15年も経ったのか!と


ニューヨークでのテロの一報を電話にて報らされ、

慌ててテレビのスイッチを入れた深夜。

この様な事が現実に在るモノか!と、

唖然となり、

そのあと、東北大震災を身を以て経験し、

また、

15年の間の様々な出来事から、

この世に【絶対に】ということは無いということを

私は身に染みて感じるようになりました。

この感覚は、歯科の治療においては随分と役にたちました。

【絶対に大丈夫】ということを

端から信じていないので、

モシモのモシモを想定して、

注意に注意を重ねて、

用心深い治療計画をたて、

手当てにも何重にも予備の予備を控えて、

患者さんに対応するようになりました。

凡そ、

私も加齢している訳ですから、

眼や手先などの感覚受容器や運動機能は

絶対に低下している筈ですが、

逆に、

そのような15年を過ごしたお陰で、

【五感】が磨かれ、

ありがたいことに、

治療成績は遥かに向上したと、

実感しています。

それとは別に、

嬉しいこともあり、

また、

情けなく辛い想いに、押し潰されそうにもなりました。

今後の15年経過すれば、

私も70歳。

生きているのか?

ハタマタ、現役でいられるのか?

そんな歳になったことをしみじみと感じています。

だからこそ、

日々、毎日を大切に大切に、

過ごしたいと思って、

朝の散歩から帰って、

お仏壇の手当てを終わった処です。