振り返る


患者さんの奨めで【蛍】を観に出かけました。

【蛍】と云う言葉さえ忘れていました。

仕事だけで突っ走ってきた四半世紀でしたもの。

心も身構えて過ごしてきたように思います。

夏の気配を感じる今日この頃ですが、

此処は未だ、肌寒い心地よい空気に包まれていました。

で、

暗闇の中、足場の悪い深い川岸の細道をそぞろ歩き、

ウワァー!!!

オーケストラホールの階段席の観客全体が【蛍】で満たされたよう。

揺れて、

踊って、

浮き上がる【自然な光り】

それは目映いほどの【神秘な光り】です。

讃岐にも、

このような処が在ったのだと、

既に四半世紀も過ごしながら、

何処に出向く事もなく、

ただただ歯の仕事だけであった自分に、

悔やむ気持ち半分、

それで良かったのだと言い聞かせること半分。