思春期に入りかかった娘への対応が判らなく、
嫌われたくないと云う想いから、
恐ろしくて、
恐ろしくて、
ヤッパリ女性は恐いモンだと、
日々、
痛感しています。
ですから、
娘の日常を聞けません。
下手なことを言えませんから。
特に寮生活ですから、
尚更のこと。
その様ななか、
突然、
学校から封書が送られて来たのです。
???
ヤンチャな息子にハラハラさせられる経験上、
娘までもか!
と、
恐る恐る、
封書を開いた心境をお察し下さい。
コピーが入っていました。
これです。
法隆寺宮大工棟梁の著作への読書感想文でした。
歯の宮大工で在りたいと云う私の夢を
育ってきた環境から、
決して人格者ではないと自認する父たる私の熱い想いだけは、
娘は気付いていたのかもしれません。
単純の塊の見本である私の財布の紐が
全開になったのは言うまでもありません。
神社仏閣の柱に使う木材には神様が宿ると、
宮大工の棟梁は確信し、
それはそれは大切に扱い、
木材の質を読み込み、
木材の声を聞いて、
神様、仏様のお住まいの修復の細工に
命をかけているのです。
私は歯には神様が宿ると、
信じています。
歯の神様は、
西洋では聖アポロニア、
本邦においては、
前方後円墳で有名な仁徳天皇の弟君、
歳ですからお許しください。
お名前が、
喉元まで出かかっているのですが、
あぁ焦れったい!
今、出て来ません。
が、
その方が歯の神様と言われています。
私らは神様が宿る大切な器官を与る仕事なのだから、
そういう想いで、
手当てなさいと、
日々、学生諸君に対して、
口酸っぱく言う煩い教官が私です。
が、
本当に、
心底から私は、
そう信じています。
ですから、
私らは日々を、
歯のために捧げなければなりません。
が、
悲しいかな。
人には限界が在ります。
見落としがないか?
診断に間違いがないか?
正しい治療が出来ているか?
正確な手当てが出来ているか?
気が休まる時はありません。
それでも、
歯が大好きだから、
患者さんの笑顔に救われるから、
手先が動くんです。
何の取り柄もない未熟者です。
それでも、
歯の仕事との縁を大切に
人生を終えたいと思うのです。
で、
お気付きでしょう?
読売新聞の記事を額縁に入れた私は、
ヤッパリ阿呆ですよね。