カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

学生たちとの関わり

大学では、

滅多に昼食を摂る時間もありません。

が、

この時には珍しく。

で、

技工士長の関口君と一緒に、

大学近くの小路を歩いていたら、

ウチの学生でしょう。

数人がペコリと挨拶を。

君ら今時分、何してるの?

先生、試験が終わったばかりです。

ほぉ!

頑張るんだぞ!

で、

少しばかり歩いた処にある豚カツ屋のカウンターに並んでいて、

ガラス窓の向こう側に、

ナンと奴らの姿が。

関口君、ヤバイぞ!

今日の昼飯は高くつくな。

引き戸から入って来た奴らに、

お前たち、

付けて来たな。

笑いながら肯く彼らに、

若い頃の自分を重ねて観ていました。

オバチャン、コイツらの私が払いますから。

そういえば、

先月も、

アイツらに中華料理店で払わされたような気がしたのです。

まぁ、いいか。

 

専門家

火曜日の午後の6時30分からは、

付属病院の5階講義室にて、

総医局員への講義をしています。

この間は、

保存学講座の新海教授が、

場を盛り上げようと

ご配慮して下さったのでしょう。

アレコレと、

若い歯科医師たちに

私の症例を解説する内容での

質問を。

長い年月を、

歯科医師教育に携わってこられた経験を

逆に、

私の方が教えて頂いていました。

しかし、

流石です。

根管治療の私なりの工夫を、

見抜いておられていました。

具体的には、

この隣合わせの2本の歯への

根管治療のテクニックの違いの根拠です。

やはり、

専門家って、

凄いですね。

ヒポクラテスの木

珍しく、

昼食が摂れそうだと、

付属病院を横目に外出する矢先、

ふと、

眼に入ってきたのが、

ヒポクラテスの木。

これはいったい

どういう経緯でと?

早速、

校門を前にしながらターンして、

医の博物館の佐藤館長のもとへと。

館長は私の学生時代の数年年少のクラブの後輩で、

私とは正反対の非常に温和な性格。

私が新潟から去るに際して、

デスクからソファーなど、

彼のもとへと、

そんな関係でした。

丁度、

医の博物館では特別展が催されている様子。

館内を見回る館長が

何気なく振り向いたんでしょう。

あれ?

意外な印象をもったんでしょう。

駆けよってきて、

先生、ご無沙汰しております。

折り目正しく挨拶する館長は

当時の佐藤君のままでした。

で、

ヒポクラテスの木の由来について尋ねたら、

ほぉ、ほぉ、

納得するまでに

丁重な説明を頂いたのです。

ヒポクラテスは私らの良心の基準です。

付属病院の前で、

医聖に由来する【気】を

大いに発散し、

見守って頂きたいものです。

入れ歯の型採り

入れ歯の歯型採りの際に、

型採り材料を盛るトレーは、

絶対に既製品を使いません。

患者さんそれぞれに合わせて、

歯科技工士に個々に製作して貰います。

このような状態で、

私の診療所に届きます。

既製品だと、

歯型採りの材料の厚みが均一化できません。

いくらシリコン材料を使っても、

材料は硬化する際に収縮します。

型採りの段階で、

既に歪むが生じてるんです。

また、

入れ歯は、

周囲を動きまくる筋肉に囲まれています。

唇、頬、舌などです。

これらが動き、

入れ歯を外そう、外そうとするんです。

そこで、

歯科技工士の製作したトレーに

一工夫。

特殊な材料で、

筋肉の動きを記録するんです。

ねっ!

随分と形が変わりましたね。

今日はここまで。

次回は、

粘膜にはぶ厚い処と

薄い粘膜の下に直ぐに骨のある部分という具合に

様々です。

このトレーに再び一工夫。

型採り時の圧力の分散のための細工を施します。

で、

初めて、

入れ歯の歯型を採るんですよ。

入れ歯の製作に当たっては、

何度か、

歯型を採ります。

だから、

痛くない、

外れない、

違和感ない。

歯科治療って、

どの治療も、

そういうモノなんですよ。

 

歳のせいですか?

先週の事です。

大学病院で研修している歯学部の5年生の数名。

当時の私とは全くの反対で、

とても熱心なのです。

で、

おだて上手。

4月から、

私の顔を観る都度に、

作品を持って来るんです。

毎月、毎月、

上手になっているのが、

顕著で、

私はとても清々しい気持ちで観ていました。

次回からは、

他科へ移動するので、

今日が先生の仕事を拝見するのが最後です。

ありがとうございました。

ペコリと並んで頭を下げられ、

なんだか淋しい気持ちになりました。

で、

よし!

今日は君らには、

フルコースで治療を披露してあげよう。

アシスタントは君らにお願いする。

覚悟はいいかい?

若者たちは清々しい。

そろって、

ハイ!

一心不乱な1日でした。

学生たちも、

チームワーク見事に、

次々と、

私の使いそうな特殊な器材を

治療内容に併せて、

準備に走り回り、

必要な際には、

確実に私の掌に

器具は乗っています。

よく此処まで、

勉強したモノだと。

治療を終えて、

今日は此処まで。

君たちは本当に頑張ったね。

ありがとう。

どうか良い歯医者さんになって下さい。

一人一人と握手し、

診療室を後にしたのです。

気分爽快と大笑いの瞬間、

右肩に強い痛みが走ります。

この程度の手の駆使に、

対抗出来る筋力、体力があった筈。

あぁ、歳だ。

高松に帰っても痛みは、

ますます強くなり、

鎮痛剤で、

誤魔化し、誤魔化し、

過ごしていました。

が、

観念したのです。

メーカーに電話を入れて、

マイクロスコープ用の私の座る椅子を発注したのです。

メーカー各社のご好意で、

それぞれが、

先生、

先ずはデモ機を貸し出しさせて頂きますから、

それから決めて下さいと。

私の座る椅子と言っても、

1脚40万円はします。

特注ですので、

納期は3ヶ月程度。

特注椅子は、

治療中の私の

腕を支え、

頸を支えて

そんな構造になるようです。

若い頃には、

考えられないことに、

またまた淋しい気持ちです。

台風一過

大きな台風でした。

交通機関がストップしていましたので、

遠方の患者さんがほとんどですから、

三枝デンタルオフィスは休診でした。

普段であれば、

休みでも、

診療所へ出向いてというのが

私の生活スタイルなのですが、

昨日は、

自宅だった処を、

研究室兼書庫に利用することにしましたので、

1日中、

機具の並び替えや、

材料、書籍の整理整頓に追われていました。

なかなか良い研究室になりました。

朝の3時頃まで、

ゴソゴソしていたんですが、

台風は、

どうやら去ったようです。

ピッチャーの持ち玉数のように

東京だったり、

新潟であったり、

落ち着きのない生活を余儀なくされております。

今日は高松市にて。

この症例は、

右下奥歯部分に2本のインプラントを埋入していました。

手前は1回法にて。

ヒーリング.アバットメントが見えるでしょ?

その奥に、

もう1本在るんです。

ここは2回法を選択しました。

何故?

私がそう判断したからです。

今日は2次手術です。

でもご覧ください。

麻酔注射すると、

こんなに歯茎の幅が足らないのが

よく判りますよね!

バルーンのように膨らんでいるのは、

頬の粘膜なんですよ。

インプラント周囲には、

硬いシッカリと骨と付着した歯茎が必要です。

インプラント周囲の歯肉が不安定なのは、

イケマセンね。

で、

上顎から硬い粘膜をお借りすることに。

これを、

ホッペをアッチに移動して頂いて、

インプラント周囲の骨膜に、

移植歯肉を固定するために

縫い付けます。

ミラーに映った写真ですから、

左右反対に見えますが、

これでインプラントも

長い年月を、

清潔に保てるでしょう。

手術って、

いろんな種類が在るんです。

その持ち玉の多い方が、

患者さんのためになりますよね。

 

手術のバックミュージック

朝8時のミサを受けて、

自宅に戻って、

少しばかりマリリンと遊ぶ。

昼前に診療所へと。

お一人に手術。

で、

片付けを終えて、

レントゲンを現像し、

現在、

次の患者さんの手術までの間、

一服中。

神戸市にて加療を受けた部分のトラブルにて、

今日は、

抜歯即時インプラント埋入の手術です。

ブログの途中で、

患者さんがお越しになりました。

いつものように、

カトリックのミサのCDの流れるなか、

手術は清順に進められました。

 

 

溜まった原稿でも

今日は大台風が上陸するとのことで、

昨日中に、

今日の県外から大勢お越しになられる患者さんたちに

連絡をいれて、

アポイントメントを変更させて頂きました。

通院の途中で、

事故に巻き込まれてはなりませんし、

交通機関も動かないでしょう。

また、

患者さんに心労をかけたくないからです。

ほぼ全ての患者さんは、

律儀にアポイントメントを厳守して下さるからです。

今は早朝。

自宅の窓からは青い空。

台風は反れたんでしょうか?

それとも、

遅れてるんでしょうか?

まぁ、良いか。

今日は診療所で1日中、

原稿でも書いていましょう。

講演会の依頼はお断りしています。スミマセン。

しばしば講演会を依頼されるようになりました。

でも、

ごめんなさい。

お受けできません。

私は日本歯科大学の総合診療科の臨床教授です。

私の講義は、

母校の教壇以外でしたくありません。

それが母校で学ぶ学生諸君や、

勤務する医員の特権だからです。

また、

講演会を開いて患者さんを集客?

そんな風に思われたくはありません。

私は知人、友人の類、親戚の治療は

ズッとお断りしてきました。

なぁなぁになる恐れがあるからです。

腕を見込んで、

訪ねてきて下さる方に、

私は誠心誠意、

手当てさせて頂きます。

私の一般の方への、

メッセージの発信は、

このブログだけで十分だと思います。

ただ、

このブログは、

母校の学生諸君や、医員のために

綴っているモノです。

突然、

昔、先生の講義を受けた者です。

そうメールが届き、

悩み相談を受けるのは、

ほぼ毎日の日課になりました。

私の仕事は、

患者さんと学生諸君、若手の医員のために。