俺に言えよ!

と、思いましたが、ホットキマシタ!

嫌な想いがしました。

私は地道にコツコツ生きています。

孫のような幼い3人の娘たちと細やかに暮らしています。

好きな歯科の仕事を一生懸命なだけで、家族に贅沢させてやれていません。

家族には、私の犠牲にさせていますので、申し訳なくて、

だからこそ大切に愛しく接してきました。

店を出てから、ヤッパリ胸ぐら掴んで、ぶん殴ってヤれば良かったと後悔しています。

心配無用!

セラミックで造った前歯が気に入らないと嘆かれてお越しになった患者さんがいました。

ドレドレ?とお口の中を拝見し、

???

だよね!

男の私でも嫌です!

綺麗になりますか?

自然な綺麗な歯にして差し上げますから!ご心配は要りませんよ!