商業カメラマンの中村政秀氏と御一緒しました。
朗らかな氏ではありますが、ファインダーを覗く氏の後ろ姿は、一種独特の匂いがありました。
善い写真でした。
人の息づかいが鼓膜の中に届く写真でした。
これまで私は、多くの商業カメラマンと云う仕事に就く人達と御一緒させて頂く機会がありました。
無難な仕事と、ひと味違う仕事の違いが商業写真の世界にも在ることを、一目瞭然で判る氏の仕事でした。
写真の世界も歯の仕事と同じように、結果によって、仕事をする本人に残酷な現実を突き付けると云うことが、よく判った氏の仕事でした。
ー デジタルカメラの時代になって、誰でも綺麗な写真が撮れるようになりました。
だから先生、僕らプロは素人より断然抜きん出て良い結果を出さんとあかんのですよ! ー
歯科医の仕事も全く同じです!
歯科医師国家試験に合格した事は、患者さんの身体に触っても良いよ!と国が許可を出しただけの事でしかありません。
良い仕事が本当に出来るようになるには、血と汗と涙を流して、それから才能とセンスがあって、と云うものです。
どの世界も、プロとセミプロとアマチュアの間には大きな川が流れています。