真の友達


 群馬県の医療系大学の
解剖学の教授を務められている親友と
昨夜は長い時間、
電話で話し込んでいました。

 今、お気づきになった方も
いらっしゃるかもしれません。

 そうです。
私の語り口調が
このブログから
変わりました。

 この群馬県の親友は
私にとっては
真の友達であります。

 彼は歯科医の三代目です。
私と同じ年に
彼の父親の母校であります
日本歯科大学に入学しました。

 大学卒業後、
私と彼は
同じく母校の大学院へと
進みました。

 彼は解剖学を専攻し、
歯学博士の学位を取得した後、
故郷である群馬県前橋市の
両親が営む歯科医院へと
帰って行きました。

 なんだ、家業を継いだんじゃないかと
思われるかもしれません。

 一般的には
その様に捉えられるでしょうが、
彼の場合には
特別な事情が在りました。

 彼の父親も母親も
大変高名な歯科医師です。

 父親の造る入れ歯や冠を被せる治療は
天下一品のものであり、
彼の母親の歯を長く残す治療は
当時の最先端のものでした。

 恐らく、若い歯科医の修行先として
これ程恵まれた場所は
無かった事でしょう。

 私は彼の人柄を
よく知っています。

 コツコツ真面目に
何事にも取り組む
誠実な人柄です。

 両親の元で
立派な歯科治療を
修得したことは
間違いありません。

 治療の間を縫って
彼は自身のライフワークである
歯茎の微細研究も行っていたようです。

 彼の母親も今は既に
この世には無く、
昨年末で
三代続いた伝統の歯科医院の
看板を下ろし
彼の父親は引退し、
彼は解剖学の教授に就任して
第二の人生を歩み始めました。

 ー 三枝な、知っての通り
     僕は大病してね、
   今は好きな研究して幸せなもんさな。

   真面目に歯科治療をしてきたよ。
     でもさ、今は何か変だろ?
   歯を治す医者じゃなくて
   美容業界の人間みたいでさ。

    良いしっかりとした仕事は
   地道で地味な仕事さな。

    それよりも
   派手な広告やホームページで
   自慢しまくる奴等のほうが
   商売上手いときたもんだ!

    正直云って
   医院経営は楽じゃなかったよ。

    今は本当に気が楽になったけど、
   まぁ、僕は開業医は向いていなかったんさ。

    僕は三枝を応援しているよ。
   君は今の時代に珍しく
   職人仕事を貫いているからさ。

    ただね、
   今の時代は優しさの時代で
   コダワリとか厳しさって云うのは
   伝わり難いんだよ。

    僕は三枝の書き方はすきだけど、
   一般には
   優しさの口調で書いた方が
   もっと三枝イズムが伝わると思うんだ! ー

  彼は私にとっての真の友達です。

  私は素直に友の意見を採り入れ
 今日このブログから
 書き方を変える事にしました。