名付けの親


早朝、

師匠である内藤正裕先生からの

携帯電話の着信音がけたたましく鳴り響きました。

明日朝一番にお会いするんだが?

はて?

で、

三枝君、

西暦で君の誕生日を正確に教えて下さい。

誕生日は先生の1日後です。

1963年です。

なんて云う会話から、

ピン!と、

気づいたのです。

翌年の4月1日はカトリックでは復活祭の日に当たります。

この日、

私は洗礼を受けます。

この際の、

カトリックネームの名付け親を

師匠にお願いしていたのです。

で、

どこの流派?

先生、それは決まっています。

私は正統派、伝統派ですから。

歯科は内藤、

キリスト教はローマ.バチカンですから。

師匠ですか?

笑っておられました。

歯の神様は聖アポロニアなんだが、

これは女神様だからねぇ。

いっそ、トランプでいくか!

ガッハッハ!

でも、

私の師匠は誠実な人です。

それでいて、

教養深い人です。

恩情のと情熱の塊です。

歯学博士号を頂き、

その後、

実戦の場に立った頃の青年期の私を

師匠はずっと観ては、

助け続けて下さいました。

そんな師匠ですから、

私の現世で使うよりも長く使う名前ですから、

師匠は私にマッチした良い名前を付けてくださると

安心しています。