日別アーカイブ: 2015年3月13日

三枝メソッドの虫歯治療

同業の方から歯科の最先端を走っているように思われているようですが、

それは大きな間違いです。

基本に忠実な治療を心がけています。

昨日新しく生まれたような、実績のない治療は控えています。

入れ歯、被せもの、インプラント‥‥‥、

確実な方法こそが患者さんの利益になると信じています。

長い間、患者さんの口の中を診察して感じることは、

やはり歯医者は虫歯との戦いである!と。

私の診療所では、歯周病のコントロールは既に終わりました。

噛み合わせみのコントロールも、あと少しで解決するでしょう。

歯の神経を採る機会も激減しました。

現状、私の毎日は、歯がない処に対する手当てと、折れた歯の手当て、そして根の治療を施された歯に対する再治療です。

その対応としてのインプラント治療であったり、入れ歯であって、

審美的な治療は、歯を触るのだから綺麗にするのは当たり前!で、

特別に意識したことはありません。

結局の処、虫歯にならなければヘタクソな治療を受ける羽目にはならずに済むし、

といって、歯の治療はナンダカンダ言っても、最後は歯医者の腕一つで決まって仕舞う現実。

歯医者みんなが上手な訳はありません。

また高齢者をよくよく診ると、加齢とともに唾液の分泌が激減し、

結局、虫歯の発生が増えてきます。

という訳で、私の最後の仕事は虫歯をヤッツケルことと決めた次第で、

端から観れば、変わり者、キチガイと呼ばれる過ごし方を送ってきたのです。

今日、6歳の末の娘が虫歯をつくって!

反省しつつ、私の方法で治療を行いました。

これは今は言えません。

日本歯科大学の生物学の岡先生らが、三枝メソッドの虫歯治療の根拠を立証して下さるでしょう。

私の診療所では、虫歯で酷くならないことを、

インプラントや入れ歯、神経を採る機会のない防波堤の最前線である根拠を示そうと決意しています。

走りに走る

カルテを記載しながら、時計に目がいってしまいます。

10時45分を回った処です。

山形市から宮城へと向かおうか?それとも天童市から入ろうか?と、

標識を前に考え込んで、

灯油やガソリンを入手しようとスタンドに並ぶ車の窓を叩いて、

確かな情報を得ようと必死でいた自分の声が耳に残っています。

前には気の遠くなりそうな雪の山々が立ちはだかっています。

これを越えなければ仙台へは行くことは出来ません。

テレビからは、繰り返し繰り返しACの代替広告の音楽とナレーションが流れて、

私の神経を逆撫でさせています。

新たな情報が報道されるかもしれずスイッチを消すこともできずに、

泣きたいやら、腹が立つやらで。

一車線程の曲りくねった小径は凡そ7メートルの雪の壁で両の側を囲まれています。

無論、路面は雪で覆い尽くされ、白、白、白一色の世界です。

下りの坂で、車の尻は左右に振られ、

時には車の前のバンパーは、角を雪の壁にぶつかり、

走りに走ったのが、4年前の今日の今時分でした。

今思い返すと、それでも私は恵まれていました。

倅は私からのメールに、東北大学医学部病院へ歩いて向かっていたのですから。

当然、そんなことは私は知りません。

ただただ、杜の都と唱われる街と広瀬川の光景を瞼に浮かべて走り続けていました。

夕刻に倅を見つけ、ターンして再び、闇夜を越後目指して走りに走った身体の震動が

今でも身体に記憶されています。

何処だかサッパリ判りませんが、途中で立ち寄った小さな食堂で、

倅が黙って掻き込む丼の湯気に、涙で視界が曇って、安堵するやら、不安な心持ちで、

表現の術がありません。

昨夜も今朝も、白檀の焚き、ただただ被害に遇われた多くの方々のご冥福をお祈り続けていました。