29年、
インプラント治療に携わってきました。
私の半生は、
インプラント治療の進化の歴史と言っても
過言ないでしょう。
様々な手術方法が紹介されています。
患者さんの側からすれば、
どの治療方法がベストな方法か判断不能で、
それこそ、
賭けか博打のようなモノかもしれません。
私ですか?
経験を重ねる度に、
より安全な、
よりコントロールし易い、
結果、
開発者であるブローネマルク博士の結論の通りの、
最も基本的な治療方法へと還ってゆきました。
ただ、
インプラントのフィクスチャーの選択は、
患者さんの全身的な内的傾向を内科的な見地から考へ、
多くのフィクスチャーから、
患者さんの骨に最適なモノを選択しています。
それでも、
インプラントのプレイスメントのためのエンジンは、
歴史モノとも言えるブローネマルクインプラントの初期のモノを。
歴戦錬磨を私の掌の中で、
掻い潜ってってきた戦友です。
同機種を予備に3台保有しています。
エンジンには癖があります。
最新のエンジンを私は信用していません。
シュナイパーであるゴルゴ13の愛用の銃が
ズッと変わらないのと同じです。
症例によっては、
エンジンの微調整を自分の手で行います。
この辺りに、
私はプロフェッショナルの大きな意義を感じています。
百戦錬磨の老獪なる技を、
若手の歯科医師の中には
アレッ!
と、気づいてくれる機会を時たま経験します。
そんな時、
頬が緩んでいる自分がいます。
とにかく、
原点回帰が、
今の歯科治療全般に求められる
大切な姿勢だと思います。