超高齢化社会の中で、
歯科治療を【普通】に行う時代になりました。
私の教育を受けた時代には、
考えられないことです。
昨秋もそうでしたが、
診療所での患者さんの所作を観て、
即、
県外の私立医科大学病院へと誘導し、
くも膜下出血の爆発する直前の漏洩の段階で、
危ない処から危機一髪で逃れた患者さんが居られました。
私の診療所の患者さんが増えれば増える一方で、
当然の結果として、
歯科以外の異変を感じる機会が増えました。
また、
口腔粘膜の視診や、
麻酔前に脈をとったり、
心電図のモニターから、
?を感じる機会が増えました。
それは高齢者だけではありません。
壮年期の方でも、
超ストレス社会です。
心と身体に負担を強いられているのだと思います。
私が医科との連携を重視する、
或は、
患者さんの全身状態に気配りするようになったのは
訳が在ります。
現在、
日本歯科大学新潟生命歯学部にて学部長を務める
藤井一維教授が、
麻酔科の準教授から、
新設された全身管理科の教授へとなられた時です。
ああ、時代は変わるぞ!
歯学部から生命歯学部と云う、
当時は妙な感じの印象を抱いた
学部名称の変更でしたが、
今になって、
その訳を実感しています。
修復中心の学問を中心に過ごした私です。
その辺りには弱いことを自覚していました。
ですから、
医科の専門書、
特に内科、外科の専門書は相当読み返しました。
判らない処は、
藤井教授に即、電話。
そんなこんなの繰り返しを10年です。
私は医師ではありませんから、
治療はできません。
が、
私は歯科医師ですから、
誰が上手な歯科医師であるかを判断できます。
その眼で、
私は自分の患者さんが
スムーズに
安心して、
診療して頂けるような
何処の誰が、
その分野において長けているのか。
そして、
その医療機関は患者さん本位の精神を持っているのか?
そのような基準から、
私の患者さんの異変が生じた際の
仕組みを構築したのです。
ただ、
10年って長いですからね。
途中で、
私の基準に満たさない医療機関ができたのも事実です。
医師も人間です。
色んな事情なり、
医師自身の考え方が変わる場合、
スタッフの口が軽い、
受付対応に問題がある。
そんな感じが、
私の基準から転げ落ちた理由です。
厳しいと言われるかもしれません。
しかし、
私は自分の患者さんが1番大切です。
昨日のような突発事項が生じ、
患者さんがご無事であった時の嬉しさほど、
言葉になりません。
それと共に、
私より1年後輩に当たる藤井教授。
私が先輩であると云うことを、
こういう時には忘れてるんでしょうね。
厳しい指導なり助言を頂いて来られたからこそ、
今の私が在るのだと、
照れ臭いので電話しませんが、
ありがとう!
感謝しているのです。