明日は診療が終わったら
車で新潟へと向かう。
行程は何時もの通りである。
淡路から吹田を経て
北陸道をひたすら走る。
昨年迄は
夜通し走っていた。
で、朝から
大学へと云う
体力が在った。
流石に
今は無理である。
疲れたら休み、
駄目だと感じたなら
サービスエリアで
仮眠を充分にとって
ゆっくり
楽しみながら
越後へと
向かおう。
後ろの席には
末の娘とマリリンである。
普段の生活は
つつましくと
心がけているが、
時折、
倅なり娘を引き連れて
大人の行く店へと
誘う私である。
無論、周囲の雰囲気を
台無しにする時間帯は
避けての行いである。
又、予め
店の人間には
電話でもって
チビを連れて行くから
宜しく頼むよとの
一言は忘れない。
ティールームでも
レストランでも
時には値の張る店へ
小さい時から
連れて行くのは
教育上
大切な事である。
子供の感性は
大人の其れより
遥かに優れている。
此方が
彼是、講釈しないでも
子供の方で
グラスの重さや輝き、
ナイフ、フォークの重みで
此処がどの様な店なのかは
察知しているものである。
マナーさへ、
その都度、
教えて遣ればよいのである。
こういう事は
ずっと後の
子供が大人になった時に
役立つのだと
私は思っている。
男であれば
盛り場を徘徊し
女性を口説く様な
野暮な阿呆には
先ず、なることは在るまい。
お高くとまった勘違いは
愚かであるが、
他人に動じない度胸なり、
空気を感じる感性を養う
手助けは
親の役目である。
何れにても
少し雰囲気の違う店での
幼児の好奇心の有り様は
微笑ましいものである。