私の歯科医学


歯科医師の仕事は、診療、教育、研究に大別されます。

私は臨床家ですから、診療の大きな柱は診療です。

ただ、毎日患者さんの診療に追われるだけの臨床家にだけは

成りたくありませんでした。

また、診療の根拠となる情報収集を

文献から、

メーカーから、

学会での報告から、

私は丸ごと他人からの情報に委ねる、

そんなお人好しではありません。

臨床家の診療の根拠を確たるモノにすべく、

研究は切り離せないと考えています。

また、ワクワク感を研究は満たしてくれます。

良い臨床は研究と云うバックボーン在ってこそと考えています。

教育に関して、

私は情熱を失いつつ在ります。

まず、

私自身が、まだまだ勉強したい事が多い事。

加えて、

学ぶ姿勢をわきまえる人が減った事。

今時の教育論に賛成しかねる事。

其れが大きな理由です。

昔のコックさんの様に、

洗う前のフライパンに、こびりついたソースを

盗む様に舐めて感じる。

其れが学ぶ姿勢です。

深夜までフランス語のテキストを読み、

いつか原語で学びたい。

其れがコックさんの修業だったと聞いていました。

今、歯科医師に同じ人を知りません。

少なくとも私の若い時分は、

そうでしたから。

私は歯科が好きで、好きで堪りません。

毎日の診療は、

何処かしらに工夫を加味して、

同じ事の繰り返しから来るマンネリを回避する事に

楽しみを見いだしています。

ですから、

仕事をしながら、

仕事をしていると云う感覚がありません。

其れが私の歯科医学です。