人は発した言葉に責任を持たねばなりません。
特に、
治療に関わる言葉の重さは、
類いなき重さだと確信しています。
大学の構内に一歩立ち入った瞬間から、
私の身体は硬直しているようです。
歯科大学は、
歯科医師を養成する最高学府です。
科学とは、
反証を受けても、
それを認め、
再考を加えて、
更なる発展へと繋いでゆく
懐の深い学問です。
一つの学理に囚われて、
周囲が見えなくなる視野の狭さが
命とりになるのです。
学生への教育、
新人歯科医師へも教育、
中堅歯科医師への教育、
それぞれにアレンジが必要であることは
教育機関ですから、
ノウハウが確固として存在します。
その型に入って、
責任ある言葉を発するのが、
私ら先人の務めです。
大学は、
それほどまでに大きな責任を背負って立っているのです。
ですから、
私は母校の教官に敬意を評して接しています。
また、
学生たちへは、
もっともっと大きな敬意を評して接しています。
歯科教育とは、
自己自慢の場ではありません。
己を晒して、
恥をかく場であると、
私は肝に命じています。