私は、この十年来、歯科医向けの講演はしていません。
ですから、開業医が定期講読する歯科の商業雑誌記事も研修会の広告もしてません。
10年ひと昔と言います。
池波正太郎先生の【剣客商売】と主人公で秋山小兵衛の隠居生活に憧れて、
歯科医との係わりを避けて来ました。
私の講義は、日本歯科大学の講義のみ。
あとは好きな研究や、
毎日の診療のレベルを向上するので精一杯でした。
家と診療所と大学の間だけ。
そうこうする内に、
露出の頻度が減りますから、
若い歯科医は、雑誌の広告程度しか興味ないのでしょう。
診療に関係ない研究などはおろか、
英字での論文などは全く読まないでしょう。
若い歯科医は、私の名前を知らない人も多くなり、
時には唖然とする態度をとる年少の無礼な歯科医もいます。
それでも大学での仕事の積み重ね、
歯科が大好きと云う類い稀なる若き歯科医も増えているのでしょう。
色々な場所で、私の【三枝塾】は始まります。
メーカーも事務局の労をとって下さったり、
地方地方でも、其れなりのお声がけを頂いています。
私は若い歯科医と患者さんのためなら、
なんでもする積もりです。
お金は持って死ねません。歯科への恩返しです。