月別アーカイブ: 2018年6月

ファンダメンタル.インプラント・プレイスメント

29年、

インプラント治療に携わってきました。

私の半生は、

インプラント治療の進化の歴史と言っても

過言ないでしょう。

様々な手術方法が紹介されています。

患者さんの側からすれば、

どの治療方法がベストな方法か判断不能で、

それこそ、

賭けか博打のようなモノかもしれません。

私ですか?

経験を重ねる度に、

より安全な、

よりコントロールし易い、

結果、

開発者であるブローネマルク博士の結論の通りの、

最も基本的な治療方法へと還ってゆきました。

ただ、

インプラントのフィクスチャーの選択は、

患者さんの全身的な内的傾向を内科的な見地から考へ、

多くのフィクスチャーから、

患者さんの骨に最適なモノを選択しています。

それでも、

インプラントのプレイスメントのためのエンジンは、

歴史モノとも言えるブローネマルクインプラントの初期のモノを。

歴戦錬磨を私の掌の中で、

掻い潜ってってきた戦友です。

同機種を予備に3台保有しています。

エンジンには癖があります。

最新のエンジンを私は信用していません。

シュナイパーであるゴルゴ13の愛用の銃が

ズッと変わらないのと同じです。

症例によっては、

エンジンの微調整を自分の手で行います。

この辺りに、

私はプロフェッショナルの大きな意義を感じています。

百戦錬磨の老獪なる技を、

若手の歯科医師の中には

アレッ!

と、気づいてくれる機会を時たま経験します。

そんな時、

頬が緩んでいる自分がいます。

とにかく、

原点回帰が、

今の歯科治療全般に求められる

大切な姿勢だと思います。

アンチエイジングの勧め

治療も、

ほぼ終了の局面に入り、

最後の噛み合わせの微調整にお越しになられています。

この写真は、

初めてお会いした際のもの。

日本の女性はとても美しいと

海外へ出向く度に

実感します。

女性患者さんの治療を進めます際に、

必ずイメージ像を自分の中で創って、

患者さんと関わり合います。

で、

ゆっくりと、

その方々をジックリと観察しながら、

私の手は、

瞬間芸の出番を

今か、今かと、

待ち望んで、

治療に臨んでいるのです。

私の造る奥歯のクラウンの形

治療後18年経過した患者さんの奥歯の写真です。

1番奥の歯はインプラント修復です。

その手前3本の奥歯はメタルボンドクラウンにて修復しています。

奥歯には、

尖った尖頭と

凹んだ窩という様に、

専門的に呼ばれる形から構成されています。

私の造るクラウンは、

尖頭が尖っています。

この患者さんの奥歯の金属のクラウンの

出来不出来については、

語る必要もないでしょうが、

尖頭と窩のメリハリが無く、

平らでノッペリとした面に、

とってつけた様に溝が彫られています。

この様な修復物は、

徐々に力学的観点から、

歯槽骨を破壊し、

加えて、

顎関節をルーズにさせ、

様々な問題を引き起こす原因となります。

また、

色が歯冠色、金属色と云う問題ではなく、

形に美しさが全くありませんし、

歯科医師と歯科技工士の情熱も感じません。

カトリックの賛美歌の栄光の賛歌の歌詞に、

天のいと高き所には神に栄光、

私はこの歌詞が好きなんですが、

ナンにせよ、

より高い所を目指してこそ、

職業人の姿があるのではないでしょうか?

教会の建物に高い塔が天まで届くようにとの願いから。

私の歯科治療も、

そうでありたいと。

スタッフブログを新しくしました!

スタッフが代わったのを機会に、

全く機能していなかった

スタッフブログが、

なんとか機能し始めたようです。

私は仕事を他人に強要しない主義です。

1度お願いしても、

その結果が動いていない場合には、

そっとしておく、

あるいは、

絶対遂行しなければならない仕事の意味を認識出来ない場合には、

人を代えても業務の進行を優先する。

そういう考え方です。

スタッフブログについては、

人を変えてまでと云う範疇にある仕事ではありませんから、

ただただ、

眠りのままの状態でした。

でも、

面白いモンですよ。

人にはそれぞれに、

想いや考え方があります。

仕事上での上からの指示を、

多忙な中で、

日常の習慣とできる人は、

とても優秀な人です。

逆の場合には、

仕事を時間の消費くらいにしか意味を見いだしていないのか、

あるいは、

自己評価の非常に高い評論家タイプの人が多いようです。

仕事の選り好みをする人だと云う事です。

雇用する側の弱い時代ですから、

誤って無気力型の人を雇用した場合には、

色々と無い知恵を搾って、

相手のモチベーションの向上に努めるのですが、

まぁ、これは無駄なアガキであり、

誉める処を必死で探し、

馬鹿馬鹿しいと内心では思いつつ、

誉めて伸ばすと云う流行りというか、

これは奇弁だと思うんですが、

それしか出来ない訳です。

色んなスタッフと関わってきましたが、

ナイチンゲールの心でな!

スタッフには毎日のように言い続けてきた台詞です。

思いやりと、

暖かな心と眼差し、

私の診療所の人材の絶対条件は

ここにあります。

新しいスタッフを黙って観ています。

人との出会い、

人との別れ、

全てが神さまのお導きだと、

そんな気持ちになりました。

アヴェ・マリア、恵みに満ちた方。

その言葉で始まる、

アヴェ・マリアの祈りを毎日、

何度も心の中で捧げているのか判りません。

ただ、

患者さんと共に過ごす訳ですから、

より良い質の過ごし方でいたいのです。

歯科医師の使命

調べモノが多くて、

診療所で泊まっていました。

寝坊し、

ヤバイ!

ミサに教会へ行かねばと。

緊張の連続の日々を、

安心して過ごせるのも、

毎週のミサのお陰だと確信しています。

診療所へと戻り、

午後からは2名ほど診療していました。

終われば午後の7時でした。

緊急性のある患者さんでしたので、

私は医療人ですから、

勤務形態や過重労働という考えは

全くありません。

他人には強要しませんが、

好きな仕事ですから、

苦になる処か、

ありがたいと感謝しています。

歯で困った方に尽くすことが、

歯科医師の使命ですから。

集中力

夕方からのインプラントの手術に控えて、

精神力を高めようと、

大型のダイレクトボンディング修復治療に

集中していました。

術前は、

これが歯でしょうか?レベルの

金属修復が施されています。

その2本手前の歯のダイレクトボンディング修復を

私が行った事から、

後ろの2本もリクエストされたのです。

でも、

これは結構と難しいテクニックが必要です。

金属修復物を外すと。

中に大きく虫歯が拡がっています。

ラバーダム防湿にて、

無菌的環境を作ります。

で、

いざダイレクトボンディング修復。

なんとか形になりました。

で、

後はインプラントの手術に専念します。

 

私の歯科治療の拠り所

難しい診断を必要とする症例、

繊細なテクニックを必要とする症例、

躊躇なく私は挑んでいます。

まだまだ知識と技術の向上に、

一歩一歩脚を前に進めています。

私の白衣の腕には、

日本歯科大学の紋章が輝いています。

母校の総合診療科の臨床教授である事の精神的重圧は、

当の本人でしか判らないでしょう。

後進の拠り所となる診療を

ルーチンに提供し続けることが、

私の存在意義ですから。

診療の難しい局面に遭遇した際に、

私は左腕の紋章に視線を移します。

で、

呼吸を整えて、

いざ器具を手にするのです。

喜び

この頃、

どう云う訳か?

患者さんが多く、

従来であれば家で犬と戯れている

午後の7時前ですが、

ヤット、

今から機材の滅菌に取りかかると云った塩梅。

それが終わってから、

大学での仕事の資料を作りますので、

生活が一変したのです。

身体は疲労してるんでしょうが、

歯との真剣勝負にだけ生きると決めて

この診療所を構えた訳ですから、

私にとっては、

歯と関われる時間が増えた事は大いに喜ばしいのです。

 

1口腔治療の第1歩

何カ月か?

思案に思案を重ねつつ、

その間、

ブラッシング練習に通って頂きながら、

口腔内をジッと観察し、

やっとこ、

治療に着手する考えがまとまりました。

ディープな症例ですよね!

で、

仮の歯を製作するための

歯型とフェイスボー・トランスファーを。

フェイスボートランスファーです。

私の修復治療には欠かせません。

セントリック.バイトの採取です。

で、

最後に歯型を採ります。

これが本式のトレーの保持方法です。

大学病院の若手歯科医師たちに、

口煩く、

基本のきを、

絶対に見逃さず、

厳しくチェックしてますから、

尚更、

自分には厳しくしませんとね。

これが歯科治療の王道だと

声を大にできる日常をと。

 

相変わらず

朝、

教会へとイソイソと通う私に

長年の友人であり、

このホームページの製作やブログの管理をして下っている

タウン誌香川こまちの山田さんが、

怪訝そうな顔で

問うので、

吹き出しそうになりました。

カトリックの洗礼を受けて、

何か変わりました?

ですって。

人間そんな直ぐに変わる筈ないじゃないですか。

ただ、

心の物指しが増えた事だけは

間違いないのです。

そうじゃなければ、

日曜日には講演の仕事を

極力お引き受けしないようになり、

教会のミサを最優先してるんですもの。

清々しい気持ちで帰宅し、

テレビのスイッチをいれると、

【大忠臣蔵】。

ヤバイ!

思ったとおり、

深夜まで、

ティッシュで涙を拭きつつ、

これも観せ場全部に反応してるんですから。

クタクタになるのも、

幼い頃から全く変わっていません。