私の手術


一昨日、

84歳の女性の・下顎に、

インプラントを多数・埋入する手術を・執刀しました。

事前の歯科的診査を十分に・行うと共に、

内科的診査も・徹底したことは・云うまでも・ありません。

女性は・強いですね!

インプラントをご希望された際に、

私の方が・躊躇したのです。

全く歯が無い・患者さんです。

無惨な・総入れ歯にて、

粘膜はもちろんのこと、

歯槽骨、

顎位、

全てが・狂っていました。

何度も・何度も、

歯型をとって、

模型の精度を追求しながら、

本来の・患者さんの・噛む位置を・見つける作業に、

相当な時間と・回数を・費やしました。

その治療の・進行過程の中で、

入れ歯より、

インプラント!

そんな・お気持ちに・変化されたのです。

その方は・神主さんです。

治療の際に、

少しずつ、

私に・お話し・して・下さるように・なりました。

先生の診療所は、

出雲屋敷のお祀りと、

伊勢の・猿田彦神社の・方よけの・お祀り。

古来日本の伝統的スタイルで・神様をお祀りされているのですね。

でも、

先生・カトリックでしょっ❓

その際に、

改め・なかったのですか?

私ですか?

あったり前・じゃ・ないですか!

そんな・不義理は・できませんよ!

今まで・お世話になりましたモノを、

今日から・カトリックに改宗したので、

もう・結構です!

そんな人・信仰の意味を・ご理解して・おられない!

私は、

神さまの・存在を信じて・います。

その・神さまを・尊ぶ姿勢が、

方法が・代わっただけで、

根っ子の・部分は・変わって・いないんですよ。

カトリックの方が、

私に・安堵感を・分かり易く・入ってきたんです。

私の大切な・診療所。

神様に・護っていただく!

そういう気持ち・ですかね。

で、

私が・大きな手術を・執刀する際に、

決まって、

カトリックのミサのライブCDを・流すんです。

この神主さんに、聞きました。

構いませんか・と。

微笑みながら、

私も・異国の神さまの・お祭りの中を・体験したいと

お答えに・なられました。

手術は、

教会の鐘の・讃美歌から始まり、

メスを入れる時は・栄光の讃歌あたり。

インプラントの埋入というクライマックスには、

背後で、

最後の晩餐を再現する・ミサのクライマックスが。

縫合が終わり、

患者は・おっしゃいました。

すごく・落ち着いた・気持ちで・受けられました。

私は・確信しています。

患者さんへの・最大の鎮静方法は、

医師の・対応に在る・と。